温泉ソムリエに聞く温泉の正しい入り方

温泉ソムリエに聞く温泉の正しい入り方

  • @DIME
  • 更新日:2018/01/13
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年末年始の時期は、帰省先や旅先で入る機会の多い温泉。普段、何気なく入っているものの、入り方や手順など、なんとなく疑問に思っていることはないだろうか? 温泉の正しい入り方手順や、意外と知られていない温泉入浴の注意点を、温泉ソムリエに教えてもらった。

■温泉に入る正しい手順

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まずは温泉に入る正しい手順を確認しておこう。今回話を伺ったのは、温泉ソムリエ協会の遠間和広さんだ。

1.温泉に入る前

●食後すぐ・空腹時・飲酒後すぐの入浴はNG

「食後すぐ温泉に入るのは消化を妨げますので、避けてください。最低でも30分は空けましょう。また、空腹すぎてもいけません。もちろん、飲酒後すぐの入浴も危険です」

●入浴前に水分補給を

「特に、入浴前の水分補給が大切です。入浴後はのどが渇くので、水分補給をする方は多いですが、入浴前に水分補給をする方は意外と少ないものです。入浴すると汗をかくので、血液粘度が高まります。いわゆる“ドロドロ血”になり、危険です。水分補給をしても、すぐに血液の流れがよくなるわけではないので、入浴15~30分前までに水分を補給しておきましょう。ミネラルウォーター、ミネラル麦茶がおすすめですが、温泉の場合はビタミンCドリンクがおすすめです。ビタミンCは“湯あたり(のぼせやほてり)”を予防してくれます」

2温泉に入る手順

(1)かけ湯とかぶり湯

「かけ湯やかぶり湯は、体の汚れを落とす意味もありますが、立ちくらみや脳貧血を防止する意味でも重要ですので、必ず行なってください。また、はじめは体を慣らす意味でも、ぬるめの湯を選び、入浴しましょう。入浴が原因で亡くなる方は、何と1年間で約1万5千人にも上り、交通事故死亡者の3倍以上です。その多くが“高齢者・外気温が低い冬・熱いお風呂”なので、十分なかけ湯で、体を温め、血管を広げておくことが大切です。桶で何杯ほどかけるのがいいのかは決まっていません。目安として『体が十分に温まって、体がもう温泉に入ったと勘違いするくらい』と考えましょう。外気温、お風呂の温度、体質、体型によっても変わります」

(2)静かに湯船に入り、半身浴

(3)汗ばんできたら上がり、休憩

(4)5分くらいしたらまた入浴。この入浴と休憩を2~3回繰り返す。

●入浴時間の目安

42度くらいの熱めの場合・・・3分入浴→休憩→3分入浴→休憩→3分入浴

40度くらいのぬるめの場合・・・5分入浴→休憩→8分入浴→休憩→3分入浴

「このように入浴と休憩を繰り返すことを“分割浴”と呼びます。ただし、これにとらわれる必要はありません。深部体温が1度上がるのが適正な入浴時間になっていますが、深部体温が1度上がると脳波がアルファ波になりやすくなります。しかし、2度以上上がると逆に体が危険にさらされる状態になるため、不快感が出ます。“気持ち良い”と思う時間だけ入ればいいでしょう」

3.温泉に入った後

「水分補給をして、30分くらいは安静に。お酒は30分後にしましょう。ただし、入浴直後に食事をしなければならない場合は、入浴により動きが鈍くなった胃を動かすために、ビールを飲むことをおすすめします。ビールは、アルコール、炭酸、苦味成分という3つの刺激で胃を動かしてくれます」

■意外と知られていない温泉入浴のポイント

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リラックスしてくつろげる癒やしの温泉も、一歩間違えれば、健康を害する恐れがある。また、ちょっとした工夫でより温泉を楽しむことができる。遠間さんに、意外と知られていない温泉の豆知識や注意点を教えてもらった。

●内風呂と露天風呂がある場合、内風呂が先

「外気温が低い露天風呂では、血管が収縮した状態で急に熱いお風呂に入ることになるので、脳卒中や心臓発作を起こす危険性があります。まずは内湯で体を温めてから、露天風呂に入りましょう」

●入浴後は洗い流さない

「風呂上がりに温泉をシャワーなどで流すともったいないのです。温泉は肌の角質と結びつき、体を拭いても“温泉のベール”として残ります。その温泉成分は入浴後も3時間以上浸透し続けます。ただ、色々な方と入る大浴場では、衛生上の問題から洗い流したくなるものです。そこでおすすめなのが、温泉に入る際に桶に“湯口”から新鮮な温泉を汲んでおくことです。風呂から上がる頃には適温になっているので、その“新鮮な温泉”を最後に体にかけます。清潔で、まだあまり空気にも触れてない新鮮な温泉を体にまとうことができます。その温泉にタオルをつければ、乾いたタオルで温泉を拭き取り過ぎないようにすることもできます」

●のぼせや立ちくらみ防止にタオルを活用する

「のぼせ防止のためには頭の上に水で濡らしたタオルを、立ちくらみ防止には熱いお湯で温めたタオルを頭の上に乗せるといいです。また、熱のこもった内湯や陽射しの強い夏の露天風呂は、熱中症防止のために冷たいタオルを、冬の露天風呂など寒いところでは、頭の保温のために温かいタオルを乗せましょう。立ちくらみ防止には、浴槽から出る前に手を冷やすのも効果的です。また、入浴の際は、徐々に体に水圧をかけ、徐々に水圧から解放させるために、足湯、半身浴を経てゆっくり入浴し、上がる時も半身浴、足湯を経て、ゆっくり立ち上がります。これで立ちくらみを防止できます」

●疲労回復には「温冷交互浴」を

「分割浴で2回浴槽から出て休憩する際に足に水をかけると、足に“温”と“冷”の刺激を与えることになるので、足の血管が拡張します。“足は第二の心臓”といわれているので、足の血管が広がることにより、全身の血行がよくなります。また、それに伴い、乳酸などの疲労物質が排泄されるので、疲労回復にもなります」

この年末年始で温泉に入る予定がある人は、ぜひこれらの正しく効果的な方法で入浴し、一年の疲れを健康的に癒やそう。

遠間和広(とおま・かずひろ)さん
温泉ソムリエ協会の家元。温泉ソムリエ認定者は約9500名で、2016年には1万人を突破する。

■関連情報

温泉ソムリエ協会公式サイト
http://www.onsen-s.com/

取材・文/石原亜香利

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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