ついに沈黙破ったブッシュ父子、トランプを激しく批判

ついに沈黙破ったブッシュ父子、トランプを激しく批判

  • JBpress
  • 更新日:2017/11/13
No image

中国・北京で、習近平国家主席と共に故宮(紫禁城)の研究所を訪れたドナルド・トランプ米大統領夫妻(2017年11月8日撮影)。(c)AFP/Andy Wong〔AFPBB News

[JBpressの今日の記事(トップページ)へ]

選挙民の「トランプ離れ」で共和党は2州知事選で惨敗

ドナルド・トランプ米大統領がアジア歴訪を続けているなか、民主党ばかりか与党・共和党内からも「トランプは大統領としては失格だ」という厳しい声が上がっている。

選挙民のトランプ離れも顕著だ。11月8日、南部バージニア州、東部ニュージャージ州で行われた知事選で与党共和党は枕を並べて討ち死にした。

トランプ政権が発足して以来行われた5つの下院補選では、選挙区が共和党の伝統的な金城湯池ということもあって連勝。共和党の4勝1敗だった。ところが今回は共和党は勝てなかった。

「トランプに対する不信と不満がいよいよ票に表れてきた」(民主党選挙対策責任者)

「いよいよトランプのネガティブインパクトが選挙に影響を与え始めた。このままだと、来年の中間選挙で共和党は大負けする可能性が出てきた」(米主要紙選挙担当記者)

トランプに引導を渡した共和党エスタブリッシュメント

米政界に流れ出した「トランプ責任論」が飛び交う中で、「トランプ失格」を声高に唱えたのが、共和党保守本流の重鎮、ジョージ・H・W・ブッシュ第41代大統領(93)とジョージ・W・ブッシュ第43代大統領(71)の父子だ。

トランプ政権発足後、公には鳴りを潜めていた共和党保守本流エスタブリッシュメントの重鎮、大統領経験者からのトランプ批判は、今後党内外に相当のインパクトを与えそうだ。

アジア歴訪中の旅先でこれを知ったトランプ大統領は、「ワシントンに戻ったらコメントしよう。今何か反応するのは奴らの思う壺。俺は新聞の大見出しなど必要ない。奴らは見出しを欲しがっている」と吐き捨ているようにコメントしている。

大統領に代わってサラ・サンダース大統領報道官は「過去の人たちが何かのたまわっているようだが、言っている御仁はイラク侵攻という米外交史上、最大のミステークを犯した方じゃなかったかしら」と記者団に語っている。

ブッシュ父子が「トランプ失格」を唱えたのは、記者会見やテレビ・インタビューなどではない。

11月4日、発売された新著『The Last Republicans』(最後の共和党員)の中に出てくる著者とのオンレコのインタビューでの発言だ。

(父子は本書がトランプ大統領当選1年に合わせて発売されることを事前に知っていたという)

ちなみに本のタイトルは、共和党大統領として政治を司ったのは自分たちが最後だ、という意味。つまりトランプ氏は共和党大統領ではないという痛烈な皮肉が込められている。

歴代大統領から最も信頼されている「インタビューの達人」

本書の著者はマーク・アップディグローブ氏(56)。リンドン・ジョンソン第36代大統領(民主党)を記念して建設されたジョンソン大統領記念図書館の館長を務めた歴史家、ジャーナリスト、作家だ。

No image

The Last Republicans:Inside the Extraordinary Relationship Between George.H.W.Bush and George W. Bush by Mark K. Updegrove HarperCollins, 2017

同氏の驚くべきところは稀にみる「インタビュー術だ」。

これまでにブッシュ父子をはじめ、ビル・クリントン、ジミー・カーター、ジェラルド・フォードなど歴代大統領、さらにはミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領と単独会見。

2014年にはブッシュ(子)、クリントン、カーターの歴代大統領を招いて「公民権法制定55周年記念シンポジウム」を開催。

2016年にはブッシュ父子、クリントン、カーター、フォードの歴代大統領を招待し、「ベトナム戦争サミット」を開くなど大変な「興行主」ぶりを見せている。歴代大統領からの「信用度」は大変なものだ。

その意味では本書に引用されているブッシュ父子の発言にはそれなりの重み、政治的意味合いがありそうだ。

まさに「トランプ氏に乗っ取られた共和党の保守本流の苛立ちと憤りが代弁されている」(共和党保守本流の下院議員の1人)と言っていいかもしれない。

「トランプは口数の多い自惚れ屋のエゴイスト」

本書で引用されているブッシュ父子の発言を箇条書きにすると以下のようになる。

一、ブッシュ(父)「トランプは一般大衆の不満や憤りを煽り立てて大統領になった男だが、大統領が何かを全く理解しないままに大統領になってしまった」

二、ブッシュ(父)「共和党の伝統的政治スタンスは、貿易や移民での国境を取り除き、民主主義と市民社会を世界に拡散し、強固なアメリカのリーダーシップを発揮させることにある。トランプはそのすべてに逆行させる政治を行おうとしている」

三、ブッシュ(父)「私はトランプについてそれほど知っているわけではない。しかしトランプが『口数の多い自惚れ(うぬぼれ)屋』であることはよく分かる。トランプには何も期待していない。自分のエゴでしか行動しない男だ。(2016年の大統領選挙には)私はヒラリー・クリントン(元国務長官)に票を入れた」

四、ブッシュ(子)「トランプが『俺にはアドバイザーなんかいらない。俺自身が唯一のアドバイザーだからだ』というのを聞いて、私はこの男は大統領職が何であるかを全く理解していないと思った。この男には『謙譲の美徳』(Humility)が完全に欠落していることが分かった。ブッシュ家には先祖伝来受け継いできた遺産がある。私たちはそれを大切にしてきた。それがトランプにはない」

ブッシュ父子のトランプ氏に対する批判の背景には、2016年大統領選の際にブッシュ父にとっては次男、ブッシュ子にとっては弟のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が出馬し、予備選途中で離脱した経緯がある。

予備選の最中にはジェブ氏はトランプ氏から兄のイラク侵攻について口汚く罵られた。その恨みつらみが父子に皆無とは言えない。

離日するやソウルでは「元慰安婦」と「独島産エビ」

著者は、本書を上梓した後、CNNとのインタビューでこう述べている。

「ブッシュ(子)がトランプを恐れているのは何か。トランプに乗っ取られた共和党の魂をどう取り戻したらいいのか、だ。そのためには共和党はトランプ一味とは何なのか、何を目指しているのか、知ることが先決だ」

日韓中を歴訪したトランプ大統領。笑顔を振りまき、破格の国賓待遇に満足げだったトランプ氏が歴訪で得たのは、武器売り込み(対日、対韓)やら2500億ドルの商談取りつけ(対中)。

「見方によっては北朝鮮の核問題よりもカネを重視」(朝鮮日報)していた。

離日するや韓国では晩さん会に招かれていた元慰安婦をハグし、「独島(竹島)で獲れたエビ」に舌鼓を打つ。

この話をブッシュ父子に教えたら何と言うだろうか。

<トランプとはそういう男さ。日本人の神経を平気で逆なでする品格のなさを露呈しただけではない。トランプ大統領とその外交チームの外交センスはこの程度だと、認識しておいた方がよさそうだ>

父子はそう言うに違いない。

にわか仕立ての「ドナルド・シンゾー」関係だって、カネが絡むと、一瞬にしてすっ飛ぶことになるかもしれない。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

今、話題のニュース

グノシーで話題の記事を読もう!
和田アキ子にTBSから手切れ金?不自然なレコード大賞”特別賞”に非難轟々
浜崎あゆみ、仙台公演中止に「判断遅すぎ」! 開場した後の土壇場発表にファンも「ドン引き」
男の性感帯...開発しちゃう?彼が思わずビクンとする「12の急所」
女性議員は“性務”に夢中!? 二股ダブル不倫疑惑の49歳女性市議に「もうひとりの男」が浮上......
「どこに駐車したか忘れちゃった!」→20年後に発見...出てきた場所は?
  • このエントリーをはてなブックマークに追加