『ひよっこ』、前原、日テレのドン それぞれの「回想法」

『ひよっこ』、前原、日テレのドン それぞれの「回想法」

  • 文春オンライン
  • 更新日:2017/09/16

認知症の予防に、放送中の朝ドラ「ひよっこ」が効果的と説くのは、今週の文春記事「『ひよっこ』で認知症を防ぐ」だ。

有村架純にムラッときて頭が冴えわたるとか、そういう話ではなくて、このドラマには団塊の世代以上にとって懐かしい光景がちりばめられており、それらをきっかけにして昔の記憶を掘り起こしていくことが、認知症の予防になるのだという。

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有村架純 ©鈴木七絵/文藝春秋

これは「回想法」といって、「過去のことを振り返ることで脳が活性化されたり、人生を捉え直すことが精神の安定につながる」ことに着目した心理療法とのこと。とりわけ“恋バナ”が効くそうだ。

文春最新号から、そんな具合に脳にいい、回想にちなんだ記事を2つ紹介する。

これが恋バナかどうかはともかく、前原誠司

文春記者に否応なしに回想させられたのが前原誠司である。今週の右トップ「前原誠司民主党代表 北朝鮮美女のハニートラップ疑惑」は、99年に前原が北朝鮮を訪問した際に撮られた、現地の女性と仲睦まじくする写真を文春が入手したというもの。

これが恋バナかどうかはともかく、問題の写真を見せられた前原は、「河原でお昼を食べたときに、女性が二人いたのを覚えています」と18年前を回想する。昼飯が菓子パン2つだったら川に投げ込んでしまいそうな前原だが、実際はバーベキューだったそうで、「約二時間で、その時だけ女性はいました」などと述懐している。

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18年前を回想 ©杉山秀樹/文藝春秋

問題の写真を撮った主は、京都の老舗織物会社の会長。記者が会長の手元にも写真はあるのかと質問すると、こう答えている。

「いや、現物とネガは三年ぐらいまえに前原さんが『あの写真どうしました?』と連絡してきたので、全部渡しました」

前原は記者に問われて18年前を思い起こしていったのではなく、ずっと気にし続けていたのかもしれない。

氏家齊一郎とはどんな人物だったか?

続いては、今週号で前編が終わった「日本テレビ『最強バラエティ』のDNA」。94年、日テレは12年連続で年間視聴率3冠のフジテレビを逆転する。この連載は、戸部田誠(てれびのスキマ)がその道のりを書いたものだ。

「お前ら、日本テレビを良くするために必要なことを全部言え」。社長の氏家齊一郎が現場のプロデューサー、ディレクターたちに、こう問う場面から今週号は始まる。92年のことだ。

氏家は読売新聞社からの天下りみたいな者である。この手の人たちはどの業種にしても、ただいるだけの事なかれ主義だったり、余計な口出しをしては現場を混乱させたりするのが相場だろう。だが氏家は違った。視聴率でフジテレビを逆転するための礎を作っていったのだ。

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氏家齊一郎 ©杉山拓也/文藝春秋

氏家はテレビ番組の良し悪しは分からないからと、現場に口出しをしないと決める。ところがそんな彼のもとに、プロデューサーたちが放送前の番組を見せにくるようになった。「社長が観ておもしろくなければ当たると思いますから、ぜひ観てくれませんか」と。一見笑い話だが、これに続く一文がこの連載の核心部となる。

《だからこそ、氏家の番組への評価基準は明確だった。即ち、視聴率が獲れているか否かだ。》

こうした氏家のもと、視聴率を追求する組織が出来上がっていく。かといって、視聴率第一主義のお題目を掲げたのではない。氏家は番組制作者たちが力を発揮できる枠組み作りを実現していったのだ。たとえばテレビ局の重要ポスト・編成局長には読売新聞出身者が就くことが多かったが、日テレプロパーを配置する。氏家の来歴を思えば、大胆な人事だったろう。

「菊作り 菊見るときは 陰の人」

この連載は、フジテレビ逆転のきっかけとなる92年の「24時間テレビ」の舞台裏から始まる(8月17日・24日号)。そこで印象的なのが次の箇所だ。

《そんな生放送中、這い回りながら演出をしていた五味を背後から見守っていた人物がいる。/ 氏家齊一郎である。》

政治家の秘書が好む俳句に「菊作り 菊見るときは 陰の人」というのがあるが、それが重なってくる場面である。

またこんな逸話が見城徹の著書にある。「自分で汗をかきましょう。手柄は人にあげましょう」とは竹下登の言葉だが、《氏家さんはこの言葉を口にしながら「見城、俺はこの一行を加えたんだよ」と教えてくれた。「自分で汗をかきましょう。手柄は人にあげましょう。そしてそれを忘れましょう」》(注)

そんな氏家がここで、部下たちによって回想される。

上述の編成局長は、萩原敏雄。後に日テレ初のプロパー社長となる人物だ。彼は戸部田にフジテレビを逆転できた最も大きな要因は何かと問われ、「氏家齊一郎」と答えている。

(注)見城徹『たった一人の熱狂』双葉社・101頁

(urbansea)

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