【商工中金】「半端な立ち位置」を解消 公平な条件で地域金融機関と競争

  • 産経ニュース
  • 更新日:2018/01/11

商工中金に政府の有識者検討会が完全民営化を提言したのは、半官半民という半端な立ち位置を解消させなければ、持続的な成長が描けないと考えたためだ。政府系という立場を利用し、国から金利の一部負担を受けた上で、民間より低金利で融資できる「危機対応融資」を“武器”として活用した商工中金を、公平な条件で地域金融機関と競わせることで、本来の目的である中小企業の支援を行わせる狙いがある。

「ぬえのような半官半民の組織で、民間と同じ業務をする中でねじれが生じていた」。11日の検討会で座長の川村雄介・大和総研副理事長は、不祥事の背景をそう総括し、完全民営化の必要性を強調した。

商工中金は政府が46%の株式を所有する政府系金融機関で、民間金融機関ができない業務を補完するのが本来の役割だ。しかし、現場には厳しいノルマが与えられており、それを達成するために飛びついたのが、東日本大震災などの外部要因で経営危機に陥った中小企業を救済するための危機対応融資だった。

危機対応融資には、売上高の減少など一定の条件を満たす必要があり、危機が去れば条件を満たす企業は減る。しかし、商工中金の職員は業績関連書類を実際よりも悪く改竄(かいざん)し、融資を繰り返していた。

提言では危機対応融資の範囲を大きく制限し、大規模災害など真の危機に限定。融資可能な期間も原則1年に制限した。事業領域も民間が十分に進出できていない中小企業の支援に傾注させることにした。

それでも半官半民のままでは将来的に中小企業支援に乗り出す民間の妨げになる可能性があるため、4年後の完全民営化にも言及。それまでの間は第三者委員会が民業圧迫の有無などを監視することにした。(蕎麦谷里志)

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