カスタマイズも楽しめる無垢板を使った小型スピーカー『ishida model』

カスタマイズも楽しめる無垢板を使った小型スピーカー『ishida model』

  • @DIME
  • 更新日:2018/01/13

■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

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■ブラックウォールナットの無垢材とは?

以前、紹介したオーディオ評論家の石田善之氏と家具工房「アクロージュ ファニチャー」のコラボスピーカー『ishida model』に惚れ込んだ私は迷わずWebサイトから注文。スピーカー完成の知らせを心待ちにしていた。すると販売元の音楽之友社から連絡があり、エンクロージャーが完成したので「アクロージュ ファニチャー」で取材しませんかというお誘いがあった。同社の代表、岸邦明氏が自ら説明してくれるとのこと。これはすぐに行かなければ!

ということで神楽坂に到着。建物の二階に上がると木の香りがする。「アクロージュ ファニチャー」はオーダーメイド家具専門なので店舗よりも工房の面積の方が広い。。早速、岸さんにブラックウォールナットの原木を見せてもらった。ブラックウォールナットは数ある銘木の中でまぼろしでなく、探せば手に入る最後の銘木だという。アメリカの五大湖周辺で伐採され、その98%は製材される。『ishida model』は残り2%の選りすぐりの木を丸太のまま購入してスライスしたものから板取りしているのだ。しかも、板の状態を見ながらバッフルを切り出すので最大でも1枚から2ペア分しか取れないという。さらに厚さ37mmあるものを30mmまで削っているのだ、勿体ない!

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「アクロージュ ファニチャー」は木工教室も開催するオーダーメイド専門家具店である。

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工房の前に置かれたブラックウォールナット。乾燥させているため表面の色は薄く見える。

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岸さんが板取りを実演してくれた。まずバッフル板用の治具を使って切り出す位置を決める。

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三角の向きが板の上下を示す。木目が揃う位置を計算に入れてペアの板を切り出すのだ。

■エンクロージャーの色で音が変わる!?

次に見せてもらったのは、完成した5ペアのエンクロージャーである。無垢材なのでどれも木目の模様と木の色が違う。今回、特別に好きなペアを選ばせてもらえるため、板によって音が違うのかどうかが非常に気になる。岸さんによれば、確かに箱によって音が違うという。さらに1ヵ月ぐらいすると音が良くなってくるとも言う。木材は加工に入る前に乾燥工程があり、含水率を7〜8%にする。『ishida model』は9%台にしてあるという。ここまで乾燥させるのは、含水率が高すぎると自然乾燥によって木が縮みエンクロージャーが歪んだり、壊れたりする危険性があるからだ。日本の自然な環境下で木材の内部と外気の湿度の釣り合いがとれる平衡含水率は約13%と言われている。『ishida model』はこうした湿度変化の影響を最小限にするため含水率を調整してあるが、自宅に1ヵ月も置くと、その含水率に多少の変化が生じるのかもしれない。岸さんによれば含水率が少ないほど高域が良く響くという。また、オーディオ専門誌「Stereo」編集者の1人は、明るい色の箱の方が音が良かったと漏らしたらしい。

私が直感的に選んだのは右端とその隣のペアだ。右端のフロントバッフルは正統派の柾目で年輪も緻密、そして色は一番濃かった。その隣は明るい色合いでタケノコと呼ばれる特徴的な模様が入っていた。見た目の面白さと音質ではこちらかと思ったが、ブラックウォールナットらしさを優先して柾目を選択。

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ズラリと並んだブラックウォールナットのエンクロージャー。

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最も明るい色でタケノコ模様のエンクロージャー。

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私が選んだ柾目で暗い色のエンクロージャー。

■ユニットと吸音材の交換で音質チューニングに対応

『ishida model』の特徴はユニットと内部線材が圧着されていないことだ。ファストン端子を使って接続されているため、8cmユニットで口径が合えば簡単にユニットが交換できる。さらに底板が鬼目ナットでビス止めされているため、吸音材の調整、交換も容易におこなえる。この2つを組み合わせると自分好みの音質が追求できるに違いない。『ishida model』には特典としてOMF800Pユニットが付属するため、装着済みのM800と交換して音色の変化をすぐに楽しめるのだ。私はフォステクスの限定モデル『FE83-Sol』をこの日のためにゲットしておいた。さらにスピーカーはORB『INNOVA TS7』のバナナ端子+Y端子1.5mと、アッテネータ用のバランス/アンバランスの変換ケーブルも依頼済みであった。音質に関しては1ヵ月後に報告したい。

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『ishida model』は音楽之友社の段ボール箱に入って送られてきた。

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梱包材の形が強弱記号のフォルテに見えるが、それともフォルテと見せかけてターンなのかも。

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梱包材を取り除くと3層に包まれたスピーカーが現れた。

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ORBに依頼して作ってもらったパワーアンプとアッテネータを接続する変換ケーブル。

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こちらがデスクトップ用1.5mのスピーカーケーブルORB『INNOVA TS7』。

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スピーカー側はロック機能付きのバナナプラグを指定。

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アンプ側はY端子、方向性があるのでお勧めできないがスピーカーがバナナ非対応の場合はY端子側でも接続できる。

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手持ちの8cmフルレンジユニットで互換性があるモデル。厳密に言うと『FE83-Sol』はフレーム形状が微妙に違うため隙間ができる。

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裏板を外すとユニットを外さずに吸音材の調整ができる。

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『FE83-Sol』はファストン端子がプラスもマイナスも同じ幅だ。これだと接続できないため迷わずマイナス側をニッパーで細くカットした。

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フレームがツライチになるようフロントバッフルにはザグリが入っている。ユニット交換のことを考えてフロントバッフルにも鬼目ナットを入れてもらった。

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『FE83-Sol』の色合いもなかなかいいなと自画自賛。高域が伸びてワイドレンジになった。

写真・文/ゴン川野

オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!

■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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