「自分はバカだ」と認めてしまう。15年連続増収を達成した社長のコミュニケーション術

「自分はバカだ」と認めてしまう。15年連続増収を達成した社長のコミュニケーション術

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  • 更新日:2017/08/15

現在、「働き方改革」が政府・産業界ともに本格的に進められている。だが、小山昇が経営する株式会社武蔵野では、すでに何年も前から非正規雇用従業員の待遇改善に取り組み、15年連続増収、過去最高売上・最高益を更新している。最新刊『儲かりたいならパート社員を武器にしなさい』(ベスト新書)を上梓した同氏が「社長の声かけ」の重要性について語る。

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◆パートをほめるときは、全員に、同じだけほめる

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パートのやる気を引き出して、モチベーションを高めるためには、コミュニケーションを取ることが大切です。

コミュニケーションの取り方には、声かけ、飲み会、従業員アンケート、面談など、いくつかの選択肢がありますが、もっとも簡単でお金がかからないのは、「社長の声かけ」です。

声かけのポイントは、「全員に、平等に、ほめること」です。

みんながいる前では、固有名詞でのほめ方は配慮する。「◯◯さん、ありがとう」と固有名詞を出すと、「えこひいき」と思われやすい。ですから、「みなさん、ありがとう」「みなさんのおかげで仕事が進んでいます」と、全員に向けて声をかけたほうがいい。

私はかつて、パートの前で、「みなさんのおかげで、今日はいい天気です」と声をかけたことがあります。数人のパートが「バカじゃないの、この人」という顔をしたので、こう続けました。

「私はこんなにおバカですが、それでも会社の業績が上がっているのは、みなさんのおかげです!」

「自分はバカだ」と認める私に、パートは親近感を持ってくれた。それ以降、会社の雰囲気が明るくなりました。

個人をほめるのは、「みんながいないとき」にすると、妬みを生みません。

パート課長・塚田加陽子の息子の大学受験合格を知った私は、「階段ですれ違ったとき」に、「息子が大学に合格したんだってね。おめでとう」と声をかけました。

塚田は「あ、ありがとうございます! でも、どうしてご存じなんですか!」とびっくりしながら喜んでいました(塚田の上司から報告を受けていた)。

ほめる回数も、平等にすべきです。私がまだ「日本サービスマーチャンダイザー」(武蔵野の前身)の管理職だったとき、「いつ、誰に、どのような内容でほめたのか」を記録して、部下に対する「ほめの量」が均等になるようにしていた。

当時部下は30名いましたが、ほめの効果は絶大でした。ほめられたことでやる気を出して、私の率いる支店は、抜きん出た業績を上げた。

常務取締役の滝石洋子は、「ほめるときは、『何が、どう良かったのか』を具体的にしたほうが効果的」と考えています。

「ただ『頑張っているね』と声をかけるよりも、『この間、現地見学会でお客様がいらしたとき、あなたが説明を担当したんだってね。◯◯◯という会社の社長さんが〝すごくわかりやすい説明だった〟と感心していたよ』と具体的な内容を踏まえながらほめると、パートさんも、『次も頑張ろう。わかりやすい説明を心がけよう』と思うようになります」(滝石)

◆従業員アンケートを取ると、社長の心が折れる

パートとコミュニケーションが取れていない社長は、「従業員アンケート」を取らないほうがいいと思います。

なぜなら、心が折れるから。

わが社は、1999年以降、毎年、従業員アンケートを取っています。社員・パート・アルバイトは何を考えているのか、どういう不平不満を持っているのかをいち早く把握して、改善に役立てるのが目的です。

従業員満足度は、年々向上していて、現在(2016年)は実に「87・7%」のパートがわが社に満足しています。にもかかわらず、会社に対する不満はなくなりません。

パートの本心を知りたいので、従業員アンケートへの記入は無記名(匿名)にしているため、不平不満が出るわ、出るわ……。

集計結果は、政策勉強会でフィードバックしていますが、アンケートに書かれているコメントを読んでいるうちに、具合が悪くなります(笑)。

パートから寄せられた不満を改善しないと、火に油を注ぐことになりかねません。武蔵野でさえ不満が噴出するのですから、コミュニケーションが十分に取れていない会社がアンケートを取ると、不満のはけ口になるだけです。

<『儲かりたいならパート社員を武器にしなさい』より構成>

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