アルペンスキーW杯男子総合はヒルシャー対ノルウェーの争い 日本選手は厳しい状況を打開できるのか

アルペンスキーW杯男子総合はヒルシャー対ノルウェーの争い 日本選手は厳しい状況を打開できるのか

  • J SPORTS
  • 更新日:2016/10/18
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2016/17シーズンのアルペンスキー・ワールドカップは、今年もオーストリア・チロル州のSÖldenセルデンから始まる。10月22日(土)が女子ジャイアント・スラローム第1戦、そして翌23日(日)に男子ジャイアント・スラローム第1戦だ。いずれも標高3000mを超えるレッテンバッハ氷河で行なわれる。例年、この開幕戦に雪が間に合うかヤキモキさせられるのだが、幸いにも今年は冬の訪れが早く、すでに積雪は充分。レース当日には、選手たちのために素晴らしいコースが用意されることだろう。

『白いサーカス』の異名通り、アルペンスキー・ワールドカップはその後世界中へ旅に出る。スケジュールは、おおよそ例年通り。11月にレヴィ(フィンランド)で男女のスラローム第1戦が行なわれ、高速系レースは11月末に北米で始まる。そして12月初旬にヨーロッパに戻り、その後はアルプス諸国を転戦。2月には一時ワールドカップは中断し、サン・モリッツ(スイス)で世界選手権が開催される。平昌五輪(2018年)の前哨戦でもあり、これが今年の冬の大きなハイライトとなるだろう。そしてシーズンを締めくくるワールドカップ・ファイナルはアメリカのアスペン(コロラド州)が舞台となる。最終戦がアメリカで行なわれるのは、1996/97シーズンのヴェイル以来20年ぶりのことだ。こうして来年3月まで約5カ月間にわたって展開されるアルペンスキー・ワールドカップ。男女それぞれ37レースがスケジュールされているが、果たしてどんな勝負となるのだろうか。

今季最大の焦点は、マルセル・ヒルシャー(オーストリア)の総合6連覇なるか、という点だろう。2011/12シーズンに22歳の若さで初めて総合チャンピオンに輝いて以来、1度も王座から降りたことのないヒルシャー。女子では同じオーストリアのアンネマリー・プレルが1970/71シーズンから5年連続で総合優勝を果たしているが、男子ではこれが初の5連覇である。したがって、もし彼が連勝をさらに伸ばすと、男女を合わせても初の快挙。文字通り世界最強、史上最強のアルペンレーサーとなるわけだ。

そんなヒルシャーにストップをかける選手がいるとしたら、その最右翼はアクセル・ルンド・スヴィンダール(ノルウェー)だろう。実際、昨シーズン半ばまでふたりは総合ポイント争いで激しく争った。スラロームとジャイアント・スラロームで表彰台に立ち続けたヒルシャーに対し、ダウンヒルとスーパーGで圧倒的な強さを見せたスヴィンダール。レース毎にめまぐるしく順位が入れ替わるふたりのデッドヒートは、キッツビュールのダウンヒル第6戦まで続いた。しかしスヴィンダールは転倒者が続出し大荒れとなったこのレースで、激しく転倒し、膝の前十字靭帯を断裂。この時点では、スヴィンダールが107点差をつけてリードしていたのだが、残念ながら残りのシーズンを棒に振ることになった。仮にこのアクシデントがなく、最後まで彼が戦い続けたら、果たしてどのような結末を迎えていただろうか? 意味のないことだとわかっていながら、ついそんなことを夢想してしまうほど、スリリングな接戦だったのだ。悔しさを胸に、リハビリとトレーニングに励んできたスヴィンダール。これまでも何度も怪我に倒れ、そこから復活するたびにさらに強くなった姿を見せてきた彼が、今回はどんな状態で戻ってくるのか楽しみだ。

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アクセル・ルンド・スヴィンダール

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ヘンリック・クリストッファーセン

そして、もうひとりヒルシャーにとって脅威となる存在が、ヘンリック・クリストッファーセン(ノルウェー)だ。17歳でワールドカップにデビューして以来、素晴らしいスピードで進化。昨シーズン後半は、ヒルシャーを逆転するかという勢いだった。最終的にはヒルシャーが強烈なラストスパートをかけて退けたものの、スラロームでは種目別優勝、総合でも2位にまで上昇した。得意種目を同じくするふたり。円熟の27歳と破竹の勢いの21歳の対決は、技術系種目だけでなく、総合優勝争いにおいても、ますます激しくなるはずだ。

日本選手にとっては、今シーズンも苦しい戦いが予想される。技術系種目は、エース湯浅直樹を中心に、ナショナルチームメンバーの成田秀将、中村舜、河野恭介がワールドカップ入賞をめざす。しかし今季開幕時、個人で出場権を持っているのはスラロームの湯浅のみ。昨シーズンのファーイーストカップで、日本選手は誰もタイトルを獲得できなかったからだ。したがって湯浅以外のメンバー3人、さらにナショナルチーム外の石井智也が、国枠として日本に与えられた1枠を争う。まずチーム内の競争に勝ち抜かないと、ワールドカップのスタート台に立つことはできないのだ、おそらく男子の場合、今季はワールドカップよりもむしろヨーロッパカップが主戦場になるはず。そこで結果を出したものだけが、ワールドカップへの挑戦権を得ることができるというのが実情だろう。苦しい状況なのは間違いないが、しかし狭いながらも世界への門は開かれている。力でこれをこじ開け、世界への階段を一歩ずつ上っていってほしい。

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