年収が高いと受けられない 住宅に関する優遇税制の適用条件

年収が高いと受けられない 住宅に関する優遇税制の適用条件

  • ZUU online
  • 更新日:2017/11/13

一生に一度とも言われる大きな買い物である住宅購入には、さまざまな優遇税制が用意されている。父母や祖父母から住宅取得資金の贈与を受けた場合に、贈与税の非課税の特例が適用される「住宅取得等資金贈与の特例」や、マイホームを購入した際に住宅ローン融資を活用した個人には、一定の条件を満たせば、所得税の優遇措置が適用される「住宅ローン減税」がその代表的なものである。ただし、これらの住宅取得促進税制を活用して節税しようとするときは、いくつかのチェックポイントを確認しなければならない。その一つが年収制限だ。

■両親からの住宅資金は贈与税が非課税に

直系尊属からの贈与により住宅の取得または新築(その取得・新築とともにする敷地の取得を含む)を受けた場合には、一定の限度額まで、非課税の適用を受けることができる。

限度額は、贈与を受けた時期によって以下の通り(カッコ内は省エネ等住宅の場合)。
・平成28年1月1日〜平成32年3月31日 700万円(1200万円)
・平成32年4月1日〜平成33年3月31日 500万円(1000万円)
・平成33年4月1日〜平成33年12月31日 300万円(800万円)

加えて、平成31年10月に予定通り消費税率が10%に引き上げられた場合には、平成31年4月1日〜平成32年3月31日 の非課税枠2500万円(省エネ等住宅の場合は3000万円)まで、拡大され、その後平成32年4月1日以降は段階的に縮小される予定である。

消費税の引き上げ後、戸建てやマンション購入の冷え込みが懸念されるので、最も影響をこうむりやすい時期に合わせて限度額を積み増すのだ。

ちなみに国税庁によると、平成28年には6万人近くが5000億円を贈与している。

■要件を満たさなければ適用を受けることができない

非課税制度は、贈与を受ける個人が、年齢が20歳以上であること、贈与者の直系卑属であること、その年の所得税に係わる合計所得金額が2000万円以下であることなどの要件を満たさなければ、適用を受けることができない。

直系卑属とは、贈与者の子・孫を意味し、子や孫の配偶者は含まれない。つまり直接血がつながっていなければ認めないというわけだ。ただし、養子は直系卑属に含まれる。

■退職金や不動産等の売却収入には要注意

合計所得金額2000万円は年収2000万円とイコールではない。例えば、サラリーマンの場合は、一種の必要経費として給与所得控除が認められているが、年収2220万円で給与所得控除220万円を差し引くとちょうど2000万円だ。

給与所得だけで合計所得金額が2000万円を超えるサラリーマンは全体の1%にも満たないが、だからといって安心はできない。

合計所得金額には、給与所得の他に、退職所得、不動産や株式等の売却による譲渡所得も含まれる。

第一線を退いて多額の退職金を手にした、以前住んでいた住宅を売却した、といった場合には、その年分の合計所得金額が2000万円を超えるケースは充分にあり得る。

■住宅ローン活用で最高500万円が還付される

住宅ローンを活用して持ち家やマンションを購入または新築した場合には、住宅ローンの年末残高に応じて、所得税の控除を受けることができる。

サラリーマンの場合、12月の給与支給時(初年度は確定申告時)に、年末調整の一部として所得税が還付される。

この優遇制度は、平成25年の税制改正時に、消費税率の8%引き上げと同じタイミングで大幅に拡充され、控除額は最大で300万円から500万円まで引き上げられた。

控除を受ける額は、住宅ローンの年末残高に応じて決まる。残高の限度額は3000万円(長期優良住宅の場合は5000万円)で、残高の1%が10年間にわたって還付される。

■年収が低い年は還付される
住宅ローン控除の対象者は、その年分の合計所得金額が3000万円以下の個人に限られる。つまり、適用を受ける10年間のうち、3000万円を超える年だけが適用除外となり、下回る年は適用を受けることができる。

住宅取得に当たっては、退職金や株・不動産の売却代金を当てることも多く、こうしたケースでは、年収制限に引っかかるかどうか、事前の確認が欠かせない。(ZUU online編集部)

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