プリキュアが「手をつなぐ」意味とは?

  • ねとらぼ
  • 更新日:2017/10/12

第35話 デコボコぴったり!ひまりとあおい!

かんたんなあらすじ

父親の代理で、付き添いのひまりとともにお菓子の新作発表会に出席したあおい

会場で大人相手に堂々と振る舞うあおいをみて、ひまりは自分との落差に落ち込んでしまう

大切なスイーツノートを無くしたことに気付いたひまり、あおいと一緒に会場内を探すことに

2人でノートを見つけるが、ひまりが発端となって会場の新作スイーツが倒れてしまう

あおいが皆の前で謝罪するもディアブルの負の影響で皆から責められる

ひまり、「あおいは一生懸命なかっこいい女の子」だと弁護

ディアブルが出てきて、プリキュアに襲い掛かる。ひまりが捕まりピンチに

ディアブルの「助ける価値があるのか?」の問いにあおい「大好きだから友達をやっている」

あおい、ひまりを助けだし、プリキュア6人でディアブルを退ける

立神家執事「これからも、うちのお嬢様をよろしくお願いいたします」ひまり「はい」

「プリキュア今、どこまで進んでいるの?」メーター

ここ数回変化球が続いていた「キラキラ☆プリキュアアラモード」ですが、今回は久しぶりに「プリキュア」らしいお話だったと思います。

キュアパルフェが加わり6人体制となって描くべきことが多くなったキラキラ☆プリキュアアラモードにおいて、やや描写が少なくなっていた「ひまり」と「あおい」にスポットを当てた回となりました。(そもそも、こういった友情を深める系のお話は、前半の5月くらいにやっておけば良いのにな、と思わなくもないですが、友情なんて半年くらいたってようやく気付くこともあるのでしょうね)

さて、今回は父親の代理でお菓子メーカーの発表会に出席することとなった“良家のお嬢様”立神あおいとそれに同席することになった“庶民の娘”有栖川ひまりの物語でした。

最初に立神家の執事、水嶌がマナーを教えるシーンで“良家のお嬢様”と“庶民の娘”を対比させて子どもにもわかりやすくしていたのが好印象ですね。

ひまりは、普段見ているあおいとは違った「お嬢様的な振る舞い」に対して自分との違いに劣等感を抱きますが、あおいはそんなの関係ない、とばかりにいつも通りにひまりと接します。

左から執事の水嶌、ひまり(キュアカスタード)、あおい(キュアジェラート)

ひまりの成長

実は今回のお話において「あおい」は何も変わっていないのですよね。いつも通りの振る舞いでお嬢様を、そしていつも通りにひまりに接しているのです。

今回のお話で変わったのは「ひまりの心」のみ。

その意味では今回は「ひまりの成長物語」だったといえるのでしょうね。

もともと、ひまりは「引っ込み思案で自分をうまく表現できないけど、好きなことに関しては饒舌(じょうぜつ)になり周囲の人間から距離を置かれてしまう」というキャラクターでした。

それゆえに周りとのコミュニケーションを恐れていたのですが、宇佐美いちかと出会い、キラパティと出会い、プリキュアになって「大勢の前でステージに立ってスイーツの知識を語ることができる」までに成長しました。

今回、彼女はさらに一歩前進します。

「本に載っているスイーツの知識を語る」のではなく、自分の意見を、自分の思いを大好きな友達を守るために、大勢の前で主張するのです。

成長しましたよね、ひまりん。

有栖川ひまりはキラキラ☆プリキュアアラモードという作品において、もっとも成長描写が描かれているキャラクターだと思います。

もちろんこの感情の起点となったのは「立神あおい」。

立神あおいは何も変わっていません。

敵であるディアブルが戦闘中にナイスパスを投げかけます。
「ひまりは、そこまで必死になるほどの価値があるのか?」と。

ひまりも思います。
「私たちはどうして友達なんだろう?」と。

その問いに対してあおいは、「大好きだから友達をやっている。友達でいる理由なんてそれでいいんだよ!」と見栄を切ります。

ひまりの「なぜ私たちは友達なのか?」という問いへの答えは、「大好きだから、友達」なのです。

立神あおいは全くブレません。

もう最初から有栖川ひまりが、大好きなのです。大好きだからこそ、一緒にキラパティでスイーツを作り、一緒に発表会に参加して、一緒に探し物をして、一緒に戦う。

立神あおいの行動原理は第1話の時点から変わらず「大好きだから」なのです。

そしてその行動原理の「大好きだから」は、実はひまりも持っていて、2人は一見凸凹コンビに見えても、実は「2人とも大好きなものに対しては一途である」という最後の締めも良かったですよね。

日曜の朝に放送できない場面はアニマルスイーツの比喩表現でお届け

プリキュアで「手をつなぐ」ことの意味

今回、ひまりとあおいは探し物をする際に、手をつなぎます。

プリキュアという作品において「手をつなぐ」という行為は特別な意味を持つのです。

初代「ふたりはプリキュア」や「ふたりはプリキュアSplashh☆Star」「魔法つかいプリキュア!」では手をつながないと変身できませんし、「Yes!プリキュア5」では「手と手つないでハートもリンク!!」という歌が作られました。

たくさんのプリキュアがピンチに陥ったとき、負けそうになったとき、友情のため、信頼のために手をつないできました。

今回、ひまりとあおいは手をつなぎました。きっと見ている子どもたちは(そして大人たちも)それだけで「もう、大丈夫」ということを察するのです。

「抑えている闇の感情を増幅」するディアブル

しかし今後の展開で1つ気になるのは、デイアブルという敵キャラクター。この敵キャラは、「普段、人々が抑えている闇の感情を増幅させる」というのです。

そう。「心にもないこと」ではなくて、あくまで「普段抑えている感情」を増幅させるのですよね。

つまり今回パーティに参加した方々は、

「これだから苦労知らずのお嬢様は……」
「どうせお菓子作りも道楽なんだろう」
「お嬢様はお嬢様らしく、おとなしくしてればいい」

と心の中では思っていた、ということになるのです。

この先のお話においてディアブルによって負の感情を与えられた人々も「常日頃からそう思っていたことが、ディアブルにより増幅されただけ」ということになります。

この「普段抑えている負の感情を増幅する」という設定、今後きちんと生かされていくと良いのですけど……。

確かに「負の感情ごと全てを受け入れる」というのは過去のプリキュアシリーズにおいても見られてはいました。

この「善が勝てば良い」ではなく「善も悪も受け入れて世界を再構築する」という構造が、プリキュアシリーズが子ども向けと言いながらも大人も支持する特徴の1つだと思います。

あおいちゃん、完璧すぎやしないでしょうか

しかし、思うのですけどこの「立神あおい」というキャラクター、ちょっと完璧すぎやしませんか。

良家のお嬢様

デーブルマナー、スイーツマナーも習得。さらに高度なマナーも習得中。

中学2年生でありながら、大人相手にもそつのない振る舞いができる

自由を求めているけど、それは決してわがままからくるものではなく「自分が何をすべきか」を理解している

何事もプラス思考で考える

ナチュラルに友人思い

お嬢様、スイーツ作り、プリキュア、ロックバンドの4役をこなす

お嬢様という立場から逃げようとせず、かつ自由になるために「今、自分に何が必要か?」を十分過ぎるほどに把握しているのです。なんて立派な娘さんなのでしょう。(そりゃあ同人界隈で人気が出るのも……ごにょごにょ……)

「どうして私たちは友達なの?」という問いに対し、「友達でいる理由は大好きだから」という返しがステキ過ぎました。

戦闘シーンもスイーツの知識を利用したキラキラ☆プリキュアアラモードらしい戦い方でしたし、2人は「凸凹コンビ」だけど「大好きなものには一途になる共通点がある」という最後の言葉も良かったですよね。2人とも、お幸せに。

ひまり・あおいという可能性

さて、ここからはちょっとディープな話題です。
大きなお友達によるカップリングのお話です。
カップリング表記などに不快な方は、この項は飛ばしてください。

イラスト・漫画を中心としたSNSサイト「pixiv(ピクシブ)」では、大きなお友達のお絵かきや童話がたくさん見られます。

「キラキラ☆プリキュアアラモード」もたくさんのファンの方のイラスト・漫画・小説などが投稿されて賑わっています。(プリキュアシリーズはpixivの投稿数がかなり多いことでも有名です)

さて、その中で今回のお話であったような「ひまりとあおい」のカップリングのタグが付いた投稿はどれくらいあるのでしょうか? ちょっと調べてみました。(これは別に「人気の指標」というわけでは無く、単純にファンの妄想度の高さを表していると思います)

検索方法

pixivで「タグ検索」を使って集計しました(2017年10月8日11時時点のデータです)。例えば「ゆかり・あきら」はタグ「ゆかあき」とタグ「あきゆか」を合計したものになります。

もちろん、厳密にいえば「ゆかあき」と「あきゆか」は意味が違うことは重々承知ですが、今回はあくまで「どのカップル表記が多くのプリアラファンに投稿されているか」を知りたかったので2つをまとめてあります。

検索タグ上位10個までの集計です。

キラキラ☆プリキュアアラモードのファンにおける「カップリング表記」はゆかり・あきら(タグ「ゆかあき」+タグ「あきゆか」の合計)が圧倒的に多い結果となりました。

キラキラ☆プリキラアラモードファンの大きなお友達は「ゆかり・あきら」のカップリングが大好きのようですね。

「ひまり・あおい」は、上から5番目と、メインストリームではないものの、一部では人気のあるカップリング表記、という位置付けでしょうか。

しかし「ひまり・あおい」は今回で「立神家執事の水嶌さんも認めたカップル」としてファンに認識されたと思います。今後、pixivに投稿される数も伸びていくことが予想されます。事実今回のお話の放送後にはTwitterなどでも「ひまり・あおい」のファンアートがたくさん見られました。

そう。「ひまり・あおい」という可能性はまだまだ先があるのです。

☆プリキュアレコメンド☆

毎回、その週のプリキュアのお話が気に入った方におすすめする、過去プリキュアストーリーを紹介していきます。

キラキラ☆プリキュアアラモード第35話「デコボコぴったり!ひまりとあおい!」がお気に召した方は、下記のプリキュアストーリーもおすすめです

今回は「友達関係」に焦点を当てた珠玉の3話を紹介します。

フレッシュプリキュア!「第33話 美希とせつなのこわいもの!」

東映アニメオンデマンドで見る

美希とせつな。同じフレッシュプリキュアとして活動していた2人は桃園ラブを通してしか会話したことがない、という距離感がリアルです。すれ違う2人が距離を縮めるために必要なのはお互いを知ること。そんなプリキュアイズムにあふれた名作回です。

Yes!プリキュア5「第8話 相性最悪?りんとかれん」

東映アニメオンデマンドで見る

「Yes!プリキュア5」は人間関係を深く描いていました。

この回では、りんちゃんとかれんさんが(視聴者が見ても引いちゃう程度には)対立しています。

お互いを理解することにより、仲直りするのですが、その解決方法が「お互いに負けたくない」という女心でした。そういった「複雑な女心」を描くことの多い「Yes!プリキュア5」という作品、侮れません。

ふたりはプリキュア「第8話 プリキュア解散!ぶっちゃけ早すぎ!?」

東映アニメオンデマンドで見る

ファンの間では「伝説の8話」と呼ばれている回です。プリキュアシリーズで友達回、ケンカ回が放送されるとファンが必ずこの回に言及するといっても過言ではないですよね。価値観の違う2人がケンカして仲直りして、最後に下の名前で呼び合って仲直り。プリキュアの伝説はここから始まりました。

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プリキュア | 友達 | おやつ/お菓子 | pixiv | アニメ

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