韓国、GSOMIA破棄で墓穴掘る...米国が最大級の報復、在韓米軍駐留費を増額も

韓国、GSOMIA破棄で墓穴掘る...米国が最大級の報復、在韓米軍駐留費を増額も

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  • 更新日:2019/11/16
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韓国の文在寅大統領(YONHAP NEWS/アフロ)

日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了までついに10日を切った。日本政府は静観の構えを続けている。一方で、アメリカ政府は韓国への干渉を強め始めた。韓国国内のマスコミも、危機的な現状に警鐘を鳴らし始めている。そもそも、韓国政府が協定破棄の方針を示した段階で、日本政府はGSOMIA延長を絶望視していた。一方で、文在寅政権は今もなお、協定延長を外交カードとして使い、日本政府の対韓輸出の管理強化を撤回できると考えているようだ。こうした日韓の認識の齟齬はなぜ生まれるのだろうか。

米「想像しがたいほどの波紋が起こる」

朝鮮日報オンライン日本語版は14日、『米「GSOMIA終了なら想像できないほどの波紋」』と題する記事を公開した。記事では、「米政府が連日、『波状圧力』をかけている。米政府はGSOMIA終了時に備え、韓国政府を強く批判する声明を準備している」と状況を概説した。

米国の外交消息筋の話として、「韓国政府が22日までにGSOMIA破棄決定を覆さなかった場合、米国は23日に最も強度の高い文在寅(ムン・ジェイン)政権批判声明を発表する方針だという。(中略)米政府関係者は『これまで長官クラスをはじめ、さまざまな次元でGSOMIA維持を望む言及をしてきた。韓国が最終的に米韓日3カ国の協力強化を望む我々の要請を拒否するなら、想像しがたいほどの波紋が起こるだろう』と語った」と伝えた。

協定破棄発表時、韓国内の報道では「アメリカが調停に乗り出し、日本を説得してくれる」という論調が大勢を占めていたが、それもここにきて変わりつつある。詰めの局面のGSOMIA問題に関して、日本の防衛省関係者は次のように語る。

「一般論として日本政府としてはそもそも対韓輸出の管理強化と、GSOMIAの問題は別物としてみています。同じ俎上で議論するものではないというのが前提です。GSOMIAに関してはノーコメントです。日米韓の防衛当局者が連携すべきことは連携していきます。それは今後も変わりません」

締結から波乱含みのGSOMIA

GSOMIAは、そもそも締結に至るまで波乱含みだった。協定締結にかかる日韓の実務者協議は2011年から始まり、12年6月に締結される予定だったが、締結直前に韓国国会から横やりが入った。国家間の協定は国際的な慣習上、国会での承認は必要なく、政府間で締結する。

しかし当時の野党などが「日本と軍事協定を結ぶのは、国民感情として納得できないので、国会で議論すべきだ」と反対したことで締結は延期になった。情勢が変わったのは北朝鮮の弾道ミサイルと核兵器開発が飛躍的に進んだ16年。危機感を覚えた朴槿恵大統領が推し進めて締結に漕ぎつけたものの、野党などにはしこりが残った。この時、締結に反対していたのが現在の文大統領の支持勢力だ。

延長でも以前のような質の情報提供はない

韓国外交関係者は次のように情勢を分析する。

「韓国外交部(日本の外務省に相当)は『GSOMIAは最初からなかったものだし、破棄しても韓国には影響はない』『協定破棄をちらつかせることが日本に対する外交カードになる。アメリカも日本に圧力をかけるだろう』と判断した大統領府に傷をつけないために奔走しています。非常に残念ですが、韓国国内の有識者や実務レベルの外交官にはその論理が無理筋であること、アメリカが日本ではなく最終的に韓国に圧力をかけてくることは予測できていました。大統領は昨年、北韓(北朝鮮)の防諜活動の要だった国家情報院の権限や人員を大幅に縮小しました。この背景には情報院の前身が、アメリカの諜報機関とも密接につながりのあった国家安全企画部であったことが関係しています。歴史的に国内の民主派弾圧を主導してきた機関で、安企部の解体は国内民主派の悲願でもありました。

しかし、情報院の弱体化は外交面で見ればマイナスでした。GSOMIAで韓国側から日本に提供する情報は、脱北者に対する聞き取りや諜報活動で得られたものがメーンです。仮に協定が継続したとしても、以前のような質の情報が日本に提供されるとは限りません。時代と政策の変化で、この情報は強い外交カードにはなり得なくなってしまいました。

協定では北のミサイルや軍用機に対する韓国軍のレーダー情報などの提供も含まれていますが、これは日米の早期警戒機や偵察衛星、イージスシステムで代替が可能です。また協定がなくても米軍と韓国軍は情報がリンクされているので、タイムラグはあっても米軍経由で日本に情報が入ります。

文大統領は情報院や外交部の代わりに、大統領直轄の組織である国家安保室の権限を強化しました。安保室は南北融和を推し進める文大統領の意向に沿うよう、外交的な助言や世界情勢の分析を行っています。その結果、諜報部門や外交関係の専門家はおおむね政府中枢から離れてしまいました。GSOMIA破棄が『日本への外交カードになる』という思い込みも、安保室の助言や情勢分析に原因があった可能性があります。安保室の役割を、米国政府も疑問視しているとの情報もあります」

GSOMIA破棄にからみ、韓国は米国から在韓米軍駐留費用の増額を求められているとの報道もある。それでも韓国政府は、日本が輸出管理強化を緩和しない限り、GSOMIAを延長しない方針を崩していない。

一方で、韓国外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官は近日中に訪米し、韓国の見解を米国政府に説明する。また康長官は22日、名古屋市で開催される主要20カ国・地域外相会合(G20)にも出席し、文字通りギリギリの調整を行う見通しだ。「想像しがたいほどの波紋」の発生は、もう目前に迫っている。

(文=編集部)

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