富士山の登り方を調べてみた! 夏しかできない富士登山に必要な準備と基礎知識

富士山の登り方を調べてみた! 夏しかできない富士登山に必要な準備と基礎知識

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  • 更新日:2017/08/15
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世界遺産にも登録された富士山。江戸時代には「一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」と言われました。後半部分はともかく、日本人なら一度は登っておくべき山かもしれません。そこで今回は「富士山の登り方」についてご紹介します。富士登山の経験はもちろんのこと、全国の山にアタックしている登山の熟練者にお話を伺い、アドバイスもいただきました。記事中にある「アドバイス」の項目も参考にしてください。

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■富士山の登り方・登山の前の準備と基礎知識!

富士山には登山可能な時期があります。というのは、富士山に登るための道として「吉田ルート」「須走ルート」「御殿場ルート」「富士宮ルート」という4つのルートがあるのですが、これが7月上旬に開き、9月上旬で閉ざされてしまうのです。ですから、毎年7月上旬から9月上旬までの約2カ月が富士山に登ることのできる期間です。

2017年は各ルートが利用できる期間は以下になります。

●富士山登山の4ルート利用可能期間

・吉田ルート(山梨県側):7月1日(土)0時-9月10日(日)
※下山ルートは9月11日の午前中まで通行可能
・須走ルート(静岡県側):7月10日(月)9時-9月10日(日)
・御殿場ルート(静岡県側):7月10日(月)9時-9月10日(日)
・富士宮ルート(静岡県側):7月10日(月)9時-9月10日(日)
※五合目-六合目間は6月9日9時より開通
・山頂の「お鉢巡り歩道」:7月10日(月)-9月10日(日)
※部分開通
⇒データ出典:『富士登山オフィシャルサイト』「登山シーズン」
http://www.fujisan-climb.jp/season/

まずはこの4つのルートのどれを使って登るのかを選択します。それぞれのルートで登山口が以下のように異なっていますので、

●各ルートの登山口

吉田ルート:富士スバルライン五合目
須走ルート:須走口五合目
御殿場ルート:御殿場口新五合目
富士宮ルート:富士宮口五合目

実際に登るときにはまずは登山口までたどり着かないといけません。登山口まではクルマで行けますが駐車場のスペースが少ないですし、またマイカー規制(御殿場ルートはマイカー規制なし)もありますので、自分のクルマで行こうとは考えないほうがよいでしょう。渋滞が好きな人は別ですが。

ちなみに各ルートでの山頂までの時間を比較してみると、下のようになります。

●各ルートでの登山にかかる時間(登り/下り)

吉田ルート:登り・約6時間/下り・約4時間
須走ルート:登り・約6時間/下り・約3時間
御殿場ルート:登り・約7時間/下り・約3時間
富士宮ルート:登り・約5時間/下り・約3時間

さらに、各ルートの人気を利用者数で見てみますと、

●各ルートの利用者数(2016年度)

第1位 吉田ルート:15万1,969人(61.2%)
第2位 富士宮ルート:5万9,799人(24.1%)
第3位 須走ルート:2万996人(8.5%)
第4位 御殿場ルート:1万5,697人(6.3%)

となります。6割を超える人が「吉田ルート」を選んでいますね。吉田ルートは六合目までは比較的平たんなので初心者向けとされます。また登山者が多いためなのでしょう、吉田ルートの登山道には山小屋も多く、また救護所が設けられている場所もあるので、その分初心者でも安心できるというわけです。

より詳細に比較したデータが『富士登山オフィシャルサイト』にありますので、参照してください。

⇒データ引用元:『富士山登山オフィシャルサイト』「登山口と登山ルート」
http://www.fujisan-climb.jp/trails/

【登山熟練者からのアドバイス】

吉田口高速バス利用がお手軽でおすすめです。

■富士山の登り方・スケジュールが大事!

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富士登山に出発するには以下のようなフローをたどります。

●富士登山のためのフロー

ルート決定・スケジュール立案

登山用装備をそろえる

当日の天候・体調確認

出発!

どのルートで行くかを決めたら、登山スケジュールを立てます。週末は大変に混雑しますから、できれば平日を選ぶのがいいでしょう。また、上記の各ルートでの登山にかかる時間を見ればわかりますが、登り・下りで優に「10-12時間」はかかります。登山口からでもこれだけの時間を要しますので、山小屋で一泊する「1泊2日」以上の行程が初心者にはおすすめです。

例えば、登山口から午前4時に出発! とかであれば、お昼ごろには山頂に着き、夕刻下山となるように思えますが、初心者の場合「体力」が問題です。ご存じのとおり富士山は標高が高く、空気が薄いですから高山病になる可能性があります。

酸素を十分取り入れられない状態で山を登るのは非常に体力を消耗することです。体力に自信のある若者でも、ぜいぜいと肩で息をすることも珍しくありません。午前4時に登山口から出発するためには、そこまで移動してこないといけないわけで、その分睡眠時間は短くなり、体力を使っています。

そこから初心者が何時間も登り続けるのは相当にむちゃなことです。ですから、初めての富士登山の際には、登山口で一泊するなど、1泊2日以上のスケジュールを組むようにしましょう。

また天候に注意することも大事です。天気予報を見て、その日が高確率で荒れ模様になるといった場合には登山は避けます。これはスケジュールを立てているときだけではなく、登山当日も同じです。天候がいい、体調もOK、となったら初めて出発しましょう。初心者の場合、何かトラブルに遭ったときに対処できないかもしれませんからね。

【登山熟練者からのアドバイス】

・1伯2日が無理がなく、安全でおすすめです。

・高山病にならないコツはあります。登山中はもちろん、休憩中でも、息が上がっていなくても、ジョギングの要領でスースー、ハーハーと呼吸を刻み続けます。空気が薄い場所では自覚できるほど睡眠が浅くなるので、初めての人は八合目より七合目で山小屋泊をした方が良いでしょう。

・天候に注意するのは大事です。初心者の富士登山は好天でも一苦労です。登山初心者は富士山にチャレンジしたというだけでも偉業です。立案の段階で「敗退」もプランに組み込んでおくことは大事です。

・趣味で日常的に登山を楽しむ人も、悪天候や事故、能力不足を想定し、山行の際にはいくつかエスケープルート(退路)を設定して登山計画書を作ります。敗退も登山におけるスキルアップの一つととらえましょう。

■富士山に登るときの装備

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さて、富士山に登るときの装備ですが、

・空気が薄い
・紫外線が強い
・足場が悪い
・天気の急変があり得る
・夜間に備える

といった点に特に注意して揃えましょう。具体的には以下のものを準備します。

●富士登山のためにそろえておく装備

・登山靴・トレッキングシューズ
・雨具(ズボンと上着に分かれたもの)
・防寒着
・肌着(速乾性のもの)
・帽子(熱中症・日焼けの予防)
・日焼け止め
・サングラス
・ヘッドランプ
・水(1-2L)
・行動食(手軽に食べられるもので高カロリーのもの)
・ゴミ袋
・お金(山小屋ではカードがほぼ使えません)
・登山地図・コンパス
・携帯電話
・タオル

砂、岩など足場が悪いので、登山靴、トレッキングシューズは必須です。転ぶこともありますから耐久性の高いものを選ぶようにしましょう。

富士山では寒暖の差が激しく、特に山頂付近では夏でも零度以下になることがあります。ですので防寒具は必須です。また風が強いので、防寒具に併せて耐久性の高い雨具が必要です。ビニール製のレインコートでは風で破れる可能性があります。

登山では大量に汗をかきますが、長い時間肌着が濡れているとその分気化熱で体温を奪われます。ですから、速乾性の肌着を着て、その替えも準備します。汗が出れば水分補給が必要です。水も用意します。山小屋で買えばいい、と考えるのではなく自分でも準備することが重要です。ちなみに山小屋ではほぼカードが使えませんのでお金も忘れずに!

水分もそうですが、体力を保全するために行動食を持っていきましょう。チョコレートやキャンディーなど、手軽に食べられて高カロリーのものを選ぶのが正解です。汗をかいてミネラル分が失われますから、ミネラル補給できるものも用意しておくといいですね。

日差しが強いため、紫外線対策も万全にしましょう。帽子をかぶり、サングラスもあるといいですね。また日焼けが気になる女性は日焼け止めを用意します。

夜間に登山する気がなくても、あなたの体力によっては予定どおり進めなかったということがあり得ます。ですので夜間に備えて「ヘッドランプ」を準備しておきましょう。携帯電話はいざというときに救助を呼ぶのに使います。

「ゴミ袋」も忘れないようにしましょう。自分で出したゴミは自分で持ち帰るのが基本。日本の霊峰富士をきれいに保つようマナーを守ることを心掛けてください。

以上のような装備は最低ここまでは必要というもの。逆にいえば、これらがないなら富士登山に臨むのは避けましょう。「山をなめないこと」が重要な点です。装備を軽くしたい気持ちがあっても、まさかの事態に備えて持っていくのです。

⇒参照記事:『富士登山オフィシャルサイト』「登山に必要な装備」
http://www.fujisan-climb.jp/erquipment/

【登山熟練者からのアドバイス】

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・防寒着は必須です。特に女性は。富士登山中、山小屋のベンチに座ってガクガク震えている人、気分を悪くしてしまった人をしばしば見ます。そのようになると、富士登山がつらい思い出になり、ちっとも楽しくありません。体感温度については冬のジョギングをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。木枯らし吹く中、化繊シャツ一枚、あるいは、+ウインドブレーカー(雨具)で走っても何ともありませんが、いったん休憩に入ると一気に汗が冷えがちがちに凍えます。それと同じです。

・富士山にはいつでも冷たい風が吹いてるわけではありませんが、行動中は薄着で登り、汗を抑えることも大事ですが、足を止めたら冷える前に防寒着を羽織ります。

・防寒着のポイントは、ダウン、フリース等、一枚羽織れば十分に暖が取れるもの。もし、ユニクロのダウンを持っていれば、初心者としては最高です。安価なので傷むことを気にせず気軽に使え、軽いし収納性がよいので登山愛好家も重宝しています。

・綿混シャツは濡れて冷えるので×です。ポリエステル100%のもの。いわゆる速乾性。濡れても体が冷えにくいです。ユニクロでOK。

・山小屋でも着替えができるようなプライベートスペースは普通はありません。その点にも注意してください。

・「着干し(キボシ)」という言葉があります。着ている間に乾くという意味です。汗はたくさんかくのですが、不思議と臭くはなりません。ですが消臭デオドラントスプレーを持って行き、貸してあげると喜ばれます。ただ山小屋で使用する際には、人混みから離れて周囲に迷惑にならないように気を付けることが必要です。

・トイレが近くなるから、汗をかきやすいからという理由で水分補給を控える人がいますがおすすめできません。体調を維持するためにも積極的に水分補給をした方がよいのです。幸い富士山にはたくさん山小屋がありトイレが併設されています。有料ですので100円玉をたくさん持って行くといいでしょう。

・行動食は楽しい富士登山の重要アイテムです。体力保全を口実に、仲間内で分け合って盛り上がれます。

・日焼け止めは意外に盲点です。私はザックに常備です。男性でも痛いものは痛いものですからね。

富士登山を経験した人に聞いてみますと、「意外と楽だった」という人もあれば、「大変だった」という人もあります。年配の人では、体力が衰えているためでしょう、「大変だった派」がほとんどです。若い大学生のみなさんなら「意外と楽だった」となるのでしょうか? 「一度も登らぬ馬鹿」にならないよう、2017年の夏休みに富士登山に挑戦してみてはいかがでしょうか? 二度行くかどうかはその経験で決めるといいでしょう。

最後に富士登山全般についての熟練者からのエールをご紹介します。

【登山熟練者からのエール】

富士山は誰もが知る日本の最高峰、美しい山です。登山経験がない人にも「富士山には登りたい」という気持ちを起こさせるほど、十分な魅力を持つ山だと思います。そのため観光地としての整備もされてきました。

その一方、富士登山では、当然ながら日本の最高峰としての危険が姿を現すこともあります。必ず登頂が約束されている安易なレジャーというわけでもないのです。初心者であっても登頂は可能です。ただしチャレンジしたこと自体を楽しめる、危険を回避し下山したとしても、そのことを楽しく話せる覚悟をもって富士登山に挑んでいただけたら幸いです。

(高橋モータース@dcp)

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