プレゼンをよりわかりやすく効果的にするグラフの使い分け

プレゼンをよりわかりやすく効果的にするグラフの使い分け

  • @DIME
  • 更新日:2018/01/13
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今ではエクセルやパワーポイントで、誰でもカンタンに作成できるさまざまなグラフ。しかし、TPOに合わせて適切なグラフを作れる人は、意外と少ない。多くの人は、自己流でなんとな

「円グラフにすれば格好いいだろう」といったフィーリングで作っている。しかし、グラフは種類によって機能・用途は異なり、それを間違うと、「受け手がさっぱり理解してくれない」といったことも起こるので注意が必要だ。

今回は、インフォメーション・デザイナーであり、著書に『説明がなくても伝わる 図解の教科書』(かんき出版)がある桐山岳寛氏(TKGDS代表)に、代表的なグラフの使い分けについて教えていただいた。

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●円グラフ

見ばえのよさから、プレゼンテーションで頻繁に目にするのが、円グラフ。グラフの万能選手に思えるが、円グラフには「全体に占める割合を伝える」機能しかないと、桐山氏は言う。

「下の円グラフを見てください。A部分はC部分の何倍程度だと思いますか?」

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「答えはきっかり5倍ですが、アバウトでも答えられた人はほとんどいないと思います。逆に、Aの部分が全体に対してどれほどの割合になるかは、『半分を超える程度』だと、すぐわかると思います」

「円グラフは、各部分の比較には適していませんが、『全体に占める割合』を直感的に伝えるのに便利なグラフです」

●分割棒グラフ

桐山氏は、分割棒グラフは「割合の違い」を伝えるのに使う、ちょうど円グラフと逆の機能があると言う。

「分割棒グラフは、一直線のバーを分割して割合を示すため、個々の量を相対的につかむのに適しています。下の分割棒グラフでは、Cの部分は22パーセント、Dの部分は20パーセントで、違いはほんのわずか。でも、Cのほうが大きいことがわかりますね。円グラフだと、こうはいきません」

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「分割棒グラフは、タテにもヨコにも使うことができ、さらにはバー全体の長さも柔軟に調整できるメリットがあります。ただ、円グラフのように『全体に占める割合』を伝える力は弱いので注意が必要です」

●折れ線グラフ

折れ線グラフは、「時間軸に沿った動き」を伝えるのが大原則。ところが、折れ線グラフで、最高値、最低値、数値の差を表わそうとしている場面を、しばしば見かける。

「折れ線グラフは、ある時点から次の時点へ、そしてまた次の時点へと動く『値の推移』を伝えるのが唯一の目的と考えてください」

「折れ線グラフを作成するときに注意したいのが、時間の流れ。必ず時間軸を等間隔に表示します。目盛ひとつ分が1年だったり、10年だったりすると、受け手に動向が正しく伝わらないばかりか、作為を感じてしまいます。下図はその例です。グラフの時間軸に小細工をしているせいで、近年になって売り上げが急上昇しているかのように見えてしまいます」

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●棒グラフ

ごく一般的なグラフで、どこででもよく目にするのが棒グラフ。ところが、意外とその機能は限られているという。

「棒グラフは、数値の差を直感的に伝えるときに使います。それがすべてと考えてください。棒グラフは、数値と数値との間に見える関連性や連続性を示すのには適しません。その場合は折れ線グラフが適しています」

棒グラフを使うのにあたって、桐山氏が釘を刺すのが、「図を誇張したい誘惑」に負けないこと。例えば以下2つの棒グラフは、どちらも示す数値は同じ(5.2gと4.3g)だが、左側の方は2倍の開きがあるように見える(右側の方が、本来の比を正しく示す)。

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「これだと、受け手に『危うく騙されそうになった!』という不信感を覚えさせるだけです。差異を伝えるのが棒グラフの役目なので、それが伝わらなくては意味がありません。単にインパクトを狙いたいのであれば、別の表現方法を考えるべきです」

●数値一覧表

たくさんの数値をシンプルに表組みにしたものが数値一覧表。グラフにすると複雑になりすぎてかえって理解を阻む場合や、スペースに余裕がないときに重宝する。ところが、これも良し悪しで、桐山氏は「数値一覧表は、ほかに方法がないときの最終手段と考えるべき」だとする。

「数値一覧表は、受け手の読み取りに大きな労力を強います。スライド発表でスクリーンに投影しても、じっくり読み取ってもらえる可能性は低いので、ほかのグラフが使えるのであれば、そちらを優先しましょう」

こうしたデメリットのある数値一覧表であるが、受け手の理解が向上するコツが4つあるという。

【桐山氏の数値一覧表を改善する4つのコツ】
・グリッド(枠線)を消し去る
・平均値を示す
・数値をタテに並べる
・キリのいい数値で示す

一例を挙げると、以下の数値一覧表は、特になんの工夫もしていないもの。

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これに4つのコツを反映させると、以下のようになる。まったく見ちがえて、より理解しやすくなっている。

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それでも、やはり数値一覧表は最後の手段であると、桐山氏は力説する。

「もし、別の手段があれば、まずそちらを試してください。それでダメなら数値一覧表で最善を尽くしましょう」

こうした代表的なグラフの用途を理解して作成するだけでも、プレゼン資料はワンランク上のわかりやすさを実現できるはずだ。『説明がなくても伝わる 図解の教科書』では、ほかにも多くのテクニックが紹介されているので、大いに活用してみよう。

桐山/岳寛プロフィール

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インフォメーション・デザイナー、グラフィック・デザイナー、TKGDS代表。1981年生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。英国レディング大学大学院修了。グラフィック・デザイナーとして商社、マーケティング会社に勤務したのち、TKGDSを設立。モンゴル国立工業美術学校講師など国内外でグラフィック・デザイン教育に従事。モンゴルでの講師時代には優れた教育活動に贈られる「ラジヴ・ガンディー賞」を、2013年に受賞。

文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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