「アンナチュラル」ヒットの意外な理由 脚本家・野木亜紀子&プロデューサーが明かす

「アンナチュラル」ヒットの意外な理由 脚本家・野木亜紀子&プロデューサーが明かす

  • シネマトゥデイ
  • 更新日:2018/02/15
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「アンナチュラル」第5話より 井浦新が爆発的人気!

大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の野木亜紀子脚本、石原さとみ主演の連続ドラマ「アンナチュラル」(TBS系・毎週金曜夜10時)の脚本家・野木とプロデューサーの新井順子が、高視聴率に結び付いた意外な背景を明かした。

法医解剖医・三澄ミコト(石原)ら不自然な死を遂げた遺体が運び込まれる「不自然死究明研究所(UDIラボ)」のスペシャリストたちの活躍を描くミステリー仕立ての本作。「法医学」というテーマを扱っているだけに、法医学をはじめ物理学、弁護士などさまざまな分野のエキスパートに取材し、脚本に労力を割いたというがその苦労が結実したのか、視聴者層を予想以上に広げられたと新井プロデューサーは話す。

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実在の事件を彷彿させる内容と話題になった第2話(C)TBS

「視聴率を10%以上獲得するには、F1層(20~34歳の女性)、F2層(35~49歳の女性)のほか、F3層(50歳以上の女性)をとりこむことが必須とされており、特にF3層にわかりやすい内容を心掛けていました。ところが、ふたをあけてみるとM3層(50歳以上の男性)がものすごくついてきてくれていて、結果的にF1、F2、F3、M3と4つの層を獲得できました。社会的、ハードな題材を扱っていることが影響したのかもしれません」。

しかし一方で、集団練炭自殺を扱った第2話が昨年、神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が発見された事件と酷似していると指摘する視聴者の声もあり、野木は複雑な心境を明かす。「第2話を書いたのは(事件が起きる前の)昨年の7月。偶然とはいえ、実際の事件を連想させるような内容を不快に思われる方もいらっしゃると思うので、書いている方はひやひやします」。脚本は最終話に至るまで昨年のうちに書き上げられているが、今後放送される回にも実際に起きた事件を連想させるような事象がみられるという。

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妻を亡くした依頼主がラストで衝撃的な展開を見せた第5話(C)TBS

また、キャストの中で特に爆発的な人気を見せているのが井浦新。3,000件もの解剖実績を誇る優秀な法医学者にして、口が悪く性格に難アリ。ミコトとしばしば衝突するくせ者の中堂系を演じている。新井いわく「井浦さんのInstagramのフォロワー数が1か月で2万人増えたそうです。よく街中で『女子中高生とか若い方に声をかけられるようになった』とおっしゃっていました(笑)」。そんな中堂はかつて恋人を殺され、その遺体を自ら解剖せねばならなかった壮絶な過去があり、事件の真相を追う彼と、彼と同じく哀しい過去を背負うミコトとの関係が肝となってくるようだ。

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第6話では東海林(市川実日子)を中心にした物語が展開(C)TBS

9日に放送された第5話では、依頼主がミコトらの目の前で妻を殺した犯人に報復する衝撃的なラストを迎えたが、これには「人の命を奪うということはここまで人を狂わせてしまうということを視聴者に考えてもらいたかった」と新井プロデューサー。このエピソードが後半戦の見どころにもつながってるそうで、野木は「大事な人を殺されれば、誰でも報復しようという気持ちを抱くもの。でもそうしてはいけない。倫理と感情の狭間でどうすればいいのか。答えの出ない問いですが、殺人という不条理にどう立ち向かって、果たしてそういう気持ちを止められるのかということも含め、最終話まで観ていただければと思います」。

シリアスな題材を扱いながらも軽妙な会話劇は健在。サスペンスと笑い、相反する要素が混在する濃密な脚本を生むにあたって「粘って考えれば必ず出口はあるもの。それをいかに粘ってギリギリまで考え続けるか」だという野木。時にスタッフがオンライン上で台本の打ち合わせをすることもあるという時間勝負の現場。そんな中で、妥協することなく互いのこだわりをぶつけ合うクリエイターたちの努力が反響にも結び付き、今後の広がりを期待させる。(編集部・石井百合子)

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