アウェイで美味しい店を探すには? あなたが知らない「旅の技術」~現地編

アウェイで美味しい店を探すには? あなたが知らない「旅の技術」~現地編

  • 文春オンライン
  • 更新日:2017/08/12

超マニアックな旅のノウハウ対談、最終回。今回のテーマは「現地編」。無事に旅の準備もした、移動して目的地についた、じゃあどうすればこの旅をエンジョイしきれるの……? 街歩きからグルメ、ホテルでの行動まで、「そこまでやるか!」のオンパレード。ホテル評論家・瀧澤信秋氏と、トラベルジャーナリスト・橋賀秀紀氏の冴えわたる舌鋒を、最後までお楽しみあれ!(準備編出発編より続く)

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橋賀 この対談もいよいよ最終回、「現地編」となります。準備の冒頭で瀧澤さんは現地の観光にはまったく興味がないとおっしゃっていたんですが(笑)、私はここにかなりこだわりがあります。そこでアドバイスしたいのは「(11)地図を見るだけではなく、日の出と日の入りの時間も調べろ」です。太くまっすぐの道と細く曲がった道だったら、後者の方が面白いだろう、といったことは、地図で算段をつけられるんですね。もちろんこれはケースバイケースですから、いわゆる大通りの方が賑やかで面白いということもあるんですが。

そして光の具合、“順光”(カメラ用語で自分の背後から被写体に当たる光)かどうかによっても、景色が違ってきます。道の右側を歩いたほうがいいのか左側を歩いたほうがいいのか、行きと帰りではどうか、いろいろと考えることはあるんですよ。

瀧澤 僕は観光には興味がないですが、ホテル周りのグルメには興味があるんですよ。最近は、アウェイな場所にひとりで行ったときに、楽しめるお店を探すようにしています。いわゆる“孤独のグルメ”ですね(笑)。地元の人に愛される美味しい店を探したいわけで、そうするとチェーン店ではないし、かといって寿司屋だと高いし、場合によってはよそ者だとボラれることだってある。そうしたときにヒントにしてほしいのが、「(12)繁華街の“超えてはいけない一線”上に美味しいお店がたくさんある」ということです。

橋賀 “超えてはいけない一線”ですか?

瀧澤 はい。まず僕は、ホテルにチェックインした後、昼間に繁華街を散歩するんですよ。そうすると、ここまでは表通りだけど、あっちに行くとちょっと怪しい店ばっかりあるな……という一線があるんですよ。そしてその“一線”の上に、美味しい店が並んでいることが多いんです。なぜなんでしょうね、おそらく表通りに面したところは家賃も高いからチェーン系や大資本しか店が出せず、いかがわしいエリアの近くは土地が安くて、地元の独立した人たちが店を出しやすい、ということもあるんでしょうか。

橋賀 これはいいことを聞きました(笑)。

瀧澤 美味しいお店にかんしては、ホテルのスタッフに聞くことはおすすめしません。だいたいは安全なフツーの、あるいはホテルと関係のあるお店ばかり伝えてきますから。僕が“超えてはいけない一線”上の○○という店に行ってきたというと、たいていホテルの人は「え、あんなところに行ってきたんですか?」とビックリしますね(笑)。

予約時には携帯ではなく自宅の番号を伝える

橋賀 僕は良さそうだなと思った店に入ったとき、うまくコミュニケーションをとろうとして心がけていることは、「(13)遠くから来たことを明かせ」です。お互い何も情報がないときは、自分が何者か伝えたほうがいい。感度のいい店はやはり、こちらが投げかけたボールに対して投げ返してくれる。また、遠くから来たということだけで歓迎されることは多くなります。

瀧澤 僕もお店に予約の電話を入れるときは、あえて家の電話番号を伝えることもあります。わざわざ東京から来た感じを出すために。「03……」というだけで、東京だと思ってもらえるじゃないですか(笑)。結局携帯へ転送しているんですが。ただし寿司屋でこれをやると、一見と思われて会計が高くなることがあるのでオススメはしませんが。

橋賀 それはいい手段かもしれませんね。店探しということでいえば、「一生懸命営業中」と札の掲げてあるような店は、たいていダメですね(笑)。

瀧澤 「心を込めて準備中」もたいがいですよね(笑)。

橋賀 ホテルの部屋では何かノウハウはありますか?

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瀧澤 これは裏技も裏技かもしれませんが、「(14)チェーン系ホテルに泊まる時は、チェックアウトをギリギリまで待って清掃の様子を見ろ」ですね。

橋賀 清掃の様子ですか!?(笑)

瀧澤 はい、これは次回そのチェーンを使うかどうかの重要な指標になるんですよ。というのも、ホテル業界はいま人材不足なんです。逆にホテルから清掃業者へのオファーが殺到しているので、業者が値段を釣り上げているような状況なんですね。となると、当然、掃除のクオリティは下がってしまうことだってある。そのあたりを、チェックアウト間近に確認するんです(笑)。一番強いのが、清掃会社を自分で持っていたり、清掃員の人を自社で雇用をしたりしているところですね。こういうホテルの清掃は、それはもう徹底していますよ。

橋賀 最後に、これは「準備編」からずっと重要なことかもしれませんが、「(15)同行者がいるときは“情報”を共有しよう」です。何も説明せずに家族や同行者と同意がとれるとは限りませんし、お子さんがいらっしゃるならなおさらでしょう。たとえば、安いチケットがとれたからいきなりここに行く、といった場合でも、その先の土地で興味をもってくれそうな情報をきちんと伝えてください。私はCiNiiとかGoogle Scholarといった、学者さんの論文が検索できるサイトで、その土地の情報を集めますよ。

瀧澤 それもまたマニアックですね……!(笑)

構成/宮田文久

◆◆◆

瀧澤信秋(たきざわのぶあき)/ホテル評論家として利用者目線でホテルのサービス、ホスピタリティなどを精力的に取材。主な著書に『365日365ホテル 上』(マガジンハウス)『ホテルに騙されるな! プロが教える絶対失敗しない選び方』(光文社新書)など

橋賀秀紀(はしが ひでき)/トラべルジャーナリスト。筑波学院大学非常勤講師。東京都生まれ。著書は『エアライン戦争』(宝島社)など。海外渡航暦は200回以上。

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《ノウハウまとめ》

準備編
(1)毎日チケットサイトを見よう
(2)煩悩を捨て去れ
(3)空港近くに一泊してホテルのパーキングを使え
(4)ホテルの予約は当日でもいい
(5)新幹線の切符に注目せよ

出発編
(6)飛行機の搭乗時は行列に並ぶな、到着時もすぐに席を立つな
(7)飛行機のチェックインはギリギリでもいい
(8)旅行をめぐる常識を疑え
(9)空港からホテル直行のリムジンバスはルートを考えて乗れ
(10)ルームチェンジは遠慮するな

▽現地編
(11)地図を見るだけではなく、日の出と日の入りの時間も調べろ
(12)繁華街の“超えてはいけない一線”上に美味しいお店がたくさんある
(13)遠くから来たことを明かせ
(14)チェーン系ホテルに泊まる時は、チェックアウトをギリギリまで待って清掃の様子を見ろ
(15)同行者がいるときは“情報”を共有しよう

(「文春オンライン」編集部)

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