日本版チャレンジ『リクエスト』導入の期待と不安

日本版チャレンジ『リクエスト』導入の期待と不安

  • ベースボールキング
  • 更新日:2017/11/14
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日本でも「チャレンジ」の導入へ…

◆ 来季から導入決定

13日に都内で行われたプロ野球12球団による実行委員会にて、判定に異議がある際に監督がリプレー検証を要求できる「リクエスト」制度の導入が決定した。

日本ではこれまで審判員が判断した場合のみ行われていたリプレー検証だが、来季からはメジャーリーグの「チャレンジ」と同様にベンチの采配の一手として使うことができる。範囲も本塁打かどうかの判断や全ての塁でのアウト、セーフの判定に対して使うことができ、権利は9回までに2度、延長戦では1度。監督がベンチ前に出て、手で四角をつくるジェスチャーが合図となる。

より公正な判定を、公平な形で…。駆け引きの要素も含まれるだけに、新たな観戦のたのしみにもなるだろう。ただし、解決すべき課題は多く、不安要素も多い点は否めない。

◆ 「チャレンジ」導入に2~30億円!?

なかでも最も大きな不安要素となるのが、“設備面”の問題である。

MLBでは2014年から本格的にスタートした「チャレンジ」制度。導入にあたり、MLB機構がまず行ったのがカメラの増加だ。テレビやネット中継で使うものとは別に、際どい判定のために様々な角度からプレーの詳細をとらえることができるよう準備。各球場には10台以上のカメラが設置され、それらはすべてMLB機構が一括管理している。

さらに、チャレンジ用の『映像センター』をニューヨークに設置。日本では球場の審判員が別室で映像の確認を行っているが、アメリカではセンターに待機している審判員が映像から判定を確認し、それを球場の審判員へ電話で伝える仕組みになっているのだ。

なお、停電対策のために独立した電源を確保するなど、映像センターの設立には1000万ドル(約11億円)以上の費用がかかっており、それに加えて全30球場のカメラを増設したことから、「チャレンジ」制度の導入にかかった費用は総額20~30億円と言われている。それだけの準備があって、ようやく導入にこぎつけることができたのだった。

現時点での報道によれば、日本ではこれまでと変わらず審判員が別室でテレビ中継の映像を確認する方法になるとのこと。加えて日本では地方球場での公式戦開催も少なくないとあって、設備面での不安は拭えない。

◆ 皆が満足する制度を…

しかし、何事もやってみなければ始まらない。大切なのは出来る範囲でやっていくうちに、出てくる課題を解決していくことだ。

たとえば、リプレー検証にはどうしても時間が必要となるため、判定の間に試合が止まってしまう。メジャーはその問題点を逆手に取って、検証中の“空白の時間”をCM枠として企業に販売。そこで設備投資の費用を捻出するというビジネスが確立されつつある。

また、球場では大型ビジョンで当該プレーの映像が流されるため、球場にいるファンも置いてけぼりとなる心配はなく、むしろスロー映像を見ながら「あーでもない、こーでもない」とリアクションができる。

正確な判定と、ファンのたのしみ…。導入1年目は特に問題も多くなるかと思うが、皆が満足するルールになることを望みたい。

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