「天井家電」という新しい分野の空気清浄機

「天井家電」という新しい分野の空気清浄機

  • WEDGE
  • 更新日:2018/01/17
No image

「水と安全は日本ではタダ」と言われたのは、約60年前。今の東京では、空気にさえお金を支払った方がいい状態です。北京、ニューデリーの二大巨頭にははるかに及びませんが、東京の空気がキレイではないことは、WHOからも指摘されています。そんな時、便利なのが「空気清浄機」。確かにその通りなのですが、同時に幾つかの問題があります。特に大きなのが「設置」の問題です。

「どこに置くの?」

時々、空調家電を作っているメーカーに聞くことがあります。それは「その新製品はどこに置く(設置する)の?」と言う質問です。空調家電というのは本当に多岐に渡ります。『エアコン』『扇風機』『サーキュレーター』『加湿機』『除湿器』『換気扇』そして『空気清浄機』。ちょっと笑ってしまいます。一言に空気と言っても「酸素・二酸化炭素量」「温度」「湿度」「風」そして「浮遊物質(花粉、PM2.5など)」の5つの課題が上げられ、それぞれ対応しなければなりません。

昔、巨大な加湿機を出したメーカーに聞いたことがあります。

Q「どこに置くの?」
A「部屋の真ん中に。そう言う設計です」
Q「この間発表していた、空気清浄機も真ん中って言ってなかったっけ」
A「そうですね」
Q「どちらを優先させるの?」
A「お客様のニーズによって決めていただければ」

確かにお客様次第なのですが、自社製品を並べたときに、場所の取り合いが起こるのは、やはり可笑しいモノです。しかも、エアコン以外は床置きですから、2台も置けば部屋が狭くなります。冬場、これに暖房機器を追加したら、人がいる場所がなくなるかもしれません。

天井に置こう

シャープ『天井空清」FP-AT3-W。2018年1月20日発売。オープン価格。

日本は地震大国。万が一の時に、モノが落ちてこないように、高い所にはなるべくモノを設置しないようにします。が、天井に設置しなければならないモノもあります。「照明」です。
照明機器は、実は非常に優遇されている家電といえます。部屋の真ん中、しかも必ず電源が確保されています。コンセント競争がないだけでも、羨ましいと思う家電の設計者も多いのではないでしょうか? 逆に言うと、それだけ灯りは大切ということです。

無線LANが普及始めた時、私が欲しかったのは、Wi-Fiの中継機を入れた照明です。部屋が複数ある場合は、Wi-Fi中継機は必要ですが、そのために場所を割き、コンセントを確保するのは腹立たしい気がしたからです。しかもデザインが好みでないと、よけいに腹が立ちます。また、中継機は目立たないように黒色が多いのですが、普通の生活で黒は割と目立ちます。

電波もそうですが、目に見えないモノを扱う場合は、その家電自体も目に見えない方がいいです。空気も同じ事がいえます。天井に設置して、空気清浄機を意識せずに使う。非常にいい考えです。

天井設置での清浄効果は十分か?

が、疑問も出てきます。空気清浄機が濾過するのは空気中の浮遊物。吸込口が高い所にあっも 問題ないのでしょうか?花粉などの重いモノも吸い込むためには、吸込み口が地面に近いほうがベターなのではないでしょうか?

No image

当日の煙の吸込実験。浮遊物質である煙が上側に集まり、吸い込まれていく様子。

シャープの答えは、「天井でも床でも効果は変わらない。」でした。空気中を浮遊している浮遊物は、重力と浮遊する力が釣り合っています。浮遊する力は空気の重さで変わってきますが、空気は非常に軽く、高低差1〜2mで極端には変わりありません。つまり天井でも床でも、浮遊物は変わらないわけです。空気の取り入れ口が高い所にあっても、緩やかに吸ってやるだけで、空気はキレイというのがシャープの理論です。

シャープの方も心得たもので、当日効果を実演して見せてくれました。上方にあるにもかかわらず、煙はみごとに吸い込まれていきました。

最終的(とは言っても、数時間レベル)に床に落ちるモノは重く、空気清浄機の吸込口の位置に関わらず床に落ちます。これをキレイに除去するには、掃除機を使うというわけです。

No image

天井空清の中には、フィルターがぎっしり

トイレ用のIG-KTA20-W / IG-HTA30-W

シャープは、すでにこれと似た発想の製品をすでに世に送りだしています。電球とプラズマクラスターを組み合わせた製品です。用途はトイレの匂い防止。私もテストしましたが、効果は抜群。数時間で、かすかにしていた匂いもしなくなります。

No image

証明+プラズマクラスター

プラズマクラスターを上手く使うポイントは、「高濃度化」です。トイレなどは「狭い」ですから、高濃度にし易いのですが、「それにしても」と思うほど、匂いが消えます。一寸大げさな言い方をすると、トイレが真新しくなった感じがする程です。照明が3分で自動的に切れるなど、動作音が大きい、プラズマクラスターユニットは数年で交換など、ツッコミどころのある家電ですが、匂い対策としての効果は抜群の製品です。

トンボから学ぶ静かな風送り

小型高効率は、家電、機械の永遠のテーマです。実は地球はその手のものに充ち満ちています。そう『生物』です。生物は、地球に生を受けて以降、進化を繰り返すわけですが、それは『効率化』のための進化とも言えます。少ない食べ物を如何に効率的にエネルギーとして使うのかなどは、見事なものです。これから見ると、人間が作ったものなど「究極だ!」と威張ったところで多寡がしれています。

シャープもその辺は承知しており、『ネイチャーデザイン』と言って、自然から技術を拝借します。空気清浄機は『トンボの羽根』。羽根を応用し摩擦抵抗が小さい送風ファンを採用。風量を確保しながら、静かに運転できます。静音運転時の動作音は、23dB。動作しているのが分からない程、静かです。

No image

サクラ色にもなる

ランニングコスト

電気代の話を。シャープは、日中だと空気清浄機だけなので、約0.14〜0.73円/hr。夜はLED照明を点灯で、約0.22〜2.03円。つまり空気清浄機だけだと、強運転で30日使っても、525.6円。まぁ、この様なことはないので、大体200〜250円/月が電気代です。

また交換パーツは、集じん、一体型フィルターが約2年で交換。4500円(税抜)。使い捨てプレフィルターは、約1カ月で交換。半年分:850円(税抜)。プラズマクラスター発生ユニットは、約2年で交換。2本一度に交換で5600円(税抜)。計算すると:563円/月(税抜)。

つまり、約900円/月程度ランニングにかかるわけです。空気の維持費は結構かかります。ただ今の主流である天井ベタな装着ではなく、少し間を開けて装着するタイプ。影が少し出ます。私は陰翳はあった方がベターという人ですので、気にしませんが、気にする人もいるかもしれません。

また寝室の天井に付ける場合、中央にプラズマクラスターマークがあるのも気になります。
せっかく空気清浄機を意識させないよう、2つの家電を合わせたわけですので、もっと照明よりのほうがよいように思います(寝そべった時、 照明はわりと見えています)。

また、気になるのは、価格。基本はオープンなのですが、2つの家電、照明と空気清浄機の合わせ作りなので、導入市場想定売価は、高めの9万円。子ども部屋、寝室など、長時間いる部屋は、わりと狭いのが日本。安いといろいろな所に付けられるのですが。ここはシャープに一肌脱いでもらいたい所です。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

コラム総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
ただの恥ずかしがりやではない。本当に内向的な人の14の特徴
凍える都心「大雪」への対応、ブラック企業の場合は?
【ビデオ】走れても止まれない!! 雪道のノーマルタイヤの危険性をJAFが公開中!!
マユツバのヤンキー武勇伝に猛批判!益若つばさの地元話に視聴者がドン引き
医者もやってるインフル対策が水を飲むだけで「簡単すぎ」と話題
  • このエントリーをはてなブックマークに追加