トランプの「無視」に、金正恩が焦り、文在寅が右往左往し始めた...!

トランプの「無視」に、金正恩が焦り、文在寅が右往左往し始めた...!

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2019/11/19
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北朝鮮に構っていられない

北朝鮮の金正恩委員長が、「米側の北朝鮮制裁などの敵対姿勢の再考を促す期限」とした年末が刻一刻と近づいてきたが、米国は北朝鮮など構ってはいられないとの態度である。

北朝鮮は焦りの色を濃くし、挑発的な言動を繰り返している。このような状況のとばっちり受けているのが韓国であるが、韓国はなすすべもなく右往左往しているだけである。

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〔photo〕gettyimages

北朝鮮にとって金正恩委員長の発言は絶対である。これに米国が応じない場合には、強い対抗措置を取らざるを得ないのがこれまでの北朝鮮である。

また、今年の冬には北朝鮮食糧事情が一層悪化し、餓死者と凍死者が大量に発生する懸念がある。その場合には北朝鮮の国内が不安定化し、国内的な統制の強化、対外的には強硬手段に出てくる可能性がある。

しかし米国は、トランプ大統領がウクライナ問題をめぐる弾劾調査に忙殺され、北朝鮮を構ってはいられない状況である。

北朝鮮が強硬発言や強硬手段に出ても、これに妥協することは、国内的に弱みを見せることになり、決して良策とは思えない。結果として、北朝鮮の挑発に対しては強く出るか、無視することになるのではないか。

北朝鮮は既に韓国に対し、今年だけで20発の短距離ミサイル等を発射しているが、韓国は見て見ぬふりである。文在寅大統領から北朝鮮に対して再三融和姿勢を訴えるメッセージが発せられたが、北朝鮮からの反応は韓国の意図を踏みにじるものばかりである。

しかし、文在寅政権は北朝鮮の意図を弁護し、庇う反応を見せるのみである。

米国・トランプの無反応

韓国は一応、北朝鮮が設定した「年内時限」を超す場合の、コンテインジェンシープランを用意しているというが、文在寅大統領の北朝鮮への取り組みからして、何もできず右往左往するだけなのではないか心配である。

現在日韓関係では対話が途絶えている。北朝鮮が強硬手段で出てきた場合、日本が日米韓連携に頼らず、独自に如何に対応すべきか、検討を始めなければならない時に来ているのではないか。

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ストックホルムの米朝実務者協議では、米国側が有益な交渉が行われたとしているにも関わらず、北朝鮮は「協議は決裂」と発表した。

北朝鮮は窮状打開を目指し、米国側の譲歩を求めたが、米国がこれに応じなかったということであろう。米国は、北朝鮮に対する制裁の効果を確認した。

北朝鮮はミサイル発射を繰り返している。これは、短距離ミサイル技術の向上を目指すと同時に、トランプ大統領に北朝鮮を忘れるなという意味があろう。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射などに加え、ICBM発射実験の再開も示唆して、米国の翻意を促そうとている。

そうした中、米国は、航空機を主体とする米韓合同軍事演習の実施を表明し、自国や同盟国の安全保障は北朝鮮の意向に左右されない姿勢を示した。

金正恩の「権威失墜」は文在寅の責任…?

北朝鮮のクォンジョングン巡回大使談話で「消えゆく朝米対話の種火に冷や水を浴びせる危険千万な行為だ」と演習計画を非難し、重大措置の再考を示唆した。

これは、トランプ大統領が米朝対話の成果として誇示する核実験や大陸間弾道弾(ICBM)発射の中断を撤回するぞとの脅しである。しかし、米国防総省のイーストバーン報道官は「北朝鮮の憤りに基づいて演習を調整したりしない」と一蹴した。

金英哲党副委員長は、「米国が自分たちの大統領とわれわれの国防委員長との個人的友好関係を打ち立て時間稼ぎをしながら、今年の末をやり過ごそうと考えるならば愚かな妄想だ」と述べた。

結局、先週末の米韓国防相の会談でこの演習は延期になった。表向き「米朝実務者協議を前進させるため」としているが、実態は韓国側が頼み込んだのだろう。延期に消極的だった米国だが、合同演習の一方の韓国が反対したのだから、やむを得なかったとみるべきだろう。

実際、ワシントンはクリスマス休暇まで、トランプ大統領の弾劾一色となるのは確実だ。とても北朝鮮のことを構ってはいられない。

今後は北朝鮮の焦りは米国に顧みられることはないであろう。そうなると、北朝鮮の怒りは何もできない韓国に向かうことになるのではないか。

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文在寅政権は北朝鮮には融和的な政権である。文在寅政権を追い込み保守政権が誕生すれば、北朝鮮にとって大きな損失である。

そのために朴槿恵大統領を弾劾に追い込んで誕生させた文在寅政権である。しかも、文在寅氏は米国との仲介役を果たし、北朝鮮の平和攻勢を国際社会に浸透させるべく勤めてきた。

しかし、ベトナムにおける米朝首脳会談が決裂して以降、金正恩氏の文在寅氏に対する態度は一変した。

北朝鮮が年内期限とした「本当の理由」

金正恩氏はベトナムでの米朝首脳会談が決裂して以降、米朝の仲裁者としての文在寅氏の役割を否定し、韓国に怒りをぶつけている。それは北朝鮮の国益を考えた場合、決して得策とは思えない。

ベトナムまで、文在寅氏は米朝双方に対し、相手は交渉をまとめたがっており、妥協して来ると安易な見通しを伝えてきたため、双方が思惑が違ったことが原因と想像する。金正恩氏はそうした見通しの下、過大な要求を掲げて会談に臨み、米国から一蹴されたのであろう。

金正恩氏は、会談の成功を信じ、意気揚々と平壌を出発したにも関わらず、成果なく帰国することになった。国を挙げて制裁緩和を期待したにも拘わらず、成果を上げられなかったことで、金正恩氏の権威は失墜した。誤りを犯さない絶対的指導者である金正恩氏は、その責めを文在寅氏に擦り付けたのであろう。

金正恩氏は、米国が姿勢を再考する期限を年末に設定した。これが実現しない場合には誰かに責任を押し付け、強硬な姿勢を取らざるを得ないのではないか。それが米国なのか韓国なのかは今後見極める必要があろう。

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来年米国では大統領選挙が行われる。北朝鮮は、トランプ大統領として譲歩が難しいだろうから年内を期限としたとの見方がある。とはいえ、独裁国家の北朝鮮で米国大統領選挙に向けた雰囲気がわかるのか。

韓国の大統領選挙では、「北風が吹く」といわれてきた。それは、選挙が近づくと、北朝鮮が、左翼候補の支援で挑発的な行動を起こすが、逆に「北朝鮮は危険だ」として反北朝鮮側の候補に投票させたというものである。

それだけ西側諸国の選挙事情が分かっていないということで、私はこの説に賛成しない。

北朝鮮の危ない「国内事情」

むしろ、北朝鮮にとって経済事情、食糧事情が待ったなしの状況になっていることが要因であろう。北朝鮮では、今年の冬、餓死者と凍死者が大量に出ることが懸念される。

世界食糧計画(WFP)によると、北朝鮮の農業生産高は過去10年間で最低水準に落ち込んでおり、国民の4割強が十分な食料を手に入れられていないという。加えて、北朝鮮は外貨不足から漁業権を中国に売却し、北朝鮮の漁業者や軍人は老朽化した船で日本の排他的経済水域内の大和堆に出漁している。アフリカ豚コレラもまん延している。

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国際社会の制裁に加え、相次ぐ自然災害や伝染病に苦しめられる北朝鮮。国内の治安状況も悪化している。

北朝鮮軍は協同農場から強引なやり方で食糧確保を進めており、兵士と農民の大乱闘も起きているという。

金正恩氏は、平和攻勢に出るようになってから、一時公開処刑を中止していたが、再開したという。秘密警察(国家保衛省)と軍の保衛司令部による粛清も強化されているようである。

こうした動きは、政情に対する金正恩氏の不安を反映したものであろう。国内の不安定化を反映しただけに待ったなしの情勢である。

なにもできない韓国・文在寅政権

北朝鮮の強硬姿勢のとばっちりを受けているのが韓国であるが、何も対策はない。文在寅政権の北朝鮮擁護姿勢は、今に始まったことではないが、北朝鮮の異常な行動はエスカレートしている中、韓国の弱腰姿勢が際立っている。

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鄭義溶国家安保室長は国会の国政監査で「北朝鮮の大陸間弾道ミサイルは移動式発射台からの発射は難しい」と発言した。これに対し、米国の専門家から一斉に「韓国の一部当局者は北朝鮮の脅威を縮小したがり、そのように話している」と批判している。

また、青瓦台の幹部は「韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が終了しても、韓国と米国の同盟関係が弱まるとは考えていない」と述べた。それでは何故米国から、エスパー国防長官やミリー統合参謀本部議長が訪韓し、GSOMIA破棄撤回を求めたのか。

韓国政府内でも国防部長官や外交部長官は「GSOMIAを破棄すれば、北朝鮮、中国、ロシアが安全保障面で利益を受けることになるだろう」と反対の立場を述べているが、青瓦台の姿勢が際立っている。

昨年9月の平壌で開催された首脳会談では、開城工業団地と金剛山観光事業を優先的に正常化させる、2032年夏季オリンピックの南北共同開催を誘致するため協力する、ことに合意した。

しかし、北朝鮮は最近こうした南北交流協力案件を次々に否定している。

韓国の青瓦台が反論しないワケ

金正恩委員長は金剛山を視察した後、金剛山(クムガンサン)に韓国側が建てた施設について「見るだけでも気分が悪くなるみすぼらしい施設」として撤去を指示した。

これに対し、鄭義溶国家安保室長は、「金剛山施設が老朽化しており、本格的な観光再開のためにはどうせ再開発が必要だと政府が判断した」と説明した。

韓国の投資家を保護すべき立場にある青瓦台の高官の発言とは思えない。

サッカーワールドカップ予選として南北の試合が平壌で開催された。韓国代表選手たちは「けがをせずに帰って来れただけでもよかった」と口々に語った。「(北朝鮮選手たちは)肘を振り回して膝をあてて来た」という。試合は無観客、中継なしであった。今年のカタール戦で北朝鮮は0-6で大敗した。

金正恩委員長がこれを見るのを嫌ったのである。

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金錬鉄統一部長官はこうした事態に対し「(韓国側)応援団を受け入れなかった状況で、(北朝鮮は)自分たちなりに(観客をいれずに)公平性のある措置をとったとの解釈もある」と訳の分からないことをいい擁護した。

負けるのを見たくなかっただけである。これを見た韓国国民は北朝鮮が如何に異常な国か実感し、オリンピックの共催などできるはずがないと感じたという。

北朝鮮は、文在寅氏の期待にことごとく背いているが、青瓦台は何ら反論もしていない。

信頼を失った文在寅

文在寅政権は日本海(韓国名東海)で拿捕した北朝鮮船の乗組員2人について帰順の意思を伝えていたにもかかわらず、16人を殺害した容疑で北朝鮮に強制的に追放したが、その決定は南北関係を考慮した青瓦台の主導だったと言われている。

2人の護送は通常の赤十字社ではなく、警察特攻隊が担当した。縄で縛られ、目隠しをされて何もわからない状態で板門店に連れていかれたという。

こうした韓国政府の対応について、韓国や米国の複数の北朝鮮人権団体は韓国政府を非難する声明を発表している。

文在寅大統領は、人権派弁護士の筈であるが、北朝鮮に関することとなると全くの別人になる。このような二重基準では何をしても信頼されないであろう。

韓国は年末をどう迎えるのか、その時日本は…

韓国の国家安保室長は、米朝関係の進展なく年末の期限を迎えた場合の対応策を取りまとめているという。しかし、韓国のこれまでの対応ぶりから、それが有効なものとはとても思えない。

おそらく北朝鮮の機嫌を損なわないよう如何に庇うかというだけではないか。

日本は、韓国が日米韓連携を重視し協力して北朝鮮の挑発に対応していくことを期待することはもはやできない。米国とは緊密な連携を維持しているが、米国の国内情勢如何では、トランプ大統領の東アジア情勢に対する関心は低下しているかもしれない。

そうした時、日本としていかに自身の安全保障を確保していくか、北朝鮮の核ミサイルの脅威から如何に身を守っていくのか。現実的な問題として取り組むべき時が来ている。

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