独占インタビュー・阿部勇樹【悲願のタイトルへの決意】――柏レイソルから学んだ「一致団結」の意味、そして最後尾を走る理由。

独占インタビュー・阿部勇樹【悲願のタイトルへの決意】――柏レイソルから学んだ「一致団結」の意味、そして最後尾を走る理由。

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  • 更新日:2016/11/29

【第2回 キャプテンとして目指す一致団結】

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レッズの顔として君臨し続けてきた。だからこそ、この悔しさを晴らしたい。阿部勇樹は「雪辱」を胸に誓う。
悲願のJリーグ王者へ向けて鹿島アントラーズとのチャンピオンシップ決勝を戦う阿部勇樹が胸に秘めた思いを3回にわたっておくる独占インタビュー、その第2回。

昨年。ACL、グループリーグ第三戦ブリスベンとの一戦に敗北を喫した浦和レッズに対し、埼玉スタジアムのサポーターから容赦ない声が浴びせられ、それに対し阿部勇樹が「ひとつになって闘おう」と叫んだ、と話題になったことがあった。その詳細は『NumberWeb』のコラムで紹介され、今シーズンが始まる際には、雑誌『Number』が「進歩を加速するために」と題し、このときの思いを阿部本人にインタビューしている。その中で、阿部はこう言う。

「優勝するためには、浦和に関わる人が同じ方向を向いていかないとダメなんだ、僕はそう信じていますから」(897号)

この言葉を見て、筆者が思い出したのが2012年のレッズ復帰会見のことだった。

「何かを成し遂げるためには色々な犠牲もあると思いますし、それは正直、1人では出来ない。選手だけでも出来ないですし、チームに関わる全ての人が同じ方向を向いてやっていくことが大事だと思います。そうすることで、ちょっとずつ、道も見えてくると思います。
あとは日々の練習や、目の前に来る試合に対して全力で臨む。それは簡単なようで一番難しいと思うので、その目標を1試合1試合成し遂げていきたいと思います。それで、勝った時はサポーターも含めて、スタッフ全員で、みんなで喜び合いたいと思います。それが今の浦和には必要なんじゃないかと思うので、それも含めて、成し遂げていきたいと思います」

選手だけではない、浦和レッズにかかわるすべての人が同じ方向を向く必要がある――それは、阿部勇樹の中で変わらず志向され続けているテーマでもあった。
復帰会見の際の別のインタビューでは「一致団結する必要がある」として、こうも語った。

「プレーしている当人たちが『そうやっている』と言っても説得力がないと思うんです。スタンドから観戦している方々がそれを感じ取れないのであれば、それをやっていないも同然です」

「一致団結」するために、阿部勇樹は何を考え、どう行動してきたのか。

■柏レイソルに感じた優勝するために必要な雰囲気

――レスターからレッズに復帰した際、「一致団結する」ということについて「選手だけが同じ方向を向いている」と思っているだけではダメで、外から見ても「あのチームは一致団結している」と思われないといけない、とおっしゃっていました。なるほどなと思った記憶があるのですが、覚えていますか。

阿部 覚えています。そのときね(2011年シーズンのこと。阿部は2012年1月に浦和復帰)、柏レイソルが優勝したのをイギリスで観ていた。ハイライトだったと思いますけど、決めたのがレッズ戦だったんです。レイソルはJ2から上がってきて、いきなりJ1で優勝したんですけど、観ていて「ひとつになっている」ことをすごく感じたんです。それは、チームだけ、選手やスタッフだけじゃない、その周りにいるすべての方が、同じ方向性を向いて戦っているということなんだ、とその重要性をものすごく感じた。

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――それが「まだ成し遂げていないことを成し遂げる」ために、目指すべき方向となった。

阿部 全部が全部ぴったりと一緒の道を歩くというわけじゃなくてもいいと思うんです。意見や考えをきちんと聞きつつ、少し離れている道かもしれないけど、並行するようにして、同じ目指すべきところに向かっていく、それでいいと思います。

やっぱり、チームには試合に出る、出られないというようにいろいろな選手がいるし、サポーターの方だって感じ方が選手と違うこともあると思う。ときには衝突することだってあるかもしれないです。でもそうした衝突も、必ずいい方向にいくための、同じ目指すべきところに向かうための衝突だと思うから僕は悪いことだとは思わない。もちろんそれがなくて進めば一番いいかもしれないけれど、そんなことは絶対あり得ないと思いますしね。

そういう意味では、今シーズンは特に一緒に進めて行けているな、と実感しながら戦えていて、その中でルヴァンカップを獲ることができたので良かったです。ちょっと時間を掛け過ぎて、待たせてしまったなとは思いますけどね。

――たくさんのプレッシャーがあるレッズでキャプテンとして「一致団結」を目指すとき、難しいことも多いのではないしょうか。

阿部 どうなんですかね……、あんまりやることがきついなって思うことはないですよ。

――「一致団結」をするために、チームを見渡していて、気にしていることはあるんですか。

阿部 うちのチームはすごくポジティブで、賑やかな選手たちがいっぱいいます(笑)。僕はそういう選手がすごく大事だと思っているから、彼らが元気かどうかっていうのは常に見ていますね。やっぱりいいときっていうのはすごく声も出るし、元気。でもそんな賑やかで元気な選手たちの声が聞こえなくなったときって、だいたいチームとして雰囲気が良くないときだったりするんです。この年代になると彼らみたいな選手は本当に重要な選手です。見て、声が聞こえなければ分かりますしね。

――そういうことを観察するために、ランニングは最後尾を走る、と聞きました。

阿部 トレーニングの中で一番前を走らないといけないときは走りますよ(笑)。でも、アップはそうですね。一番前で走っていると見えないけれど、後ろのほうだと全体が見えるから好きなんでしょうね、後ろが。

実際、一番後ろを走ると結構いろんなものが見えてくるかなあ、って感じがします。あいつは軽快に走っているからまあ大丈夫だなとかあいつ元気がなさそうでぽつんと走っているから、少し気にかけておこうとか。
<第3回に続く――>

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