4回転は何本が理想?羽生が金第1号となるために選ぶべきプログラムとは?

4回転は何本が理想?羽生が金第1号となるために選ぶべきプログラムとは?

  • THE PAGE
  • 更新日:2018/02/16
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羽生はどんなプログラムで臨めば金メダルを取れるのか(写真・アフロスポーツ)

運命のフィギュアスケートの男子ショートプログラム(SP)がいよいよ明日16日に迫ってきた。14日、SPの滑走順を決める抽選が行われ、66年ぶりの五輪連覇を狙う羽生結弦(23、ANA)は最終組の第1滑走となる25番、宇野昌磨(20、トヨタ自動車)は28番、田中刑事(23、倉敷芸術科学大大学院)は22番となった。またライバルのネイサン・チェン(18、米国)は羽生につぐ26番、最終滑走者は金博洋(20、中国)。

この滑走順は、羽生にとってどうなのか。

元全日本2位で現在福岡で後進を指導している中庭健介氏は理想的だと見ている。

「羽生選手は6分の公式練習を余裕を残して終えるタイプなので、何も問題はなく、ショートの場合は、そこまで疲れは出ません。むしろ体が温まったまま演技に入れますしプラスではないでしょうか。最後になると30分間以上も待つ時間あり、場合によってはストレス、プレッシャーもたまります」

問題は金メダルを獲得するためにどんなプログラム構成を採用するかだ。

足の故障を考えると今シーズンから挑もうと計画していたループ、ルッツ、サルコー、トゥループの4種目の4回転ジャンプをプログラムに組み入れることは難しくなる。

公式会見で羽生は「作戦上のこともあるので」と明らかにしなかった。

この日、サブリンクで行われた3度目の練習では、SPの「バラード第1番」の曲をかけて流れを確認した。実際に、ジャンプは跳ばなかったが、踏み切りの入りなどから明らかになったのは、冒頭は4回転サルコー、基礎点が1.1倍となる後半にトリプルアクセル、4回転トゥループ+3回転トゥループの連続ジャンプの構成。昨年9月のオータムクラシックで112.72の世界最高得点を更新したプログラムと同じ構成だった。4回転ループは外していた。

前出の中庭氏は、SPのプログラムは「これで十分。他の選手と何の差もなく勝負できる構成です」と、いう見方をしている。

「ネイサン・チェン選手がもしSPで4回転フリップ、ルッツを入れてきた場合、羽生選手がループを封印した構成で臨むとすれば、ジャンプの基礎技術点では、約5点ほどの差がつくことになります。宇野選手とも2点くらいの差でしょう。ただ、羽生選手は、GOE(出来栄え点)加算とファイブコンポーネンツ(演技構成点)の評価で、この技術点の差を十分にカバーできます。この構成でも羽生選手がSPを首位でターンする可能性は十分に考えられるのです」

実際のスコアで比較すると、チェンが全米選手権のSPで試みたジャンプは、4回転フリップ+3回転トゥループ、4回転トゥループ、トリプルアクセルの3本で合計37.28点、宇野の四大陸選手権のSPは、4回転フリップ、4回転トゥループ+2回転トゥループ、トリプルアクセルの3本で合計34.41点。対して、羽生のオータムクラシックのSPは、4回転サルコー、トリプルアクセル、4回転トゥループ+3回転トゥループの3本で合計35.91点だった。チェンとの差は、わずか1.37しかなく、演技構成点で十分に逆転可能となる。

だが、フリーのプログラムはショートのようにはいかない。

もしチェンが4回転を5本或いは6本入れこむ挑戦的なプログラムを組んできた場合、すべて成功すれば、羽生が、SPでよほどのリードをキープしておかねば逆転される可能性がある。宇野も3種類4本の4回転を組み入れるプログラムを用意している。

中庭氏は、こういう見解を持つ。

「おそらく羽生選手はSPの順位、点差を見てフリーのプログラムを変えてくるのかもしれません。ただSPで5点差をつけて首位に立っておけばフリーで4回転を3本というプログラムでも勝負できると思うんです。2015年のGPファイナルを勝ったときのプログラムです。幸いにも今季は、このときの曲《SEIMEI》に戻しています。慣れたプログラムです。
チェンとは技術点で約10点の差をつけられるでしょうが、GOEとファイブコンポーネンツで、その点差を詰め、SPで5点の差があれば、上回ることができると思います。
実はトリプルアクセルが、カギになると見ています。もし2種類の4回転を4本入れる場合は、ルール上、トリプルアクセルを1本しか入れることができません。ただ3本の場合は、2本を入れることができます。トリプルアクセルのGOE(出来栄え点)は4回転と同じく満点で3点がもらえます。
羽生選手のトリプルアクセルは素晴らしい質ですので、そう考えると、2本のトリプルアクセルを完璧に決めるとGOEで6点を獲得できる可能性が高いのです。故障の影響が出るとすれば、フリー後半の演技です。4回転を4本入れるリスクを回避してトリプルアクセルをポイントにするという考え方もありだと思うのです」

羽生は、2015年のGPファイナルでは、4回転は冒頭の4回転サルコー、4回転トゥループ、後半の4回転トゥループ+3回転トゥループの3本だけだった。トリプルアクセルを2本、後半に、いずれも連続ジャンプに組み込み、「3.0」「2.43」というGOEを得て、219.48の世界最高得点をマークしている。

4回転時代に逆行するような形になるが、これだと怪我をした右足で踏み切り、右足で着地するジャンプを回避できるし、ループ、ルッツといった4回転を跳ぶことが難しい故障明けの羽生にとって怪我の功名的なプログラム構成になるのかもしれない。

この日、金メダルが期待された男子ハーフパイプの平野歩夢、女子スピードスケート1000メートルの小平奈緒、ノルディック複合ノーマルヒルの渡部暁斗が、揃って僅差で金メダルに届かず銀メダルに終わった。小平は24連勝中の大本命の500メートルを残しているが、競技日程は18日。渡部が雪辱を狙うノルディック複合のラージヒルも20日だ。羽生が出場するフィギュア男子シングルは16日にSP、17日にFSでメダルが決まる。悲願の日本の金メダル1号のチャンスは羽生に巡ってきた。やはり、この男、持っているのかもしれない。

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