配偶者控除廃止は見送り、人手不足が深刻なのに女性が働きにくいという矛盾

配偶者控除廃止は見送り、人手不足が深刻なのに女性が働きにくいという矛盾

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  • 更新日:2016/10/19

今回こそは決定されるのかと思われていた配偶者控除の廃止は、急転直下でまたしても見送りとなりました。一方で、厚生年金や健康保険などの保険料徴収の基準は年収130万円から106万円に下がっています。簡単に翻訳すれば、女性が社会に出て本格的に働くことは推奨しないが、たとえパート労働であっても保険料は徴収します、ということになるでしょう。

そもそも配偶者控除とは?

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[イメージ写真]配偶者控除廃止は見送り、人手不足が深刻なのに女性が働きにくいという矛盾(アフロ)

現在の税制では、妻の年収が103万円を超えなければ、夫の所得から38万円を引いて納税額を減らすことが可能です。これを配偶者控除と呼びます。これは夫が主に働き、妻が家事をしながらパート労働などをすることを大前提にした制度です。妻が働きすぎて103万円を超えると控除を受けられなくなるため、一部の女性は働きたくても損をするので働けないという状態に陥っているともいわれます。これが、いわゆる「103万円の壁」です。

結局のところ103万円を超える働き方は不利

同じ働き方や稼ぎであっても家庭の状況によって税額が大きく変わるのは、価値観や働き方が多様化している現代にはそぐわないとして、この制度については毎年、議論の対象となっています。一方、現実問題として、介護などの問題から103万円以上を稼ぐ働き方を選択することが難しく、控除がなくなってしまうと、単純に収入減になるとして反対する意見もあります。

また、男性の半数以上が廃止に反対しているという調査結果があることを考えると、男性を中心に主婦が積極的に働きに出ることを望まない風潮も根強いと思われます。今回の決断は選挙を意識したものとの見方もありますが、控除がなくなってしまうと、一部の世帯にとっては事実上の増税になってしまいますから、選挙対策という面が強いことは否定できないでしょう。

結局のところ103万円を超える働き方は不利という状況は変わっていないのですが、稼ぎの中から支払わなければならない公的な負担は着々と増えています。

10月から、厚生年金や健康保険などの社会保険の保険料を徴収する基準が変更になりました。これまでは年収130万円未満の場合には徴収されませんでしたが、これが106万円に下がります(従業員501名以上の企業、労働時間が週20時間以上などの条件あり)。保険料額の高さを考えると、配偶者控除の問題よりもインパクトが大きいかもしれません。このままでは100万円以下の労働しかしないという女性が増えてくる可能性があります。

日本の労働市場は人口減少から年々人手不足が深刻になっていますが、政府の施策は、できるだけ女性が労働市場に出てこないように方向付けされています。このままでは、人口減少による諸問題の解決は難しいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

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