本田真凜はなぜシニアデビューで失速したのか。早くも迎えた正念場

本田真凜はなぜシニアデビューで失速したのか。早くも迎えた正念場

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  • 更新日:2018/01/14
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全日本選手権では総合7位に終わった本田真凜

ジュニア時代に世界王者になるなどの実績を残して、鳴り物入りでのシニアデビュー。フィギュアスケート界で今季、誰よりもメディアの注目を浴びたのが本田真凜だった。テレビではフィギュア一家の一員として特番を組まれ、CMにも出演。周囲の期待は凄まじかったのではないか。

本田本人は注目されることが好きなタイプ。それほど苦痛とは思わなかったかもしれないが、平昌五輪出場を目指していた16歳には相当のプレッシャーがかかっていたはずだ。

「オリンピック出場を目指して全力で頑張っていきたいです。シニアの世界がわからないので、自分がどういう演技ができて、どういう結果が出るかを楽しみにしています」

初めてのシニアシーズンを迎えて、本田自身が一番ワクワクしていたに違いない。自分なりの自信を持って、年上のシニア勢を相手に挑戦者として戦うつもりだった。

シーズン初戦となったUSインターナショナルクラシックでいきなり優勝。幸先のいいスタートを切ったが、このシニアでの初勝利が心に油断を生じさせたのかもしれない。ジュニアでの実績もあるだけに、もしかしたらこの調子でグランプリ(GP)シリーズ大会でも表彰台に上ることができるのではないか。本人がそう思ったとしても仕方がないし、周囲もそれを期待した。

「GP2大会はひとつひとつの試合ですが、4つ(ショートプログラム<SP>2回とフリー2回)でひとつのセットと考えてやりたいなと思っているので、ひとつのプログラムが終わるたびに、シニアでの自分に自信が持てるような演技がどんどんできるようにしたいです」

そう言ってスケートカナダと中国杯に挑んだ本田。やればできると信じて練習を積んできたつもりだったが、そうならなかったことは試合結果からも演技内容からも明白だった。

「シニアの試合だから失敗したというわけではなく、今回はすごく練習したつもりだったんですけど、自分がまだまだ甘かったかなと思います」

スケートカナダではジャンプの失敗を連発したり、スピンやステップでレベル4が取れなかったりと、SPで10位と出遅れた。フリーでは最低限のミスにとどめて3位まで浮上したが、総合5位に終わった。試合で緊張しないという本田だけに、調整不足は否めなかった。

フリーが終わって結果が出た後、報道陣に囲まれた濱田美栄コーチからは厳しい言葉が並んだ。

「練習が行き届いていたら、ジャンプは失敗しても他のもので得点は取れていたのに、全部落とした。まだまだ練習が全然足りなかった。本当の実力が出たと思う。精神的にも技術的にもまだまだ足りないところばかりだった。いい勉強になればいいけど、とにかく練習をしないから、ひとつが狂うと立て直せない。試合を想定した練習もできていなかった。明らかに練習不足だったので、成績が振るわなかったことに驚きはない」

そんなGP初戦が終わってすぐの中国杯でも悪い流れを変えることはできず、2戦続けての総合5位に甘んじた。

シーズン当初から「五輪出場が夢なので、それを目指したい」と意気込んでいた本田だが、現実の五輪代表選考レースでは最後尾を走ることになってしまう。GP2大会で結果を出せなかったことで、平昌五輪代表になるチャンスは、最終選考会の全日本選手権で優勝することだけとなった。

11月上旬の中国杯から12月下旬の全日本選手権までの約1カ月半。本田は「自分なりの練習を納得いくまで積んできた」と話していた。だがその大一番も、ミスが許されないSPでジャンプに失敗して6位発進。巻き返しを図ったフリーでもジャンプに精彩を欠き、ミスを連発してまさかの9位に沈み、総合7位に終わった。

濱田コーチはこうも言った。

「演技が自己満足、自己陶酔になると、なかなか相手に伝わらない。真凜はプログラムを自分流にしすぎて、自分よがりになってしまっていた。それと、やっぱりまずはちゃんと練習をやることを覚えてほしい。シニアで戦うような練習ではなかったので、結果としては当然だったと思うし、これが彼女の実力ですね。練習は嘘をつかないですから」

厳しい言葉をズバズバと本田に投げかけた濱田コーチだが、それは彼女に豊かな才能があることを認めているからこそでもある。愛のムチであることは言うまでもない。それだけに本田自身が、姉弟子の宮原知子のように地味な練習をコツコツと積み重ねていくことができるようになれば、自然と底力がついてくるはずだ。

秘めた素質を大きく花開かせるかどうかは、来季に向けた取り組みと本田自身の気持ちにかかってくることは間違いない。華やかではあるが器用貧乏な選手のままで終わるか、努力の天才となるか。本田にとってはシニア2年目となる来季が、スケート人生の正念場のシーズンになるかもしれない。

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