「ハーレーダビッドソン」の2018年モデルは何かが違う!

「ハーレーダビッドソン」の2018年モデルは何かが違う!

  • @DIME
  • 更新日:2017/12/07
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老若男女を問わず、多くのライダーから憧れのバイクとして見られているのがハーレーダビッドソン。言わずと知れたアメリカのモーターサイクルブランドで、ロー&ロングの威風堂々とした車体シルエットや存在感の高いVツインエンジンなど、不変のスタイリングはまさにKing of Motorcycle! しかし2018年モデルでは、ハーレーダビッドソンのラインナップが大きく変わった。一体どう変わったのか? そして今回に限らず、「不変」のイメージを持ちながらも、じつは変わり続けている同社モデルの魅力について、ひも解いていきたい。

■人気の2ファミリーが統合! ソフテイルは大きく進化を遂げた

ハーレーダビッドソンといえば、バイクに乗らない人から見ればどのモデルも同じもの……低くて長いスタイリングに、ドコドコと重低音を響かせるエンジン音、両足を投げ出したワイルドなライディングポジションで乗るもの……というイメージで見られているが、決してそれだけではない。「ハーレーダビッドソン(以下、ハーレー)」とはメーカー名であって、モデル名ではない。当然、ハーレーのなかにはさまざまなモデルが存在するのだ。そのさまざまなモデルをフレーム構成やエンジン形式、コンセプトなどで大きく分けたものが「ファミリー」である。
昨年まで同社にラインナップしていたファミリーは以下の通り。

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・ツーリングファミリー

巨大なカウルやバッグを装備し、長距離ツーリングを快適に走れる性能が与えられた、ハーレーのフラッグシップ。2017年モデルからは、ツインカムに代わり、新エンジン「ミルウォーキーエイト」を採用している。

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・ダイナファミリー

1980年代前半まで用いられていた通称「4速フレーム」を現代風にアレンジし、高いスポーツ性能が与えられている。また、エンジンとフレームの間にラバーを介し、不快な微振動を軽減。快適な乗り味を実現している。

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・ソフテイルファミリー

1957年まで同社で採用されていたリアサスペンションを持たない「ハードテイル・フレーム」を思わせるシルエットを持ちながらも、じつはフレーム下部にサスペンションを装備するという革新的なモデル。クラシカルなイメージを醸しつつも、快適な乗り心地となっている。ちなみに「ソフテイル」とは「ハードテイル(ハード+テイル=サスペンションのないハードなリアセクション)」に対し、「ソフト+テイル=ソフトなリアセクションで快適な乗り心地」を意味する造語である。

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・スポーツスターファミリー

上記ファミリーがビッグツインと呼ばれる1500cc以上の大排気量エンジンを搭載しているのに対し、小柄で排気量も抑えられているのがスポーツスターファミリー。とはいっても、排気量は883ccと1200ccもあり、車体も重量は200kg以上! その名の通り、もともとは1950~60年代、トライアンフなどの軽量・ハイパフォーマンスな英車に対抗するために生み出された「スポーツモデル」である。

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・V-RODファミリー

ハーレーの量産モデルとして、はじめて水冷エンジンを採用。冷却方式だけでなく、伝統のOHV→DOHCとなり、シリンダー間の角度(挟角)も45°→60°に変更し、「新時代のハーレー」をアピールした。2018年モデルからは残念ながらカタログ落ちとなってしまった。

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・H-Dストリートファミリー

次世代を見据えた新開発水冷Vツインエンジンを搭載し、ビギナーでも購入しやすい価格設定が特徴。国内では750ccのみのラインナップだが、海外では500cc版もある。国内用として、500ベースの400ccスケールダウン版が欲しい!

※他にも特別仕様の「CVOファミリー」や普通免許で乗れる3輪モデル「トライクファミリー」などがあるが、ここでは割愛する。

「ハーレー」とひとくちに言っても、じつは様々なモデルがあり、それぞれに個性があるのだ。そして先日、2018年モデルが発表されたのだが、じつは多くのハーレーファンが驚愕する変更があった。それが、「ダイナファミリーの廃止」と「ソフテイルファミリーへの統合」である。

ハーレー・空冷ミドルクラスの両巨頭として長年、その人気を二分してきたのがダイナファミリーとソフテイルファミリー。似ているようで、その棲み分けは上記のようにはっきりしていた……ハズ。しかし残念ながら、ダイナファミリーは2017年モデルをもって、その姿を消すこととなったのだ。

ただし、一部のダイナモデルはその名前をソフテイルファミリーに残すこととなった。それが「ソフテイルファミリーへの統合」が指す意味。具体的にはローライダーやストリートボブといったダイナ時代に人気のあったモデルが、フレームをソフテイルに変更しつつも、現行モデルとして残ることになったのだ。

また、ソフテイルファミリー自体もフレーム形状の変更が行われ、パフォーマンスが大きく向上しているのも特筆すべきポイント。1984年の登場以来、基本的な構造を変えず、もはや「ハーレー伝統のフレーム」ともいえるものだったが、ダイナが持つスポーツ性能をソフテイルにも与えるべく、変更が加えられたのだ(詳細は後述)。ほかにも2017年モデルからツーリングファミリーに採用されていた新型エンジン「ミルウォーキーエイト」を搭載するなど、まさに2018年はソフテイルだけでなくハーレーにとっても大変革の年! ハーレーは変わらないようでいて、常に進化を続けている。King of Motorcycleは、決してブランド力にあぐらをかいているわけではなく、むしろその逆。ブランド力を磨くために変わり続けているのである。

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Harley-Davidson FXLR ローライダー

199万円~

スポーツ性能とラグジュアリー感を高いレベルで両立させた人気モデル。2018年モデルからはソフテイルファミリーの一員としてラインナップされる。

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エンジンは新開発「ミルウォーキーエイト」。厳しい環境基準をクリアし、高いトルクや静粛性を実現。街中から高速道路まで、シーンを選ばずに、ストレスフリーで走ることができる。排気量は107キュービックインチ(約1750cc)。

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ソフテイルフレームはコンセプトをキープしつつも、構造を一新。これまで下部にあったリアサスペンションをシート下に移動。いわゆる「カンチレバー」タイプとすることで、コーナリング性能などを大きく飛躍させている。

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シートを取り外すとリアサスペンションが見える。2人乗り時など、調整を簡単にできるのも嬉しいポイントだ。

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丸型ヘッドライトにはLEDを採用。クラシカルとモダンをみごとに融合させている。もちろん、視認性や被視認性も十分!

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フューエルタンク上に配置されるメーターはローライダー伝統のディテール。しかし、オドメーターなどをデジタル表示するなど、やはり現代的なディテールをうまく落とし込んでいる。

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無骨なテールランプ形状は1977年のローライダー登場時から変わらない。伝統と進化をうまく使い分けることで、ローライダーのアイデンティティーは守られているのだ。

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こちらは1977年に登場した初代ローライダー(FXS)。フレーム形状はガラリと変わってしまったが、リアフェンダーやフューエルタンク、ヘッドライト周りなどからは、現行との共通イメージを見出すことができるはず。

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2017年モデル・FXDLローライダー。フレーム形状は初代FXSローライダーと同じに見えるが、こちらは進化を重ねたダイナフレームで、快適性とスポーツ性能を大きく向上させている。エンジンはツインカム103を採用。

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ソフテイルは1984年に登場。ミルウォーキーエイトの2代前となる「エボリューション」エンジンと同時にリリースされた。当時、オールアルミ製の新型エンジンとビンテージマシンそのもののシルエットを持つソフテイルフレームは、世界中で驚嘆をもって歓迎されたという。

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このモデルは1949年製ハイドラグライド。エンジンはミルウォーキーエイトより4代前となるパンヘッドで、フレームはハードテイル。現行モデルとはまったく異なる機構ながら、ツーリングファミリーに通じるラグジュアリー感を持ち、フレーム形状はソフテイルファイリーに通じるもの。半世紀以上も前のモデルだが、誰が見てもハーレーと分かるのは、よくよく考えればすごいことである。

文/佐賀山敏行(さがやま・としゆき)

学生時代からのバイク好きが高じて、カスタムバイク専門誌やハーレー専門誌などの編集長を歴任。現在はヤマハSR400に特化したウェブマガジン「The SR Times」を運営する。ほかにも出版業界紙や金融・投資に関する記事執筆など、幅広いジャンルで活躍中。

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