大槻ケンヂ「ロックという音楽が、僕にすべてを与えてくれたんです」

大槻ケンヂ「ロックという音楽が、僕にすべてを与えてくれたんです」

  • 日刊大衆
  • 更新日:2016/11/30
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大槻ケンヂ「ロックという音楽が、僕にすべてを与えてくれたんです」

もう学校が大嫌いだったんです。中高時代に、女子としゃべったのは、トータルで15分くらい。しかも“ハサミ貸して”とか業務連絡だけ。今、小学生でも彼女がいるなんて話を聞くと許せないですよ。羨ましすぎて。女の子にモテないし、勉強もできなかった。学校で、勉強したことが1秒もないんですよ。机の下に本を入れて、1時間目から6時間目までずっと読んでいました。あるとき、先生に本を取り上げられて、“あとで職員室に来い”なんて言われて、説教されるんだろうなと思ったら、“安部公房を読むのか。偉いな”って褒められたこともありましたけど(笑)。

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学校の勉強をしなかったぶん、自分なりに小説を読んだり、映画を観たりして、勉強しなくてはという思いだけはあったんでしょうね。当時は、失礼な話ですけど、サラリーマンになることを“死と同義語”ぐらいに思っていましたから。本を書いたり、歌を歌ったり、自分を表現すること以外で、生きていきたくないって頑なに思い込んでいたんですよ。今になって、会社勤めも自己表現のひとつだったと思うし、立派な生き方だと気がつきましたけど。もっとも、僕は社会人になろうと思ってもなれませんでしたから。当時、学歴偏重社会のなかで、2浪して偏差値の高くない大学に入って、1年生の時に、留年が決定していた。

だから、ロックバンドとしてデビューできて、本当に救われました。ロックという音楽が、僕にすべてを与えてくれたんですよ。仕事も、友達も、お金も。ただ、音楽の勉強もしなかったんですよね。80年代はパンクの時代で、歌は上手く歌ってはいけないし、楽器も上手く演奏してはいけないって。僕は、それをちゃんと信じて、勉強しなかった。だから、いまだに楽譜が読めません。あと、当時はロックバンドといえば、破天荒をしなくてはいけないという空気感があって、ツアーで初めてビジネスホテルに泊まったときに、“テレビを投げなきゃいけないのかな”って思って、本当に投げようとしたんです。でも、日本のビジネスホテルって防災上の関係なのか、窓が30度くらいしか開かないんですよ。“あれ、投げられないな”って(笑)。

神様は本当に意地悪だなって思いますよ。若い頃、男は熱く漲る衝動というものに、24時間のうち22時間は使っていて、それが生きる原動力になっていたなと思うんです。だから、無茶もできた。それなのに、年をとると、そんな衝動は段々なくなっていくわけですよ。じゃあ、その22時間を何に使えばいいのか。

やることがないから、最近、僕はカルチャー教室とかをネットで、すごい検索していますよ。護身術体験に行ってみたり、ヌンチャクをかじったこともあります。北海道に世界ヌンチャク連合っていうのがあって、プッチンプリンをヌンチャクで開ける方がいるんですよ(笑)。ただ、趣味に没頭しようとしても、いまいち、のめり込めないんですよ。やっぱり、あの衝動に勝るものって、そうはないんじゃないですかね。

ただ、僕のなかでそれに唯一、匹敵するのが、ライブなんです。一番、生きている実感がありますね。お客さんの前で歌うと、声援をたくさんいただく時もあれば、いただけない時もある。お客さんが大勢いることもあれば、全然いないこともある。

でも、どんな時も独特の緊張感と、開放感があるんです。数十人しかお客さんがいなくても、ハラハラする時はあるんです。ステージ中毒なんだと思います。ステージに立っている時だけに分泌される脳内物質があるんでしょうね。もうこれは死ぬまで治らないんじゃないかな。だから、これからもずっと、ステージに立っていたい。50歳を超えてからは、もう体力勝負。体を鍛えていかなくてはなと思います。昔は、スポ根とかは嫌いだったんですけど、野球部出身のミュージシャンが“トレーニングっていうのは、もうダメだと思ったところから、3倍”って。そう考えると、厳しいかもなあ(笑)。

大槻ケンヂ おおつき・けんぢ
1966年2月6日、東京都生まれ。82年にロックバンド『筋肉少女帯』を結成。88年にメジャーデビュー。その後、その活動やロックバンド『特撮』などでも活躍。音楽活動の傍ら、92年に『新興宗教オモイデ教』で作家デビュー。98年に、『筋肉少女帯』としての活動を休止するも、06年に再開。今年で再結成10周年をむかえ、なお精力的に活動中。■再結成10周年を記念したベストアルバム『再結成10周年 パーフェクトベスト+2』と、カラオケDAMとコラボしたニューシングル『人から箱男』が発売中!■筋肉少女帯 2016年末LIVE12/23(金・祝)LIQUIDROOM■エッセイ『ライブハウスの散歩者』発売中

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