“隠れ”高視聴率番組『人生の楽園』 西田&菊池のナレーションが生み出す「温かみ」で週末夕方の顔に

“隠れ”高視聴率番組『人生の楽園』 西田&菊池のナレーションが生み出す「温かみ」で週末夕方の顔に

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  • 更新日:2019/09/21
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9月28日放送「夢実るイチジク農園~千葉・松戸市」より(番組提供)

「今週は何かいいことありましたか。私ね、思うんですよ。人生には楽園が必要だってね」という西田敏行のナレーションからはじまる『人生の楽園』(テレビ朝日系。毎週土曜18時より放送)。UターンやIターンによる移住など、第二の人生を歩む姿を描くドキュメンタリー番組だ。9月14日の放送では11.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、長らく安定して10~15%の視聴率をマークしており、『アメトーーク!』プロデューサーの加地倫三氏など、自社にもファンが多い。番組制作にはどういったこだわりがあるのか、プロデューサーの岡本基晃氏に伺った。

■開始して19年、すでに940回以上の放送 「第二の人生」を現実味ある話として捉える人たちが増えてきた

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放送して数年は目に見えて視聴率が高いわけではなかったようだが、ニーズが高まっていった理由にはなにが考えられるのだろうか。

「2000年の番組スタートの年は平均で5%、そして次の年が7%、そのまた次の年が8%と、徐々に上がっていった感じですね。年度の平均視聴率が2桁に安定してきたのは2013年度からです。理由としては、『第二の人生』を現実味のある話として捉える人たちの層が増えてきたからだと思います。この番組の視聴者は、50歳以上の男女が圧倒的。定年後、まだまだ長く続く人生を生きていく上で、新たな生きがいの発見に関心が向いているのだと思います」

すでに放送開始から940回以上を数える長寿番組。コンテンツのキモとして「誰のセカンドライフに密着するか」が挙げられるが、対象者のどのような点に注目しているのか。

「“第二の人生”を紹介する番組なので、まず主人公が何か新しいことにチャレンジしているというのが一番の条件ですよね。その上で、我々がポイントにしているのは、『地域とうまく繋がって暮らしているか』ということですね。地域に溶け込んでいる方は、もれなく豊かな“第二の人生”を送っているように感じます。その対象者の見つけ方ですが、地方紙に『〇〇さんがこんな新しいことを始めました』という記事を見てお声をかけたりとか、市町村のホームページで、移住者の体験談を紹介しているのを見つけてお声をかけたりとかですね。番組に自らお手紙を送ってくださる方もいらっしゃいます」

田舎暮らしの実態が見えるというのは、将来同様の計画をしている視聴者にとって有益な情報ばかりだ。ただ、オファーをお断りされるケースも少なくないという。

「『テレビの取材はちょっと……』と言って断られる方はいらっしゃいます。でもこの番組もおかげさまで20年近く続いているので、「『人生の楽園』だったら出てもいいよ」と仰ってくださる方が、だいぶ増えたと思います。最近取材していて嬉しいのは、『実は『人生の楽園』を観てこんな生活を始めました』と仰る方がいること。すごくありがたいですね」

番組に華を添える2人のナレーション「特に西田さんはアドリブが入ることが多いです」

ちなみにこの『人生の楽園』、報道局が制作しており、独特の「ゆったりとした間」が好評を博している。それが普段バラエティを見ている人たちには新鮮に映りそうだが、演出でどんなことにこだわっているのだろうか。

「大事にしているのは、取り上げる方に寄り添った番組にしようということ。新たなチャレンジを始めて頑張っている人たちを優しく見守る……そういった目線を大切にしています。また、この番組の魅力のひとつでもあるのが、西田さんと菊池さんの温かいナレーション。『移住』をテーマにした番組は他にもありますが、この番組のように主人公に優しく話しかけ、温かく応援する番組は少ないと思います。見る方にとっては、それが見てほっとできる要因になっているのかなと」

魅力のひとつに挙げてくれた西田敏行、菊池桃子のナレーションだが、原稿はあるものの、アドリブが多く入っているという。

「特に西田さんはアドリブが入ることも多いですね。一度テストしてから本番なんですけれど、その本番もほとんど途中で止めず、一発録り。西田さんと話をしていて思うのは、役者をされている方だからか、すごく人の観察をしていらっしゃる。だから誰よりも主人公に寄り添った温かい言葉が出てくるのだと思います」

■震災を経て番組のニーズはより高まっていった

二人の軽妙かつ温かいナレーションを番組の重要ポイントに挙げてくれた岡本プロデュ―サーに、これまでで一番印象深い回を聞いてみた。

「去年の12月に放送した神奈川県二宮町に移住した独身の50代の男性ですね。それまで都会で暮らしていたんですが、ある日農業に興味を持って、農業塾のようなところに通って、そこで仲間を見つけて、その仲間と二宮町の耕作放棄地を借りて……という話。実は、最初の資料を見た段階では、アパート暮らしをしていて、収入が安定していないから、週に何日かは東京で出版社の仕事もしていると書かれていた。『この男性が寂しく見えてしまうんじゃないかな』と思ったんですが、実際に撮影して上がってきたものを見ると、全然寂しさは感じられなかった。農業のパートナーが若者だったんですが、その二人の関係性も良かったし、夢を持って生きていることに勇気づけられましたね」

『人生の楽園』は来年で20周年を迎える。過去、500回の節目に、西田敏行と菊池桃子が実際に出演したが、来年も「何かやりたいなとは思っていますね」とのこと。最後に、岡本プロデューサーは、東日本大震災を経て気づいたことを語ってくれた。

「あの震災があったことによって、家族とか、人とのつながりに価値観を見出すようになりましたよね。その影響もあって、番組のニーズも少しずつ上がっていったのかなという気もします。“人とのつながりが見える”ことで、視聴者の方々も幸せな気分になっていただけているのかなと思います」

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