株で100万円を1億円にした元芸人の「本当に儲かる投資術」

株で100万円を1億円にした元芸人の「本当に儲かる投資術」

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2018/01/24
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驚くほど簡単な方法なのに、上がる銘柄を次々に堀り当てる。今年こそは日本株で資産を増やしたい人には格好の「教科書」だ。「私はこうして稼いだ」――実践して1億円を手にした本人が語った。

「株価10倍」銘柄で大儲け

昨年、私が一番大きく稼がせてもらったのは、アライドアーキテクツという銘柄です。

ネットを使って企業のマーケティング活動を支援する会社で、この銘柄を仕込んだのは'16年5月。

'15年12月期に赤字転落して株が叩き売られていたのですが、'16年の5月に発表された第1四半期の決算を見たところ、売上高は2倍超、粗利益も約3割伸びていた。

企業業績がV字回復するときほど、いままで売られていた反動で一気に株価が上がることが起きやすい。この決算書を見て、「これは買おう」と決心したわけです。

実際、これが大当たり。株価が1470円くらいの時に約1万株を購入して、それからちょうど1年後の昨年5月に利益を確定させたのですが、売却時の株価は2.5倍ほどの約3800円にまで高騰した。

途中で買い増しなどしていたので、最終的にはこの1銘柄だけでトータル3000万円の利益になりました。

私がやっているのはそれほど難しいことではありません。一日中、株価ボードを眺めているようなデイトレードではないし、特殊な金融技術を要する投資術をしているわけでもない。

シンプルに「これは成長するぞ!」と思った銘柄を見つけたら、集中的に投資をする。ただ、それだけ。これで昨年は資産を2倍近くまで増やすことに成功しているんです。

そう語るのは、井村俊哉氏(33歳)。井村氏はもともと芸人として活動しながら、株式投資をする「株芸人」として知られた人物。

'11年に元手100万円で株式投資を本格的に始めたところ、あれよあれよと資産を増やし、資産1億円を築いた「億り人」だ。

昨年に芸人を引退し、現在は個人投資家や中小企業診断士として活動している井村氏が、100万円から1億円へと資産を100倍増させた「手の内」をすべて明かしてくれた――。

私が本格的に投資を始めたのは'11年のことで、当時は芸人の仕事をしながら株式投資をやっていました。

最初に大当たりしたのがインフォマートという銘柄。企業同士をウェブでつなぐ受発注システムを運営する会社で、そのビジネスモデルが素晴らしいとほれ込んで購入したんです。

仕込んだのは'11年から'12年にかけてですが、これが的中。アベノミクスの勢いにも乗って株価は急上昇し、購入時の株価16万円が2年ほどで160万円へ上がっていったんです。これでじつに2000万円ほどの利益になったのだから、自分でも驚きました。

私はもともとデイトレードもやっていたのですが、あれは精神的にも体力的にもきつい。

一日に何回も売買するのを何ヵ月も続けて、結局トータルで利益はトントンということもあったので、それよりも企業の業績やビジネスモデルをしっかり見極めて、これぞと思った銘柄に投資をするファンダメンタルズ投資のほうが自分には合っているとわかってきたのです。

私が100万円を1億円に増やす過程を振り返っても、8割以上はそうしたファンダメンタルズ投資で稼いだものです。

銘柄選びの「3極意」

私が銘柄選びをする際のポイントはシンプル。次の3つを心掛けているだけです。

まずは、売り上げが前期比3割ほど伸びていること。一般的には2ケタ増収でもその企業は十分評価されますが、私はもっと成長している銘柄を選ぶようにしています。

加えて、粗利益を確認します。売り上げが伸びていても粗利益が伸びていなければ、たとえば儲からない仕事だとわかっているのに、会社が売り上げを増やすために受注している可能性がある。

一方で、売り上げよりも粗利益が伸びていれば、その会社が主導権を持って儲かる仕事を選べている証拠。売り上げとともに粗利益も伸びている銘柄を選ぶことが重要です。

2番目のポイントが、良い銘柄でも割高のものは買わないということ。そこで割安の銘柄を探すのですが、いいものを安く買えるタイミングは決算時期が多い。

それまではあまり注目されていなかった会社でも、決算発表によって業績が好調であることが明らかになった途端に割安銘柄に変貌する。ここを狙うのです。

最後は、企業が将来にわたって成長するか見極めることです。これに関しては「勘」によるところも多いのですが、たくさんの企業を見たり、決算書を読んだりして日々鍛えています。

まとめると、私は四半期ごとの決算を見て、そこで売り上げと粗利が3割ほど伸びている銘柄を厳選する。

こうして銘柄を絞っていくとだいたい50銘柄ほどがリストにあがってくるのですが、その中でも割安で、今後も成長すると思う1~5銘柄に集中投資するわけです。

昨年1000万円以上の儲けになったペッパーフードサービスに投資したきっかけも、決算書からの掘り起こしです。

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最初に目を付けたのが昨年2月、'16年12月期決算がよかったことです。当時はちょうど低糖質ダイエットが流行中で、炭水化物を控えめにする代わりに肉はたらふく食べる肉食ブームの真っ最中。

ペッパーフードサービスが展開する『いきなり!ステーキ』はこの波に見事に乗って繁盛し、4月に発表された第1四半期決算を確認すると、粗利が50%以上も伸びていたのです。私はそのタイミングで「これは本物だ」と思って仕込みました。

株価1250円くらいで600万円分買ったのですが、株価は5月末には1500円、6月には2000円と堅調に上がっていきました。その間も同社の月次売上高は全店ベースで50%超伸びていたので、もっと株価が上がると思い、8月にさらに買い増した。

結局、8月末には当初買った価格から3倍くらいにまで上がったので、ここですべて売って1400万円近い利益になりました。

損をしたらすぐに切る

しかし、このペッパーフードサービスへの投資では失敗をしたんです。というのも、売った時期が早すぎた。私は株価3750円で売ったのですが、それから株価は上昇を続け、10月には2倍以上の8000円超えをしたんです。

私は「頭から尻尾まできれいに食べる」を投資信条としているので、とても悔しかった。株式投資では「天井を取る=最も高いところで売る」ことはほぼ不可能なんですが、それを追い求めています。もちろんうまくいくことはほとんどなく、失敗することも多い。実際、かつてオリンパス株で大変な思いをしました。

私がオリンパス株に投資をしたのは粉飾決算が発覚して、上場廃止になるかどうかがかかっていた時期。

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多くの投資家が売りに走る中、一時的に買い注文が膨らんだので、「これは一時的に株価が大きくリバウンドするかもしれない」と下心を出して、買い注文を入れてしまったんです。

しかし、その後再びオリンパス株は売り注文の嵐で、手持ちの株を売ろうにも売れなくなってしまった。このときは全財産を失う一歩手前で、オリンパスが上場廃止を免れたというニュースが出て株価が急回復したので、九死に一生を得ました。

しかし、以降はこうしたギャンブルは二度としてはいけないと肝に銘じています。

投資の鉄則は、利益を出すことを焦らず、損をしたらすぐに切ること。また、私は1~5銘柄ほどにしか投資はしませんが、その投資先を「野球チーム」になぞらえて考えるようにしています。

強豪チームを作るには調子のいい選手を並べることが鉄則なので、株価が下がりそうになったら、その銘柄は放出し、上がりそうな銘柄を獲得して、試合に出す。

これができればパフォーマンスは自然に上がる。自分のチームを見渡した時、みんなが調子良いという状態が理想です。

ですが、選手の調子が上がりすぎたら、いったん「ベンチ」に下げたりもします。実際、昨年大きく儲けた健康食品のネット通販会社・北の達人コーポレーションや、太陽電池の材料を加工する際に使われるダイヤモンドワイヤの開発・製造を手掛ける中村超硬はもう手放しています。

とはいえ、この2銘柄はいまもウォッチしていて、また決算でいい数字が出たら仕込もうと、常に「ベンチ入り」させています。

私がいま保有しているのはアルファポリス、元気寿司、SBIHDなどです。アルファポリスは小説や漫画を投稿できる『アルファポリス』というサイトを運営していて、その中から人気作品を出版するビジネスモデルでライトノベルや同人誌のファン層から注目を集めています。

直近では2四半期連続で粗利が50%以上伸びていて、私は11月の決算後に株価1400円台で買いましたが、現在これが2000円前後まで上がっているので、順調に利益が出ている。

任天堂とSBIHDに注目

元気寿司は、積極的に海外進出している回転ずしチェーンという点に注目しました。

外食産業では海外でのヒットが株価を押し上げる要因になるので、同社がこれから世界市場を攻略すれば株価が高騰する可能性がある。昨年9月に株価2500円で買いましたが、すでに3500円以上まで上がってきています。

じつはこのアルファポリスと元気寿司、さらにさきほど話したペッパーフードには共通点があって、一時的な業績悪化や不祥事などで株価が低迷していた銘柄なんです。

そういう銘柄は株価が低迷した分だけ、逆に業績の反動が来ると株価が跳ね上がりやすい。ギャンブルは禁物ですが、この視点で銘柄を探すと、「お宝銘柄」は見つけやすい。

SBIHDは大型株。現在のような世界的な株高時には、大型株でも人気化するかもしれないと思っています。その考えのもと、昨年は任天堂に投資をしていたこともありました。

任天堂は『ニンテンドースイッチ』が世界的に売れていて、株価は4万円台。かつて『Wii』が売れた時は株価7万円をつけたので、株のバブルがくるなら同じくらいまで買われてもおかしくない。

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SBIHDはブームのビットコイン分野で先行投資をしていますし、金利上昇の恩恵も受けるのではと期待しています。

私は昨年11月に1900円くらいで買って、年末に2300円ほどで一度手仕舞いしましたが、年初に一気に2600円を超えたので、再び買い戻したところです。

ただし、最近では韓国で仮想通貨への規制が出たりと政府の動きには注意が必要です。自分の持っている銘柄を過信せず、状況が変わったらすっぱりと損切りすることも大事です。

今年もいまのところ相場環境はいいですが、何でも買われるというより銘柄の「二極化」が進み、いい銘柄はちゃんと買われる相場になると思います。

勝ち馬に乗れるかどうかは、企業をしっかり見ること。決算や事業内容をきっちり読み込み、社会の先を見越す。私は今年もこれで大きく儲けたいと思っています。

「週刊現代」2018年1月27日号より

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