【ラグビーコラム】関東高校新人大会で感じた「地域格差」

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  • 更新日:2019/02/13

【ノーサイドの精神】関東の高校ラグビーでも、地域格差が目立ってきた。開催中の関東高校新人大会1回戦で、昨季の花園準優勝の桐蔭学園(神奈川)が日立一(茨城)に125-0、初めて全国4強となった流通経大柏(千葉)が日大明誠(山梨)に123-5でそれぞれ圧勝。1回戦で2試合も100点ゲームが発生したのは、2010年以来(この年は3試合)9年ぶりのことだった。

関東高校新人大会は1都7県の新人大会1位、2位の計16校が参加。各都県1位と別の都県の2位が当たる形で1回戦を行う。準決勝進出の4校と、準々決勝敗者による順位戦に勝った2校の計6校が、3月末開幕の全国高校選抜大会に駒を進める。

1回戦に敗れた時点で選抜切符獲得はついえてしまうのだが、今年は開催県の茨城のほか、群馬と埼玉が“全滅”。逆に2校そろって1回戦を突破したのが栃木、東京、神奈川だった。特に東京は、1位の本郷と2位の早実がともに4強入りして、2校そろって選抜出場を決めた。32校で争う選抜では、高校野球の21世紀枠のような「実行委員会推薦枠」もあるが、関東新人大会を勝ち抜けて東京から2校が出場するのは今回が初めてだ。

本郷、早実とも、昨季の全国大会代表。2回戦で慶応(神奈川)との“早慶戦”を制して準決勝進出を果たした早実の大谷寛ヘッドコーチは、「大駒が抜けて苦しいと思っていたが、チームのベースが上がったのでしょう」と“花園効果”を口にする。

対照的に群馬、埼玉はここ2シーズンの花園出場校(群馬は桐生第一と明和県央、埼玉は深谷と昌平)が関東新人大会まで勝ち上がることができなかった。この2県は、群雄割拠の時代に突入したともいえるが、その分、突出した存在がいないということもできそうだ。国学院栃木1強時代が続いている栃木は、佐野日大がその背中をとらえてきて、切磋琢磨(せっさたくま)していることが結果につながっているのかもしれない。

この大会には大学関係者も多く来場し、スカウトの目を光らせる。桐蔭学園と流通経大柏が大きくリードしている現状を見たその中の1人は、「各都県から2校ずつというのも、考えた方がいいかもしれませんね」と話した。現在のレギュレーションを変えるのは時間的にも難しい問題ではあるが、聞き流していい話でもないと感じた。

田中 浩(たなか・ひろし)

1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の58歳。

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