ロスで流行の兆し?コオロギチップスを食べてみた

ロスで流行の兆し?コオロギチップスを食べてみた

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  • 更新日:2017/09/17
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米ドラマ「インセキュア」では登場人物がこのチップスを食べる場面も(写真:チャープス社提供)

秋の風物詩として、日本人がその鳴き声を楽しむコオロギ。アメリカで、そんなコオロギを“食べる”文化が広まりつつある。

クリケットフラワーは、乾燥させたコオロギ(英訳:クリケット)から抽出したタンパク質を粉末化したもの。アメリカで、これを原材料にした食品開発が進んでいる。

なぜ、わざわざ虫を食べるのか? 食用昆虫が注目されるようになったきっかけは、国際連合食糧農業機関が発表した2013年のリポートだ。世界の人口は50年までに90億人に達する見込みだが、今のままでは食糧不足を免れない。国連がその解決策として提案したのが、タンパク質が豊富な昆虫だった。

昆虫は、全般的にタンパク質、ビタミン、食物繊維、ミネラルが豊富。中でも注目されるのが、体の70%がタンパク質から成るコオロギだ。クリケットフラワー大さじ1杯には、7グラムのタンパク質が含まれる。200キロカロリー当たりのタンパク質含有量を比較した場合、牛肉が22グラムなのに対して、コオロギは31グラムだ。

コオロギの養殖は、環境への配慮も兼ね備える。温室効果ガスの排出量は牛の1%にとどまり、気温とともに体温が変化する変温動物であるため体温維持にエネルギーを使わず、2千分の1の水で牛と同量のタンパク質を作ることができる。小さな土地で大量に育てられて、養殖期間も約1カ月と短い。カナダには、魚や爬虫類の餌としてコオロギを養殖する農家が昔からあるため、北米では既存のインフラを活用できる利点もある。

●ヒントはサソリの姿揚げ

カナダのコオロギ養殖農場エントモファームは、電通ベンチャーズが出資する米健康食品開発会社エクソ社を含む、75社以上にクリケットフラワーを卸売りしている。今年9月からは、日本でも卸売りと一般販売(オンライン)ともに開始予定だ。個人で買えば、クッキーやマフィンを作ったり、スムージーに入れたりできる。

チャープス社のクリケットチップスを食べてみた。パリッと食感が良く、味も見た目も普通のチップスと変わらない。シンプルなシーソルト味が特に気に入った。開発したのは、当時ハーバード大学に在学していたローズ・ワンさん(25)。中国で初めて食べたサソリの姿揚げがおいしかったことにヒントを得たという。帰国後、ペットショップでコオロギを仕入れ、大学の寮で後の共同創業者とともにレシピを開発。14年5月にはクラウドファンディングで目標の倍額の7万ドル(約770万円)を調達した。

ここロサンゼルスではスーパーなどでクリケットフラワーを使った食品を見かけるようになった。サンタモニカのオーガニックスーパーではビッティ・フーズ社のコオロギを使ったスナック菓子が売られていた。ベニスビーチの高級スーパーでは、エクソ社のコオロギ・エナジーバーを発見した。パッケージにコオロギのイラストがあり一際目立っていた。ミシュラン三つ星レストランの元シェフがレシピ開発を手がけているという。世界的人気作家のティム・フェリス氏をブランド大使に任命するなどして、クリケットフラワーについての消費者の知識向上に取り組んでいる。

エントモファームのクリケットフラワーは、すでにアメリカやカナダのいくつものスーパーで取り扱われている。エントモファームのジャロッド・ゴールディン社長(47)は強気だ。

「アメリカでは考えられなかった、生の魚を食べるお寿司は20年かけて普及しました。SNSがある現代の社会では、そのスピードは加速するはず。日本では先行してオンライン、またスーパーでも今後1年以内の販売を目指しています」

(ライター・三橋ゆか里/ロサンゼルス在住)

※AERA 2017年9月18日号

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