「LINEデリマ」はオンラインデリバリーの覇者になれるか?

「LINEデリマ」はオンラインデリバリーの覇者になれるか?

  • @DIME
  • 更新日:2017/08/13

LINEが独自のオンラインデリバリーサービス「LINEデリマ」を発表、そのサービスが即日開始された。

LINEは言うまでもなく、人気のオンラインコミュニケーションツールであり、そのLINEからデリバリー(出前)ができるということで、LINEユーザーがすぐ使う可能性があり、高い集客力が見込める。

このLINEデリマで注文ができるのは、吉野屋、バーミヤンなど全国1万4000店舗のフードメニュー。膨大な店舗数ではある。このサービスはオンラインデリバリーサービスである「出前館」との協業によるもので、出前館はそのデリバリーサービスの部分を担うという。

その注文できる店はデリバリーが視野に入りやすいファーストフード店だけでなく、バーミヤンのような一般的なレストランのようなものまでに至る。そうでなければ、1万点以上の店舗をそろえることはできなかったろう。

なお、LINEのサービスなので、LINEポイントでの支払いも可能だ。

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LINEが始めたオンラインデリバリーサービス「LINEデリマ」。

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左から、吉野屋代表取締役社長 川村泰貴氏、LINE 代表取締役CEO出澤剛氏、出前館を運営する夢の街創造委員会 代表取締役社長CEO中村利江氏

■UberEATSとの違いとは?

スマホアプリから使えるデリバリーサービスとしてUberEATSがあるが、両者ではキャラクターが大きく異なる。UberEASTは比較的高級店が多い。そして、デリバリーゾーンが限られている。

UberEATSはいうまでもなく、その母体はUberというタクシー的なサービスで、そのインフラを使用しているため、当初は利用できるのは渋谷、港区などに限られていた。最近では墨田区あたりまでカバーしてきたが、まだまだ一部エリアという感じだ。

これに対して、LINEデリマでは出前館がデリバリーシステムを提供しており、広いゾーンをカバーしている。また、コスト構造に関しても大きく異なる。Uberと大差ないコストで動くUberEATSに対して、出前館は現在、空いているインフラを大きく活用しているという。

「空いているインフラ」ってなんだ? というと、新聞の配達システムを活用しているという。新聞は朝しか配達しないし、最近では昔ほど稼働していない。このバイクや自転車などのインフラに食べ物を運ぶカートを装着してデリバリーするという。

また、これはシェアリングデリバリーであり、複数の配達先を回ることで、一軒一軒にかかるコストを下げている。

さらにビジネス的に引き合うと思えるだけの注文がとれるエリアだけでビジネスをスタートしているという。それでも墨田区などで初めから使えているので、UberEATSに比べればエリアが狭いというような不満は少なそうだ。

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高級店に強いが配送エリアが限られるUberEATS。

■Amazonデリバリーとの違いは?

さて、ここで「Amazonデリバリーもあるじゃん。出前館のデリバリー使ってるし」と思う人もいるかも知れない。しかし、Amazon デリバリーはAmazonのウェブページでしか注文を受け付けていないのだ。

一見、注文できる店舗数などは同じなので、同じ出前館のサービスなら変わらないと思うのかも知れないが、Amazonデリバリーはイマイチ、ツメが甘い。なんと注文がWebページからしかできず、スマホアプリがないのだ。

これに対して、LINEデリマの注文はスマホから素早くできる。逆にWebページのサービスもあとから追加されるようだ。

また、Amazonデリバリーでは注文の段階で出前館のサイトに飛ばされる。実質、出前館のサービスにアマゾンの仮面をかぶせたようなサービスなのだ。外国企業なので、いろいろすりあわせがうまくいかない面もあるのかも知れない。

いずれにしても日本ではAmazonデリバリーはLINEデリマの敵ではなさそうだ。

■出前館との違いは?

それでは「出前館」はどうだろう? 出前館ならデリバリーシステム、品揃えでそれ以上のものを持っている。スマホアプリだってある。たしかに。

しかし、ビジネスというのはそれだけではない。集客という面で、出前館はLINEに遠く及ばないのはいうまでもない。

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出前館はアプリもある。

■LINEの集客力+出前館の配達力で最強?

ちなみにLINEデリマの始め方は実に簡単だ。LINEデリマを友達に追加し、選択してデリバリーする場所を設定すれば、あとはメニューでデリバリーしてもらいたいものを選択するだけだ。デリバリー先はGPSで現在地を探すこともできて簡単だ。

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LINEデリマ。

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LINEデリマは配送先指定で「現在地」を選択すると、GPSで楽に住所を指定できる。

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ジャンルから料理を探すことができる。

数千万人というユーザーを持ち、強力な人の流れを持つLINEと広い配達ゾーンを持つ出前館の配達力の組み合わせによって、「LINEデリマ」は日本のオンラインデリバリービジネスの王者になる可能性があるのではないだろうか?

■関連情報
「LINEデリマ」サイト
https://delima.line.me/

取材・文/一条真人

ITジャーナリスト。雑誌「ハッカー」編集長、「PCプラスONE」編集長などを経て現在にいたる。著書50冊以上で、近著は「Androidスーパーハイウェイ」(Kindle版)。IchijoMasahto。本名:OSAMU SAKATA。

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