地球レベルの注目度。米メディアはこの1年、松山英樹をどう伝えたか

地球レベルの注目度。米メディアはこの1年、松山英樹をどう伝えたか

  • Sportiva
  • 更新日:2017/10/12

世界選手権シリーズ(WGC)2勝を含めてツアー3勝を挙げて、トップ10入りは7回。獲得賞金はおよそ838万ドル(約9億4000万円)に達して、賞金ランキングは4位だった。そして、フェデックスカップランキング8位というのが、2016-2017シーズンの松山英樹の成績である。

残念だったのは、最後のプレーオフ。フェデックスランキング1位で突入したものの、「(シーズン終盤は)自分の思ったプレーができなかった。それもあって、疲れをすごく感じていた」と、プレーオフ4試合での松山は精彩を欠いていた。いい形でシーズンを締めくくることができなかったのは、松山としても不本意だっただろう。

それでもこの1年、”Hideki Matsuyama”の名前が世界中にとどろいたのは事実だ。全米のみならず、世界各国のメディアにおいて、その名が何度となく紙面を飾ってきた。

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米国メディアでの注目度も増している松山英樹

そこで今回、そうした紙面の主な見出しや、松山を評する際立った言葉をピックアップ。この1年、松山が海外メディアからどう見られ、どう評価されてきたのか、振り返ってみたい。

『Japan’s Rising Son』(日本の新星)

昨年12月、バハマで開催されたタイガー・ウッズ主催のヒーロー・ワールド・チャレンジで優勝。ウッズから優勝トロフィーを渡されて、ウッズとの2ショット撮影ではまぶしい笑顔を見せた松山。その写真とともに、そんな見出しが各メディアで躍った。

その直前、シーズン序盤のWGC HSBC選手権で勝っていたこともあって、記事の取り扱いも大きかった。そしてそこでは、「世界ランキング6位のヒデキ・マツヤマは、10月にアジア人として初の世界選手権シリーズを制覇。日本ツアーのナショナルオープン(日本オープン)を含めて、ここまで出場5試合で4勝。ジャンボ・オザキ、イサオ・アオキ、シゲキ・マルヤマを抜いて、日本の頂点に立った。日本のベストゴルファーだ」と称された。

「Rising Son」とは、マイケル・クライトン著の映画『The Rising Sun(日が昇る)』の、Sun(太陽)をSon(息子)ともじったもので、日出る国(日本)から出てきた新星、ということだ。

以降、松山の強さの秘訣となる、スイングの分析があちこちのメディアで展開された。あるメディアではこう評していた。

「ヒデキ(のスイング)は、ツアーの中でもベストスイングのひとつ。トップで一度ポーズする(止まる)が、それがパワーの源になっている。スイングコーチを持たないヒデキだが、(彼のスイングは)多くのツアープロが今、お手本としているスイングでもある」

年が明けて本格的にツアーが始まってからも、松山は2月のフェニックスオープンで優勝。大会連覇を遂げて早くもシーズン2勝目を飾ると、一気にメジャー初優勝への期待も高まった。特に4月のマスターズへの期待は、周囲でも大きく膨らんでいった。

実際にこの頃、優勝を予想するパワーランキングでは、松山は出場試合のほとんどでトップ3以内に入っていた。

『High Standards』(ハイスタンダーズ=高い基準)

このフレーズは、この1年で何度耳にしただろうか。松山がショットを打ったあとの、彼のリアクションに対するコメントである。

松山はショットを打ったあとに、クラブから手を放したり、自らが納得のいかないショットだと、不満な表情を見せたり、ときにがっくりと肩を落としたりするが、そのショット自体の結果が悪くないことがしばしばある。その際、多くのテレビ解説者や実況アナウンサーらがそう表現する。

「ヒデキは、まるでミスショットをしたようなアクションをとっているが、ボールはピン3mについている。いったい、どれぐらいのショットであれば、彼は満足するのだろうか(笑)。ヒデキのスタンダードは相当高いのだろう」

確かに、松山が求める基準値は高い。米メディアでなくても、そう思う。

おそらく、彼が納得のいくショットが打てたのは、この1年間の中でも相当限られた時期だけだっただろう。そして、その基準は来季、さらに上がりそうだ。

「何かきっかけがあれば、またいいプレーができると思うけど……。自分の中でも(優勝を重ねた)昨年の末とか、(「61」をマークした)WGC ブリヂストン招待とか、そういうときのプレーを(常に)目指してしまう」

常に高みを目指し、最高のパフォーマンスを求めている松山。来季も「High Standards」というフレーズは、ことあるごとに使われそうだ。

『Mysterious』(ミステリアス)

世界のメディアにとって、松山はなかなか謎めいた存在だったようだ。松山の行動やプレー、試合後のコメントや日頃の言動などを受けて、松山についてそう表現するメディアは多かった。

6月、全米オープンで2位に入った松山が世界ランキング2位に浮上。多くのメディアが松山の素顔に迫ろうとしたときも、そうだった。

「『Golf Nuts』。ヒデキは趣味がゴルフと言うほどゴルフ好きだが、意外にもお酒を飲むそうだ。僕たちはゴルフ界の中ではヒデキのことをよく知っていると思っていたが、どうやら十分ではなかったようだ」

あるメディアにはそんな記事が載っていて、松山は「ミステリアスな存在」だと伝えられていた。

また、松山は1月に結婚して、7月には第一子も誕生していた。その突然の発表には、米メディアも驚きを隠せなかった。彼らにとっては、松山のことが余計に”ミステリアス”な存在になったに違いない。

ちなみに、米メディアが「(結婚や第一子の誕生を)どうして秘密にしていたの?」と松山に聞くと、彼はこう答えた。

「誰も僕に聞かなかったからさ」

パーフェクトな回答だった。それを受けて、とあるメディアでは「来年は、もっとヒデキにいろいろなことを聞くことにしよう」と、松山の結婚を伝える記事を締めくくっていた。米メディアの、松山への関心はますます高まっていきそうだ。

ところで、米メディアの試算では、松山の総資産は2500万ドル(約28億円)。ジョーダン・スピース(24歳/アメリカ)が6000万ドル(約67億円)で、ウッズが7億4000万ドル(約828億円)と言われている。

そうした部分でも、世界からの評価や、メディアとしての(取り上げる)価値も決まってくる。現状では、その価値が高いのか、低いのか、何とも言えないが、25歳の松山はまだこれからの選手。この先、より輝かしい未来が待っているはずである。

そんな未来を迎えたとき、米メディアの注目はさらに高まっていくことだろう。まずはすでに開幕した2017-2018シーズン、松山が前シーズンを上回る活躍を見せてくれることを期待したい。

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