井口資仁、ホワイトソックス時代に「未熟さ」を指摘された技術とは

井口資仁、ホワイトソックス時代に「未熟さ」を指摘された技術とは

  • BEST T!MES
  • 更新日:2018/01/17

「BEST T!MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。日米でプレーし感じた「技術」の差とは?

日本人の持つ「基本」は何のためのものか

一番差があるのは、内野手の守備力でしょうね。現在、メジャーリーグでプレーしている日本人選手のポジションを見てみても、その傾向は明らかです。

メジャーリーガー……、特に中南米出身選手たちとは、育ってきた環境に違いがあると思います。彼らは子供のころから常にボコボコのグラウンドでプレーしています。対して日本の選手たちは整備されたグラウンドでプレーするのが当たり前。特に最近は、プロはもちろんアマチュアも人工芝のグラウンドで試合や練習をすることが多い。楽をしてフィールディングすることに慣れてしまっているんです。

そういう環境の違いが、グラブのハンドリングや、打球に対する1歩目の反応という技術の違いを生んでいるのではないでしょうか。

プロ野球ファンの中には、「日本人は器用なので、外国人選手にパワーでは負けても技術では勝る」というイメージを持っている方が多いのかもしれませんが、内野手の守備に関しては、技術でも負けてしまっているのが現状だと思います。

その技術の差を生むもう一つの要因として、「意識の違い」も上げられると思います。

日本人選手は型通りにプレーすることは得意です。しっかり捕球して、しっかり送球する。そういう基本の部分では優れている。
でも、応用の部分では、米国や中南米の選手たちの方が勝っているように思います。彼らは「しっかり捕球する」のではなく、「どうやって打者をアウトにするか」という意識で守備をしている。「まず捕球、次に送球」という考えではなく、最初からアウトにできるための動作を作り上げる、という指導を受けてきているんです。
つまり「アウト」にするために選択したプレーが、「基本」とは異なる形であることが多いわけです。

例えば、一塁でアウトにできるか、セーフになってしまうかギリギリの打球に対しても、日本球界では、きちんと捕球してきちんとステップして送球する守備を良しとする傾向にあります。それでセーフになったとしても、基本に従ってベストを尽くしたのだから仕方ない、という考え方です。しかし、僕はそれではダメだと思います。だって、ベストを出しても足りないーーアウトにならなかったら、いつまで経ってもアウトにできないじゃないですか。そういう時は、違う方法でのチャレンジが必要なのです。

ホワイトソックス時代にコーチに言われたこと

状況によっては、打球に対して逆シングルで捕球しに行かなければならない場合もあるでしょう。日本では雑で軽いプレーだと判断されてしまうものであっても僕は、アウトにするためのチャレンジがそこにあるならば、決して軽いプレーだとは思いません。

No image

僕はホワイトソックスに移籍した時、コーチから逆シングルでのグラブ捌きの未熟さを指摘されました。スプリングトレーニングでは、全体練習の後に個別で特訓を受けたことさえあります。

セカンドにとって逆シングルが必要になる打球……つまりセンター前へ抜けるかという打球に対して、正面に回り込む必要はない。スライディングしながら捕球してもいいから、とにかく一連の動作でファーストへ送球することまでを考えろ。特訓をしてくれたジョーイ・コーラ三塁ベースコーチからはそう言われました。

内野手は捕球するのが目的ではない。ファーストでアウトに刺すことが仕事なのだ。日本球界全体でそういう意識にならなければ、内野手の技術の差はなかなか埋まらないでしょうね。

〈明日の質問は…「Q9.監督オファーを受けたときの心境と決断の理由は?」です〉

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

プロ野球カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
ソフトバンク柳田驚く、糸井の体スーパーサイヤ人化
日本ハム・清宮、1軍決定!フィリーズ・大慈彌スカウト絶賛「タイプ的にはA・ゴンザレス」
兵庫出身の巨人・ドラ2岸田 地元に貢献したい
ロッテ・平沢 飲ミュニケーションだ 先輩から酒席でも学ぶ
平昌五輪開会式、“統一旗”で南北一緒に入場で合意
  • このエントリーをはてなブックマークに追加