カリフラワーピザが大ヒット 急成長を遂げた米女性起業家

カリフラワーピザが大ヒット 急成長を遂げた米女性起業家

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2018/12/11
No image

新米起業家だったゲール・ベッカーは1年半前、カリフラワーのクラスト(生地)を使ったピザに全てを賭けた。これが大ヒットとなり、同ピザは現在3秒に1枚売れている。

ベッカーの創業したカリパワー(Caulipower)のカリフラワーピザは、2017年3月にホールフーズの30店舗で販売開始されてから1000万枚以上を売り上げた。現在は、クローガーやウォルマート、セーフウェイなど、米国の食料品店約1万5000カ所で購入可能だ。カリフラワービザ市場にはトレーダー・ジョーズ(Trader Joes)などの企業も参入しているが、カリパワーブランドは市場の93%を占めているとベッカーは見積もっている。

ベッカーは、自身の成功はあるシンプルな公式に基づいていると述べる。それは、健康的な食事と時間、味が交差するところだ。「私たちはこの商品をグルテンフリーのピザとして売り込んでいない」とベッカー。「健康に良く、おいしいピザで、偶然にもグルテンフリーの商品だ」

ベッカーは元々、政治・広報の専門家で、経験豊富な企業役員だ。フォーブスでは、カリパワーの立ち上げ直前にベッカーの特集記事を掲載している。ベッカーのカリフラワーピザが普及したスピードは驚きのものだが、彼女によれば、同商品のような植物由来のピザを待っていたグルテンフリーやベジタリアン(菜食主義者)の大きなコミュニティーは既に存在していた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、カリフラワーを基にした食品市場は少なくとも1700万ドル(約19億3000万円)で、麺や米、パスタに代わる植物由来の代替食品市場は4700万ドル(約53億3000万円)まで成長したことが、米調査会社ニールセンの調べで分かっている。

ベッカーの2人の息子は幼少期、従来のパンやピザ生地に含まれるグルテンに耐性がないセリアック病と診断された。その息子たちに食べさせる食事のアイデアを得るため、ベッカーはピンタレストなどのサイトを検索することが多かった。そこで彼女は、グルテンフリーのクラストだけで、50万以上のレシピを見つけた。

しかし、こうしたレシピは複雑な場合もあった。ベッカーが初めてカリフラワーをクラストに使ったビザ作りに挑戦したとき、90分を費やした。息子たちは喜んだが、ベッカーは「『ピザ生地を作るのに90分は長過ぎる』と考えているのは自分だけではないはずだと思った」と語る。

カリフラワーピザのレシピが数十万存在するのを目の当たりにしたベッカーは、この分野に明確な商機があると考えるようになった。このピザを販売するならば、ビーガン(動物由来の食品を一切口にしない完全菜食主義者)やベジタリアン向け商品だけでなく、普通の冷凍ピザと比べても劣らない商品を作らなければならないと理解していたとベッカーは話す。

「現時点では、味を犠牲にする気はない。1日に食べられるものは限られているので、おいしいものでなければならない」とベッカー。「私の子どもたちが食べたいと思う商品を作れないのであれば、作らない」

ピザの開発には1年を要した。ベッカーは初め、大きな業界見本市でピザを売り込んだ。初心者だった彼女は、米ディスカウントストアのターゲットで購入したテーブルクロスと、オリジナル製品を作れるサイト、ザズル(Zazzle)で発注したバナーを使いブースを設営した。

No image

2018年10月13日にニューヨークで開催された、The Ultimate Pizza PartyでのCaulipowerブース

飾らない手法で臨んだにもかかわらず、業者からはリクエストが「殺到した」とベッカー。起業後、ベッカーはすぐにベンチャーキャピタル(VC)のボールダー・フード・グループ(Boulder Food Group)から初期投資を受け、カリパワーは同グループが支援する小規模食品ブランドの一つとなった。

しかし、米食料品大手のトレーダー・ジョーズが2017年5月、自社のカリフラワークラストピザを発売すると、ベッカーは凍りついた。「これで終わりだと思った」とベッカー。しかし同年後半、ファッションや美容情報を提供する米ニュースサイト、ポップシュガー(PopSugar)は、カリパワーのピザの味がトレーダー・ジョーズを圧倒したと熱烈な支持を表明。その結果、「ビジネスは爆発的に成長した」とベッカーは述べた。

私はどちらの商品も試してみた。カリパワーは、トレイダー・ジョーズのピザに比べ、従来の薄いクラストピザにはるかに近い。しかし、トレーダー・ジョーズも諦めてはいない。同社は、カリフラワーを基にした冷凍・生の商品を多く投入している。

ベッカーはアイデアを求めてソーシャルメディアの検索を続けてきた。最新商品である「スイートポテトースト」のインスピレーションを得たのもソーシャルメディアだ。同商品は、厚切りのサツマイモを焼いたもので、パンの代用として使える。

カリフラワーピザのクラストと同様、こちらもグルテンフリーでビーガン、パレオダイエットに適しており、時間の節約が目的だ。

「今までは、手を切らないように注意しながらサツマイモを長方向に切り、45分間焼き上げてからトーストしていたため、サツマイモトーストを作るのに1時間かかっていた」

ベッカーは、一部の批評家がカリパワーのグルテンフリー商品を一時的な流行と見ていることに対し「これは、ケールとはさまざまな点で違う。私が強調したかったのはカリフラワーという野菜ではなく、材料としての野菜の使い方に革命を起こすこと」と述べた。

野菜は新鮮なものが一番だと考えている人もいるが、ベッカーは冷凍食品にもメリットがあると信じている。「当社が目指しているのは、まだ触れられていないカテゴリーを破壊すること。ピザはクラストにチーズを置いた時点から、破壊は起きていなかった」

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

グルメ総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
成城石井で入手困難な「いちごバター」、いよいよ再販されるよ~!
「からあげクンロボ」にヤケドしそうなほど揚げたてアツアツのからあげクンを作ってもらった
平愛梨、手作りオムライスが物議を醸す 「これはひどい」「全然笑えない」
ぷるとろ絶品の「ドルフィンオムライス」! 中野坂上の「フランキーアンドトリニティー」
速水もこみち『MOCO’Sキッチン』の“超改悪”に批判続出「元に戻して!」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加