ベルギー人記者が本音で明かした日本代表の可能性「W杯本番で対戦したい国ではない」

ベルギー人記者が本音で明かした日本代表の可能性「W杯本番で対戦したい国ではない」

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  • 更新日:2017/12/03
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0-1でベルギーに敗れた日本代表。課題はどこにあったのか

14日(日本時間15日)に日本が0-1で敗れたベルギー戦後、当然ながら、ポジティブな意見やネガティブな主張が飛び交っている。日本のフットボール文化を深めていくには、とてもいいことだろう。

では、現地で私たちと共に観戦したプロフェッショナルのベルギー人たちは、この対戦相手をどう見たのか。欧州のトップレベルを知る人々に日本の実力について聞いてみた。

ベルギーのフラマン語圏で最大の日刊紙『Het Laatste Nieuws(ヘット・ラーツテ・ニュース)』のベテランスポーツ記者ルディ・ナイエンス氏は、次のように語った。

「日本はベルギーをよく研究していたと思う。そしてまずは守備を固めることを意図したのだろう。彼らの組織的なディフェンスはうまく機能していたよ。少なくとも私の印象ではね。また、日本は攻守の切り替えが素早く、逆襲に転じるシーンも少なくなかった。これをもっと磨いていけば、世界の強豪を驚かすこともできると思う。実際、今日の試合でも鋭いカウンターからゴールに迫り、GKシモン・ミニョレは2度もビッグセーブを強いられた。彼の活躍がなければ、試合は異なる展開になっていただろう」

ベルギーがW杯で日本と同じグループに入った時のことを想定してほしい、と尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「W杯本番で対戦したい国ではない。それは確かだよ。彼らはどんな相手でも苦しめることができると思う。ただし世界を本当に驚かせるには、もっと攻撃的なプレーが必要だし、ゴールへの道筋をもっと明確に描くべきだろうね。勇気を持って、時にはリスクを冒してもいいのではないかな。

ベルギーは前回大会でバヒド・ハリルホジッチ監督が率いたアルジェリアと対戦し、とても苦しめられた。終盤に逆転してなんとか勝ち点3を手にしたが、あの時も実にタフなチームだった。だから、私は現在、彼が統率する日本にも注目している。

前回ブラジル大会では、あのグループではベルギーとアルジェリアが決勝トーナメントに勝ち上がった。きっとハリルホジッチ監督は日本もタフなチームに仕上げてくるだろう。彼らにも決勝トーナメントに進出する可能性はあると私は考えているよ。

特に印象に残ったのは、ふたりのCBだ。落ち着いた対応と確かなボールさばき、そしてデュエルの強さが際立っていたね」

「デュエルはハリルホジッチ監督が掲げているキーワードです」と伝えると、「そうなのか。フットボールで最も重要なことのひとつだよ」と笑った。

また、この日のメディアルームには、70~90年代にワレヘムやアントワープでプレーし、指導者としての経験も持つビム・デ・コニンク氏の姿もあった。現在はフットボールアナリストとしてTVなどで解説している58歳の元GKは、こちらの取材の申し込みに「喜んで」と快く応じてくれた。

「まずは何より、日本に高いチームスピリットを感じた。誰もが目の前の敵に全力で立ち向かっていたよね。今日はツキに見放された部分もあると思う。引き分けが妥当だったんじゃないかな。ベルギーがなかなか目を覚まさなかったこともあるけどね。

前半はチャンスの数ではベルギーが上回ったものの、どちらが良いチームだったかといえば、最初の45分に限っていえば日本だ。特にハードなディフェンスはすごく印象に残っているよ」

さらに、日本代表の課題について尋ねると、はっきりとポイントを示してくれた。

「攻撃面には改善すべきところがあるようだね。CFの大迫勇也は前線で攻撃の基点として奮闘していたが、チャンスになりそうな時に最適な場所にいないことが多かった。

それから得点力。これは彼だけではなく、ほとんどの日本人アタッカーに言えることだが、ゴール前で冷静になれなければ、どんなに優れたキックを持っていようと仕留めることはできない。そのあたりを大きく改善しない限り、W杯で勝ち進むのは難しいだろう」

最も印象に残った選手は誰かと尋ねると、「主将の吉田麻也はすごくよかった。川島も良い働きを見せたよね。井手口のプレスも印象に残っている。森岡は先発すべきだったんじゃないかな。彼は今、ベルギーで素晴らしいパフォーマンスを見せ続けている。プレー時間が長ければ、日本代表でも輝きを放てるはずだ」とスラスラと名前が出てきた。

ブラジルに1-3、ベルギーに0-1と世界の強豪から大敗は免れたが、改善すべきポイントも見えた今回の欧州遠征。

2018年6月のW杯本番まで、あっという間に時は過ぎていく。その間にどれだけ世界との差を縮められるか。目標となるグループステージ突破のためには、もちろん運も必要だが自力を高めていかなければならない。

(取材・文/井川洋一 撮影/松岡健三郎)

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