30歳メッシ、代表キャリア初の世界制覇へ。アルゼンチン、スター揃いの前線が生み出す破壊力【ロシアW杯全32チーム紹介】

30歳メッシ、代表キャリア初の世界制覇へ。アルゼンチン、スター揃いの前線が生み出す破壊力【ロシアW杯全32チーム紹介】

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  • 更新日:2018/01/19
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最大の注目は言わずと知れたメッシだ【写真:Getty Images】

アグエロ、ディバラ、イカルディ・・・前線はスター揃い

6月14日に開幕する2018FIFAワールドカップロシア。グループリーグの組み合わせも決定し、本大会に向けて期待感は高まるばかりだ。4年に一度開催されるサッカーの祭典には各大陸予選を勝ち抜いた32チームが参加する。フットボールチャンネルでは、その全チームを紹介していきたい。今回はグループDのアルゼンチン代表を取り上げる。(文:河治良幸)

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【アルゼンチン代表】
FIFAランキング:4位(2017年12月)
監督: ホルヘ・サンパオリ(2017年~)
12大会連続17回目の出場
最高成績:優勝(1978年アルゼンチン大会、1986年メキシコ大会)
南米予選3位通過

マルティーノ、バウサ、そして前回大会でチリ代表をベスト16に導いたホルヘ・サンパオリ。予選中に2度の監督交代を経験した前回準優勝のアルゼンチンは、一時プレーオフ圏外に落ちる危機を経験したものの、最後の最後に苦手の高地キトでエクアドルに勝利し、何とか本大会にストレートインした。

昨年5月に火中の栗を拾う形でチームを引き受けたサンパオリはラスト4試合を[4-3-2-1]ベースで乗り切ったが、突破後の11月には“師匠”マルセロ・ビエルサが日韓W杯の時に目指した[3-3-1-3]をテスト。開催国のロシアには無失点で勝利したものの、くしくも抽選で同グループとなるナイジェリアに2-4で大逆転負けを喫して組織の整備不足を露呈した。

[3-3-1-3]はサンパオリが掲げる流動的なパスサッカーをハイレベルに機能させるのに適したシステムであり、トップ下の[1]を担当するリオネル・メッシ(バルセロナ)に守備や運動量の負担をかけずに攻撃のアクセントになるプレーや決定的な仕事をさせる意図を反映しやすい。ただし、守備では3バックがボールの動きに応じてかなりワイドに対応しなければならず、左右のウィングは中盤、時には最終ラインまで下がっての守備を強いられる。

そうした戦術的なメカニズムを代表レベルで植え付けるのはただでさえ難しいのに、ここから3月の代表Aマッチウィークと直前のキャンプしか強化の時間が残されていない。また仮に主力の選手たちがほぼ完璧にマスターしたとしても控え選手にまで浸透させるのはかなり困難だろう。特に左右のウィング、ボランチ、3バックの左右ストッパーは消耗が激しくなることが予想される。

とはいえタレントは豊富だ。特に前線は綺羅星のごときスター選手が揃い、ゴンサロ・イグアイン(ユベントス)やアンヘル・コレア(アトレティコ・マドリー)といったインターナショナルなストライカーですら最終メンバー入りが危ぶまれているほどだ。そして[4-3-2-1]の“2シャドー”で同時起用できたメッシとパウロ・ディバラ(ユベントス)も[3-3-1-3]だとトップ下は1人しか置けない。

もしかしたらディバラをウィングで起用するプランもあるかもしれないが、成長著しい24歳のアタッカーは強力なジョーカーとして、あるいはメッシを休ませる試合でのスタメンで重宝されるかもしれない。前線の中央にはセルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)が君臨するが、ここにもマウロ・イカルディ(インテル)ら他国ならエースになっていてもおかしくない攻撃タレントが揃う。

その一方でディフェンスは優勝候補の列強国の中では個の守備力がやや劣り、選手層も厚くない。守備の大黒柱となるハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)も大会前に34歳の誕生日を迎え、彼に次ぐ主力であるニコラス・オタメンディ(マンチェスター・シティ)が30歳、ガブリエル・メルカード(セビージャ)が31歳と軒並み30オーバーとなっている。膝の怪我による長期離脱から復帰したマルコス・ロホ(マンチェスター・ユナイテッド)や昨年11月にA代表デビューしたヘルマン・ペセージャ(フィオレンティーナ)の突き上げが期待される。

目指すは優勝のみ

ノルマ:ベスト4
目標:優勝

最新のFIFAランキングは4位。前回が隣国ブラジルの開催とはいえ準優勝だったことを考えれば、当然ながら目標は優勝、ノルマはベスト4となるだろうが、まずはタイプの全く異なる曲者揃いのD組を突破しなければ話にならない。全員がハードワークして戦うアイスランド、テクニックと組織力を兼ね備えるクロアチア、そして親善試合で4ゴールを奪われたナイジェリアと茨の道の様な試合が続くが、何とか1位で突破して決勝トーナメントに勢い付けたい。

最大の注目は言わずと知れたメッシだ。前回は途中苦しみながらもチームの準優勝を牽引したとはいえ消化不良感が残り、16年のコパ・アメリカ決勝でPKを外した直後には代表引退を示唆した。しかし、大統領の説得など周囲に慰留された彼は予選で迷走するチームを助け、最終節では苦手とされる高地キトでハットトリックを決めて予選突破に大きく貢献した。大会中に30歳となるピークでのW杯に準備は整いつつある。

そのメッシを中盤で支えるエベル・バネガ(セビージャ)、ルーカス・ビグリア(ミラン)、エンソ・ペレス(リーベルプレート)の3人には攻守での奮闘が求められるが、特にビグリアはメッシを後ろから支える大きな役割を担う。また大エースが厳しくマークされることが予想される中で、組み立てに優れるバネガの働きも重要になる。ペレスもメッシら攻撃陣のサポート能力が高く、幅広いハードワークが勝負に影響を与えそうだ。

[3-3-1-3]のシステムでは基本メッシの控えになるが、ディバラが代表レベルでもブレイクを果たせばロシアでの躍進はもちろん、その後に向けても明るい未来が約束される。ユベントスで得点を量産する彼も代表では12試合無得点。時折存在感のあるプレーは見せるものの、殻を破り切れていない。できれば3月のテストマッチで記念すべき代表初ゴールを決め、自信を付けてロシアに乗り込みたいところだ。

またA代表の選手層は厚いが、さらなる若手の台頭がチームに勢いをもたらす可能性がある。その意味では昨年11月の親善試合でデビューしたMFのロ・チェルソ(パリSG)や若くして高い戦術眼を備える22歳のDFエマヌエル・マンマナ(ゼニト)、右サイドバックが本職ながらマルチな働きが期待できる22歳のファブリシオ・ブストス(インディペンディエンテ)、スピード自慢のFWクリスティアン・パボン(ボカ)などが最終メンバー、さらには主力に割って入れるかどうかにも注目だ。

(文:河治良幸)

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