苦戦続きの森保Jで、スペイン人指導者が高評価した2人のアタッカー

苦戦続きの森保Jで、スペイン人指導者が高評価した2人のアタッカー

  • Sportiva
  • 更新日:2019/11/22

「伊東純也(ゲンク)、原口元気(ハノーファー)の両サイドは、コンビネーションを使った攻撃が乏しかった。ただ帰陣は早く、守備ではいいポジションを取って、チームに貢献していた」

スペイン人指導者のミケル・エチャリ(73歳)は、日本代表のW杯アジア2次予選キルギス戦を総括した際、そう語っている。良し悪しをはっきりとさせながら、その両面を分析できるところが、彼らしい。エチャリのスカウティング能力は高い評価を受けている。ホセバ・エチェベリア、ハビエル・デ・ペドロ、シャビ・アロンソら、スペイン代表となった選手たちにも影響を与えてきた。

「柴崎岳(デポルティーボ・ラ・コルーニャ)は、中盤でボールをものにできない場面が多かった。そのせいで、チーム全体のバランスが崩れた。ただ、一度はボールを持って攻め上がり、果敢にシュートを放っている」

エチャリは、各選手のプレーを極端に肯定も否定もしない。

キルギス戦は0-2で勝利したものの、どう見ても低調な試合だった。攻守の両輪がまるでかみ合っていない。セカンドボールを拾えず、軽率なカウンターも浴びた。しかし、そういう試合でも、エチャリは必ずよかった面も取り上げる。それは長くスカウティングの仕事もしてきたからだという。すべて肯定したり、すべて否定することを、プロフェッショナルとして危険であると承知しているからだ。

大敗に終わったベネズエラ戦についても、エチャリは細部にこだわった指摘をしている。

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ベネズエラの選手に囲まれる中島翔哉

「川島永嗣(ストラスブール)は終始、気難しい顔になっていた。いい時の彼の表情ではない」

「室屋成(FC東京)は守りに回った時間帯に苦しんでいた。相手の左サイドバック、ロベルト・ロサレスが高い位置をとったことで守勢に回ってしまった。しかし後半、日本が前から仕掛け、ボールを持てるようになると、右サイドから何度か効果的な攻め上がりを見せた」

「柴崎は技術的にはすばらしい。しかし、戦術的には試合の中で不具合を解消することができず、(失点シーンでは)自陣で攻め上がるところでボールを奪われるというミスを犯してしまった」

キルギス戦とベネズエラ戦、日本の出来は決していいとは言えなかった。目立った選手も少ない。その中でも、エチャリが評価した2人とは――。

南野拓実(ザルツブルク)

「キルギス戦で先発。トップの一角でプレーし、前線でボールを引き出していた。チームのコンビネーションが不調の中、攻撃のほとんどを担っていた。

前半、酒井宏樹(マルセイユ)のクロスをヘディングで合わせ、惜しくも外れたシーンがあったが、マークを外してポジションに入るプレーは、シューターとしての存在感を見せている。ボールを受けると、相手にマークされながらも、もつれたボールをそのままシュートに持ち込む(GKにセーブされたが)など、相手に脅威を与えている。前半終了間際に得たPKも、うまく裏へ抜け出し、GKを誘うようにファウルを取った。そして、キッカーとして落ち着いて蹴りこんでいる。

後半も、トップでコンビを組んだ永井謙佑(FC東京)と何度か連係を試みるなど、この試合は動きが際立っていた。日本代表でここ数試合、高いレベルのプレーを続けている選手だ」

中島翔哉(ポルト)

「ベネズエラ戦に左サイドMFとして先発した。前半は戦術的にチームが”風下に立った”ことで、動きが鈍かった。それでも、味方のパスカットの流れからのミドルシュートやセットプレーのお膳立てなど、攻撃の旗手としての存在感は見せていた。

真骨頂は後半だろう。4-2-3-1のトップ下に入って、前から相手に圧力をかけられるようになり、チームを牽引した。ボールを持って前へ運ぶ意志も示した。その結果、常に複数人に囲まれ、かなりラフなファウルで止められている。相手を混乱、警戒させていたのは間違いない。審判はもっと厳しいジャッジをするべきだった。

70分、日本が一矢を報いたシーンも、中島が起点だった。左サイド、ボールを深い位置まで持ち込み、相手のディフェンスラインを下げ、複数のディフェンスを引きつける。そしてボールを横にいた永井に下げ、中央でフリーになった山口蛍(ヴィッセル神戸)につながったところで、山口がミドルシュート。相手ディフェンスに当たって、ゴールになった。

中島はベネズエラに確実にダメージを与えていた。古橋亨梧(ヴィッセル神戸)が後半から入ると、彼とのコンビネーションは良好だった。ペナルティエリア近くでボールを受けると、決定的なパスも送っている。終了間際にも左サイドからクロスを送り、古橋が頭でそらし、永井につながるか……という展開を作った。その後、セットプレーでのキックでもそのクオリティの高さは示している。いくつか決定的な仕事をしていた。

本来はコンビネーションも使える選手だけに、チームとして戦術的に不具合がなかったら、相手にダメージを与えられるだろう。いかなる名手であっても、チームとして不調の場合は難しくなる。中島にはミスもあったが、ベネズエラにとっては一番嫌な選手だったはずだ」

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