日本代表、セネガル戦勝利へスタメン変更を決断せよ。16強へ西野監督に問われる「監督力」【ロシアW杯】

日本代表、セネガル戦勝利へスタメン変更を決断せよ。16強へ西野監督に問われる「監督力」【ロシアW杯】

  • フットボールチャンネル
  • 更新日:2018/06/24
No image

日本代表の西野朗監督は24日のセネガル戦に向けた記者会見に臨んだ【写真:Getty Images】

好環境下でのプレーが期待出来る第2戦

日本代表は24日、ロシアワールドカップのグループ第2戦でセネガル代表と対戦する。コロンビアとの初戦で勝利を手にし、決勝トーナメント進出への道が開けるが、先の戦いを見据えるとこの第2戦で連勝を収めたい。西野朗監督は初戦と同様のメンバーで臨むことを示唆したが、現地で取材を続ける記者がスタメンの変更を提言した。(取材・文:元川悦子【エカテリンブルク】)

——-

「サランスクの奇跡」と言われた19日のコロンビア戦の2-1の勝利から5日。日本代表はいよいよグループH突破のかかる第2戦・セネガル戦に挑む。

彼らは22日のベースキャンプ地・カザンでの練習後、チャーター便で決戦の地・エカテリンブルクに入り、23日夕方には試合会場のセントラル・スタジアムで公式練習を行った。

「ピッチ状態は100%いいと思います。練習場が一番悪いから、試合会場に入ってそんなにビックリすることもない。練習会場はほぼドリブルできないくらい詰まるけど、試合会場はそういうことはないから」と宇佐美貴史も語っていた通り、プレーには支障がない様子だ。

エカテリンブルクはカザンに比べて気温が低いと言われていたが、練習時は24度。24日も日中は同じくらい暖かくなる見通しだ。ただ、ナイトゲームということで猛暑に苦しむような状況はないはず。選手たちはまずまずの好環境下で戦うことができるだろう。

西野監督が「初戦を数的優位な状況の中で戦い切れたということもあるので、基本的に(セネガル戦の)スタートメンバーはコロンビア戦に(準じる)というのを現時点では考えています」と公式会見で語った通り、今回も先発は大きく入れ替わることはないだろう。

変更があるとすれば、乾貴士の左MFに原口元気か武藤嘉紀が入る形か。原口が左に回れば、右に武藤が陣取ることになる。フィールドプレーヤー最年長の長谷部誠を温存して、山口蛍を抜てきするプランも考えられる。いずれにしても、守備陣は不動という見方が有力だ。

メンバー固定は諸刃の剣。“16強止まり”の要因に

こうした中、指揮官は「2戦目で(ベスト16進出を)決めないといけない」と改めて強調していた。

「今、首位に立っている中で、3戦目まで持っていくかどうか。3戦目は敗者復活戦。それは(コロンビア戦の)翌日に選手に伝えているし、そう思わなければいけない状況。多少リスクがあっても、ここで突破を目指すべきではないかと思っている」と貪欲に勝ち点3の確保を狙っていく腹積もりだ。

とはいえ、ワールドカップでの連勝というのは、過去5大会を見ても非常に難易度が高い。日本が2連勝を飾ったのは、2002年日韓大会のロシア戦とチュニジア戦のわずか1回だけだ。しかもこの時は初戦のベルギー戦(埼玉)を2-2で引き分けていたため、日本は3戦目で決勝トーナメント進出を決めることになった。

初戦のカメルーン戦で勝ち点3を手にした2010年南アフリカ大会を見ても、第2戦のオランダ戦では0-1で黒星を喫している。3戦目のデンマーク戦で3-1の勝利を飾り、何とかグループを通過したものの、終盤に相手の猛攻に遭うなど最後の試合はパフォーマンス低下が顕著だった。

この両大会に共通するのは、3戦目まで主要メンバーを変えずに勝ち上がったダメージがラウンド16で出てしまったことだ。2002年は決勝トーナメント1回戦でトルコと戦ったが、当時のフィリップ・トルシエ監督が「新たな活力をチームに与える必要がある」と判断。

鈴木隆行と柳沢敦を外して西澤明訓と三都主アレサンドロを抜てきしたが、大胆采配が機能しないまま終わってしまった。西澤と三都主はこれがワールドカップ初出場。すでに大会に入り込んでいた他のメンバーと温度差が感じられた。

本田圭佑も語る第2戦の重要性

南アフリカワールドカップを戦った岡田武史監督は、ラウンド16のパラグアイ戦まで4戦全て同じ先発メンバーで突き進んだ。その結果、延長戦、PK戦にもつれ込む頃には大半の選手が疲労を色濃く漂わせていた。

仮に駒野友一のPKが成功してベスト8に進出していても、日本はまともなゲームができない状態に陥っていただろう。8年前の生き証人である本田圭佑が「理想論は2試合で突破を決めること。それがホントの意味で上を目指す戦略を立てられる状態」と語気を強めたのも、非常に説得力のある話なのだ。

それだけに、西野監督は「選手の入れ替えを図りながらの2連勝」を狙っていく必要がある。スタメンの完全固定はチーム戦術の浸透や連係向上にはプラスに働くが、中3日あるいは中4日という短いサイクルで試合がやってくるワールドカップではマイナス面も少なくない。

ワールドカップ本大会での過密日程を踏まえたからこそ、直前テストマッチのスイス戦とパラグアイ戦でメンバー総入れ替えに打って出たのだ。

今回のコロンビア戦とセネガル戦でも、同様のアプローチをしたいというのが指揮官の本音だろう。しかし監督の采配には「勝っている時はチームを変えない」という定石もある。西野監督がどのような最終判断を下すのかは非常に興味深いところだ。

スタメンに抜てきすべき2人の選手とは?

ただ、セネガルというフィジカル色の強い相手を視野に入れるなら、タフさで走れる武藤と山口の起用はかなり有効と言っていい。

武藤は過去3シーズンにわたってプレーしたマインツでは1トップとして屈強なDFと対峙してきた経験値がある。彼らを背負ってボールをキープしたり、タメを作ることも十分可能。コロンビア戦の活躍でマークが厳しくなる見込みの大迫勇也をフリーにさせる仕事も担ってくれるはずだ。守備面でも前から献身的にプレスにいって、幅広い範囲をフォローできる。そういう選手を使わないのはあまりにもったいない。

山口にしても、スピードスターのサディオ・マネとのマッチアップに酒井宏樹が忙殺されがちになるため、そのカバーリング役としていい仕事を見せてくれるはず。場合によっては長友佑都側のイスマイラ・サールにもチェックにいく必要も出てきそうだ。満身創痍の長谷部にそこまでの負担はかけられない。交代できる人間は思い切って代えていい。

そうすることが、日本のワールドカップでの2度目の連勝に近づく大きなポイントではないか。コロンビア戦では昌子源や柴崎岳らのスタメン抜てき、本田や岡崎慎司のクローザー起用など絶妙采配を見せた西野監督だが、この大一番で再びその手腕を発揮してくれるのか。今回は「監督力」が最大の注目点になりそうだ。

(取材・文:元川悦子【エカテリンブルク】)

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

サッカー日本代表カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
【大人の着こなし考】サポーターがコスプレする騒ぎに? サッカーW杯ロシア大会、もっともオシャレだった監督は
朝鮮学校訪問の本田圭佑 色紙に記した「魔法の言葉」“二文字”に元北朝鮮代表MFも感銘
フランス代表が決勝で見せたのは「ハリルのサッカー」の完成形だった
本田圭佑VS香川真司、日本代表内「確執」の裏側
サッカー日本代表・乾貴士の「セルジオ越後さんめっちゃ嫌い」発言に騒然
  • このエントリーをはてなブックマークに追加