国内100兆円の市場はどうなる? 電子決済化を進めるイオン

国内100兆円の市場はどうなる? 電子決済化を進めるイオン

  • マイナビニュース
  • 更新日:2018/04/18
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イオンは4月16日、グループ内の店舗のほとんどすべてにおいて、ビザ・ワールドワイド・ジャパンが提供するNFCを使ったタッチ決済に対応することを発表した。2019年3月から導入を開始し、2020年3月末には全国10万台のレジでビザのタッチ決済に対応する計画。今後、総合スーパーのイオンやコンビニエンスストアのミニストップ、ドラッグストアのウエルシアなどで、クレジットカードをタッチするだけで支払えるタッチ決済が使えるようになる。

○ほぼ全店となる10万台のレジをNFC対応

今回の協業にもとづきイオングループでは、2018年9月からNFCを搭載したビザブランドのイオンカード発行を開始。新規ユーザーに加え、既存ユーザーでも期限切れのカード交換時にNFC搭載カードへの切り替えを行うほか、交換希望者にも再発行で対応する。

イオングループ各店では、19年3月から順次対応店舗を拡大していき、ほぼ全店となる10万台のレジを改修・刷新してNFC決済に対応。Apple Payなどのモバイル決済についても利用可能になる。同様の仕組みを使うマスターカードのMasterCard Contactlessなどもあるが、現時点でイオン側はマスターカードと話し合いをしておらず、今後両社で契約が行われれば利用可能になるとしている。

○タッチ決済が目指す2つの目的

NFCによるタッチ決済対応は、2つの目的がある。1つは海外からの訪日観光客対応、もう1点が国内消費者の安全性と利便性の向上だ。

NFCによるタッチ決済は、国際標準規格のNFC Type A/Bに対応した非接触ICを使った決済手段。国内ではFeliCa(NFC Type F)を使った決済が主流で、イオングループでも電子マネーの「WAON」を使ったプリペイド方式の決済手段を提供しているが、国外ではNFC(Type A/B)を搭載したクレジットカードやプリペイドカード、デビットカードが主流となっており、スマートフォン決済でもApple PayなどでNFCが使われている。

これまで、国内ではNFCによるタッチ決済対応のレジは多くなかったが、2020年の東京五輪に向けて、訪日観光客がさらに増加すると期待されており、今回のタッチ決済対応でそうした消費者の利便性向上を狙う。

従来は店員にカードを手渡して磁気カードによるスワイプを行って決済してきたが、こうした支払い方法は、スキミングの懸念などから海外では好まれない。タッチ決済では、EMV Contactless規格に基づく高い安全性を有しており、店員に手渡さずに消費者自身がリーダーにカードをタッチするだけなので、スピーディに支払いができる。

海外では、欧州や豪州、カナダなどを中心にNFC決済が普及しており、今後さらに拡大するとみられている。そうした海外の消費者が日本に来たときに、海外と同様にタッチ決済できることで、訪日観光客の消費拡大に繋げたい考えだ。

もうひとつの目的である国内消費者向けには、FeliCaを使ったWAONが、特に少額決済で頻繁に使われている。ただ、クレジットカード利用では、少額決済で店員にカードを渡してクレジットカードを使うやり方が避けられがちだったという。

しかし、タッチするだけでクレジットカード支払いができるNFC決済は、少額決済でも手軽に支払えるため、イオンではクレジットカード利用が拡大すると期待する。また、利用者にとっては、日本だけでなく海外でも同様にNFCのタッチ決済が利用できるため、より安全で利便性の高い支払いができるようになる。

○電子決済化が期待できる100兆円市場

ビザの安渕聖司社長は、「国内の単価5000円以下の決済はいまだに91%が現金。これが100兆円(の市場)。ここを電子決済化していくことが日本の電子化につながる」と指摘。タッチ決済対応によって、少額決済でのクレジットカード利用が増え、キャッシュレス決済が進展すると期待する。

イオンリテール社長の岡崎双一氏によれば、現在イオングループの7割がキャッシュレス決済化しており、4割がイオンカード、3割がWAON決済だという。ここでクレジットカードの比率を拡大することで、2020年には80%を超える割合でキャッシュレス化することを目標としている。

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