不動産投資家に降りかかる「住民」と「業者」トラブルとは一体?

不動産投資家に降りかかる「住民」と「業者」トラブルとは一体?

  • ZUU online
  • 更新日:2017/09/17

実は、不動産投資家を非常に悩ませるのが、「住民」や「業者」とのトラブルです。「極端に部屋を汚して出ていく入居者」、「『できない理由』ばかりを並び立てる管理会社」など、実際に体験しないとわからないトラブルは多発しているものです。ここでそれらの事例と対処法を学んでいきましょう。

(本記事は、加藤隆氏の著書『不動産投資家なら必ず体験する!本当にあった怖い話』ぱる出版(2017年1月10日)の中から一部を抜粋・編集しています)

■牛を飼っていたの?と思うほど部屋を汚して逃げた滞納者

ある日、札幌のワンルームマンションの管理会社の担当者さんから電話がありました。新しく入った入居者さんが、部屋の前にお清めの塩を撒いたり、大声で騒いだりして、他の入居者の方々とトラブルになり、「退去させて欲しい」という苦情が殺到しているとのことです。さらには、家賃の滞納(3カ月分11万円)、管理組合宛てに支払うべき光熱費の滞納まで始まりました(3カ月分3万円)。

管理組合からは、物件の所有者である私のもとに矢の催促が入ります。急いで、対策を講じることにしました。まず、管理会社さんから入居者さんへ電話・手紙・訪問で督促をしてもらいましたが、効果はナシ。次に、配達証明付内容証明郵便による「賃貸借契約解約通知」を送りましたが、これにも反応がありません。

このままでは、少額訴訟・支払督促等の法的手続きに踏み込むことになる…。そうなれば、滞納された家賃と光熱費は戻ってこないだろう。下手をすれば、引越費用までこちらが負担して、出ていってもらうことになりかねないなあ…。

ブルーな気分でいた矢先、管理会社さんから電話が入りました。
「喜んで下さい!!アノ入居者さんが退去されました!」

ホッとしていると、すぐさま予想もしない言葉が出てきました。
「退去と言っても、正確には夜逃げですが…」

え?夜逃げ???なんともいえない複雑な気持ちでした。その後も、ビックリすることが続きました。夜逃げされた部屋は、とても人間が生息していた部屋とは思えない汚れ方。まるで、牛や馬を飼っていたようだったと、中を見た担当者の方から聞きました。写真を見せてもらったところ、陶芸をやっていたとかで、部屋の中は泥まみれ。台所は、戸が壊れてボロボロです。

不幸中の幸いと言えば、連帯保証人である入居者のお兄さんと連絡がついたことでしょう。
お兄さん立会の元で、家具等の大きな残置物は廊下に出し、撤去できたということでした。もし、連帯保証人もしくは家族などと連絡が取れなければ、残置物を撤去するのに法的手続きが必要になります。聞くところによれば、これだけで半年位は無駄になるようです。残置物を撤去した後は、連帯保証人へ滞納家賃・光熱費を請求し、修繕とリフォームの準備にとりかかりました。もちろん、修繕工事が終わったら、その費用も連帯保証人に支払ってもらうつもりです。ところが、工事の前に部屋検証に立会うことを約束した連帯保証人が、何度も約束をすっぽかすため、修繕工事とリフォームが始められません。

そうこうしているうちに、入居シーズンの3月が終わりました。待ちきれなくなった私は、見切りをつけて、修繕・リフォームを決行することにしました。そして、やっと次の入居者募集をスタート。しかし、繁忙期を逃したことで、長い空室に苦しむことになりました。かかった原状回復費について、管理会社さんから連帯保証人に交渉してもらいましたが、「滞納した家賃はともかく、修繕費までは知らん」という返事です。

入居者さんと同じく、電話・手紙・訪問、配達証明付内容証明郵便による督促も効果ナシ。かといって、少額訴訟・支払督促等の法的手続きも時間・経費を考えればペイしないので、結局、それっきりです。

■「できない理由」ばかりを挙げる管理会社に見切りをつける

札幌の区分マンションを任せていた管理会社は、やる気がない不動産会社の典型でした。この物件を管理していたA社は、私がどんなにお願いしても、「埋まらない理由」ばかりあげて、なかなか腰を上げようとしませんでした。
・札幌は不景気
・札幌の中心地から遠過ぎる
・駅から遠過ぎる
・道路が目の前にあって、渡るのが面倒だし、うるさい
・1973年(昭和48年)築で建物が古すぎる
・鉄骨作りで人気がない
・建物の色がダサい
・バス・トイレが一緒なのはマイナス
・管理費・修繕積立金が高過ぎて敬遠される
・同じ物件内に空室が多いのでライバルに負けてしまう

しかし、私に言わせれば、この部屋にもいいところはたくさんあるのです。
・地下鉄一本でターミナル駅の「札幌」や「大通」等に出られる
・駅から徒歩5分で遠くはない
・道路に面していて利便性が良い
・二重窓のため、騒音が少ない
・外観は大規模修繕で全面塗装し直して明るくなっている
・バス・トイレが一緒でもその分、他のスペースが広い(35平米以上)
・室内はきれい
・夏は3週連続で、真下で花火大会が見られる
・管理費・修繕積立金は高いが、その分管理等がしっかりしている

悪い方ばかり見るのではなく、このような長所もあるのだから、それを理解して、入居者募集に力を貸してほしいと伝えました。なんといっても、実質賃料は2万5千円という激安価格なのです。それでも、なかなか空室は埋まりませんでした。この物件は、家賃が入らなくても、管理費・修繕積立金・水道光熱費で毎月17056円かかります。また、固定資産税・都市計画税も、毎年3万2900円かかります。

過去には、A社に賃貸管理委託をお願いしている物件の空室期間が余りに長い為、一括借上(家賃保障)契約にして欲しいという相談をしたこともあります。しかし、A社にはそういった制度がないとのことでした。仕方なく、別の物件(東京・博多)を賃貸管理委託しているI社(札幌支店)と交渉し、札幌の物件をまとめて一括借上(家賃保証)してもらえる契約を取り付けました。これで、最悪でも毎月の持ち出しはなくなります。

ところが、丁度そのタイミングで、A社から「入居者が決まった」と連絡が入ったのです。私は長い目で見たらI社に切り替える方がいいと考え、A社へ契約解除の旨を伝えました。すると、「賃貸管理委託契約書」で「契約解除は6ヶ月間以上前に告知」となっているので解除はできないという返事が返ってきました。私は止むを得ず、A社との契約続行を選択しました。しかし、改めて考えてみると、6ヶ月分の賃貸管理委託手数料(月2100円)を支払ってでも、A社との賃貸委託契約を解除すればよかったと思います。

遠方大家にとって、信頼できる管理会社は生命線となります。オーナー自身が努力することももちろんですが、管理会社のやる気がないと、話になりません。

加藤隆
バブル崩壊を生き抜いた現役最古参のサラリーマン大家さん。所有物件50を誇る、実践的・総合コンサルティング系マルチタイプ投資家。行政書士、宅地建物取引主任者、甲種防火管理者、管理業務主任者、マンション管理士、AFP、2級FP技能士、システム監査技術者等保有

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