映画『永い言い訳』監督・西川美和が語る結婚の素晴らしさ

映画『永い言い訳』監督・西川美和が語る結婚の素晴らしさ

  • NEWSポストセブン
  • 更新日:2016/11/30
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夫婦とは何かと考えさせられる映画『永い言い訳』(公式HPより)

若い愛人と浮気する夫、そしてそれにおそらく気がついていた妻。その妻は携帯メールの下書きに『もう愛していない、ひとかけらも』というメッセージを残して事故で亡くなった――妻に先立たれた夫がもがき苦しむ様が描かれた映画『永い言い訳』。

今岡裕子さん(仮名、48才)は、会社員の夫(49才)との間に3人の息子(10才、8才、6才)がいる。夫にいつ離婚を切りだそうか考えているさなか、この映画を見たという。

「夫婦って何だろうって改めて考えさせられました。私は夫のことを理解したつもりでいたけど、そうじゃないかもしれない。主人公の幸夫は涙も見せず冷めているように見えるんですが、それでいて誰よりも妻の死を悲しんでいたように思えました。よくも悪くも夫婦だからわかり合えているはずというのは、図々しい考えなのかも。

だからこそ、やっぱり思いは相手に伝えないと伝わらないし、疑問に思っていることは聞いてみたほうがいいなって思いました。

夫と一緒にいるのが嫌で仕方ない私は、きっと夫もそう思ってるはずだと思ってきました。でも、自分で夫の嫌いな部分を膨らませてしまっているだけじゃないか。そして、夫は夫でまったく違うふうに考えているところがあるかもしれない。私は愛せるはずの人を手放そうとしているのかも、そんなことを考えました」

同作の監督・西川美和さん(42才)は結婚してないからこそ、結婚を俯瞰して見ている。

「最初はほとんどの男女が純粋な愛情関係で結ばれたはずなのに、決してお互いがお互いの人生を台無しにしてやろうと思ってくっついたわけじゃないはずなのに、だんだんいちばん自分の人生を台無しにする他者になっていくことはありますよね」

結婚は、そういった「悪しきこと」が起きてしまう可能性を秘めていると思いながらも、「そこまで人との関係が濃くなるというのはやっぱり他では得られないことなんじゃないでしょうか」と西川さんは笑う。

ドラマ『家政婦のミタ』をはじめ、数々のドラマで夫婦や家族を描いてきた脚本家の遊川和彦さん(61才)は、結婚でも離婚でも、厄介ごとと向き合うことが幸せにつながると考える。

「人間はみんな、自分がいちばんかわいいんです。結婚生活や家族だけじゃなくて、政治や国単位でも、損をしたくないという考えが強くなって、どんどんつまらなくなっている。今って、とりあえず、困ったらパソコンに聞いたら助けてくれる。

でも、そうやって人と交わらないことで、人との縁を逃してしまうかもしれないし、どんどん怠惰になり、つまらない世の中になっていく。結婚でもなんでも、厄介ごとと向き合うっていうのは、今、こんな世の中だからこそ必要なことなのかもしれない」

『永い言い訳』では、妻と一緒に亡くなった親友の子供を幸夫が、わが子のように面倒を見るようになる様子も描かれる。上の男の子の塾の送り迎えをしたり勉強を見て、下の女の子とは夕飯作り。それが子供を持たない選択を夫婦でしたものの、本音では子供が欲しかったのかもしれぬ亡き妻への「免罪符」かのように。

「仕事でも家族でも、何かのために生きなければいけないという理由があれば、そこに自分の存在意義を見出して、生きることが少し楽になると思います。夫のためでも、子供のためでも。自分ひとりだけのためじゃないと思わせてくれる幸福がありますよね。

結婚していたら、家に帰った時に何かしらドラマが起こりますからね。夫婦げんかもあれば、いいことも悲しいこともありますけど、他人がいることで何かが起きるのって素晴らしいことだと思います」(西川さん)

※女性セブン2016年12月8日号

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