加藤和樹、「いろんなことを経験しましたから。歌でもお芝居でも、言葉の出方が違ってくると思います」

加藤和樹、「いろんなことを経験しましたから。歌でもお芝居でも、言葉の出方が違ってくると思います」

  • BARKS
  • 更新日:2016/10/19
No image

加藤和樹が、シングル「夏恋/秋恋」を9月28日(水)にリリースした。同作は4月リリースの「春恋」から連なる“春夏秋冬”を通じて続いていくコンセプトシングルであり、「春恋」では恋に傷ついた主人公が一歩踏み出す姿が描かれながらも、続く「夏恋」では新しい出会いに心惹かれ、そして「秋恋」では新しい恋心に気づいてしまう……そんなドラマチックな連作となっている。各曲を表情豊かに歌い上げている加藤は、今回のインタビューで「“歌うこと”は自分の中で初めて芽生えた“目標”だった」と話した。アーティストデビュー10周年を迎える今、ミュージシャンとして、俳優として、そしてひとりの男性として、彼は何を思うのか。その真意をライター杉江優花女史が訊いた。

◆加藤和樹 画像

◆  ◆  ◆

■ よちよち歩きの赤ちゃんが、立って、歩いて、ついには走れるようになった──

■ 自分としてはそんな感覚です(笑)

No image

──アーティストデビュー10周年となる今年、ファン投票によるベスト20曲ライヴや、なんと全82曲を2日間で披露するという全曲ライヴを行われたりもしていますが……そういう中で、どんなことを感じられていますか?

加藤和樹:夏の全曲ライヴでは、“こんなに曲があったんだな”ってあらためて思いましたね。ファンの方と握手会をさせていただく機会には、「初めて知ったときは小学生でしたけど、結婚して子どもも生まれました!」なんていう報告をしてもらえたりして。10年経ったんだなぁって、すごく感慨深いですね。僕の場合、最初は右も左もわからない中で音楽を始めたので、本当にゼロからのスタートだったんですよ。

──学生時代にバンドを組まれていたりとかは?

加藤:一切ないんですよ、そういう経験が。そもそも、18歳のときに“ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト”を受けたのも、なんとなくテレビに出たいっていう軽い気持ちからだったんです。だから、上京後は自分の思い描く理想と現実のギャップに打ちのめされて、半年ほどで芸能界を一度離れ、1年半くらいアルバイトをしていたんですよ。何をしたいとか、誰みたいになりたいっていう目標もなかったので。でも、音楽に出会い、そこで「歌いたい」という明確な初めて目標ができて、ありがたいことにデビューすることができた。ただ、それまで人前で歌ったことなんてなかったし、何も知らなかったことを考えると……よくやってこられたなと、自分でも思います(笑)。

──今では作詞・作曲も手掛け、ギターも演奏される加藤さんに、そんな時代があったとは。

加藤:よちよち歩きの赤ちゃんが、立って、歩いて、ついには走れるようになった、みたいな。自分としてはそんな感覚です(笑)。

──4月にリリースした前シングル「春恋」、そして今回のシングル「夏恋/秋恋」と聴かせていただいても、加藤さんの歌の力にどうしたって心が動いてしまいますから。

加藤:ありがとうございます。そう感じていただけたなら嬉しいですね。それこそ10年前に比べれば、成長したなぁと自分で感じたりして。昔撮ったMVを観たりすると、ちょっといたたまれなかったりしますからね。目が泳いでいたりするし(笑)。

──初々しさがあると(笑)。

No image

加藤:そうそう。役者の仕事をしていたとはいえ、それもまだ駆け出しのころに音楽を始めたので、撮られるということにまだまだ慣れていないっていうことが丸出しで。初ライヴの映像を見返したりしても、本当に恥ずかしい(笑)。ま、そういう時期から応援してくださっている方もいるわけで、本当にありがたいことだなと思います。

──全曲ライヴなんかは、普通に考えればリスキーだと思うんですけど……ファンの方々への愛と感謝があるからこそ、ですよね。

加藤:この10年、ファンのみなさんと一緒に歩んできて、感謝は本当に尽きないし……今の自分がどれだけできるかっていう挑戦の意味もあって。それをやり遂げられたら、きっと次のステージへ行けるんじゃないかっていう想いもあったんですよ。

──それにしても、ご自分の曲とはいえ、82曲の歌詞をすべて頭に入れるって想像を絶するレベルです。

加藤:いや、想像を絶しますよ(笑)。それに、フルコーラス歌う曲もあれば、構成的に短縮させた曲もあったので、リハーサルもこれまでになくハードで、もう体育会系のノリでしたもん。でも、やってみたら意外とできちゃって。早くも「15周年ライヴで、また全曲ライヴを」みたいな要望を早速ファンの方たちからいただいていて、きっとそうなるんだろうなぁっていう気はしています。ははは。

──高いハードルを跳べてしまうと、次はさらに上へ行くことを期待されてしまいますからね、怖ろしい(笑)。でも、楽しんでくださるファンの方たちの笑顔が、また糧になりますよね。

加藤:まさにそうなんですよ。お客さんとの団結感がこれまでで一番生まれたと思うし、やり遂げた達成感も大きかった。ファンの方たちにしろスタッフにしろ、人に恵まれたなと、本当に思います。

──お互いに想い合う、本当に素敵な関係なんですね。さて、「春恋」に始まり、今回の「夏恋/秋恋」、そしてこの後に続くであろう「冬恋」と、一人の女性の揺れ動く恋心を表現するプロジェクトは、どういう経緯で始まったものなのでしょうか。

No image

▲シングル「夏恋/秋恋」通常盤

加藤:これまでもいろいろな試みはしてきたわけですけど、10周年という節目でテイチク・インペリアルレコードに移籍をしたタイミングで、また新たな挑戦をしてみたいなと。シンガーソングライターのCHIHIROさんとタッグを組んで、女性目線で描いた“恋の処方箋シリーズ”を自分の歌声で表現してみたいなと思ったんです。

──加藤さんといえば男っぽいロックなイメージが強いので、新鮮な驚きがありました。

加藤:そうなんですよね。それに、バラードを歌うことはあるし自分自身で書くことあっても、女性が書いたバラードはあまり歌ってこなかったし。

──いざ歌ってみると、新たな発見があったりして?

加藤:ありました。女性目線で歌詞を書いたこともあるけど、これは自分からは出てこない優しい言葉だな、柔らかい表現だなって思ったり。それが自分自身、歌ってみてすごく新鮮だったし、なおかつ男としてもわかる!って思うところが多々あって。

──恋をしたことがある人なら、どうしても共感してしまうフレーズが曲それぞれにたくさんありますよね。失恋を描いた「春恋」なんかは、切なすぎますけど。

加藤:一歩踏み出さなきゃいけない曲なのに、立ち止まってしまう自分がいたりする。(リスナーに対して)“こうなりなさい”とか“こうしなさい”とかっていう無理強いは決してせずに、自分と向き合うことができる曲だな、って思ったりもしました。

──わかります。むやみやたらに背中を押そうとするのではなく、そっと寄り添ってくれるというか。そういうもののほうが、むしろ立ち上がったり歩き出すきっかけをくれるような気もします。

加藤:それは、自分の音楽のテーマでもあるんですよ。僕自身、音楽を聴いて人生が変わったわけで、僕の歌も何かのきっかけになればいいなと。

◆インタビュー(2)へ

■ 30過ぎてから、ますます楽しいんですよ。仕事もプライベートも。

■ 生きているな、っていうことをすごく感じられている

No image

▲シングル「夏恋/秋恋」 「夏恋」ミュージックビデオver.

──「夏恋」では止まっていた時間がやっと動き出して、新たな恋に踏み出そうという高揚感に満ちた歌声が軽やかに響いて。ワクワク感をもらえます。

加藤:僕自身、この曲を聴いてワクワクするんですよ。曲を聴いた瞬間に、青空、太陽が見えたし……最初の“恋をしよう”っていうフレーズが頭から離れなくて。今の自分に出せる最大限の爽やかさを詰め込みました(笑)。

──すごく伝わります(笑)。“心がHot Hot ほっとして”という部分も……。

加藤:すごくキャッチーで、胸が躍りますよね。ミュージックビデオの、恋心を抱きながらも控えめなヒロインを観ると、「もっと近づいちゃいなよ!」とかって思っちゃったりしつつ。僕は引きずるタイプだから、「春恋」を聴いたときには「すっげぇわかる!」って共感して曲の世界に入り込んじゃいましたけど……「夏恋」では、思い切りもすごく大事だなって教えられました。

──ちなみに、“この夏は一度きり 後悔はしたくない”というフレーズがありますが、加藤さん自身は後悔しないように日々生きていますか?

No image

加藤:いやぁ、後悔はいっぱいしていますよ。でも、やって後悔するのとやらずに後悔するのって違うと思うんですよ。だから、どういう結果になったとしてもやりたいことはやる、食べたい物は食べる(笑)、っていう考え方にはなりました。

──以前は違ったんでしょうか。

加藤:はい、30(歳)を越えて、変わりました。いろんなことにぶつかって、人ともぶつかって……仕事においても恋愛においてもいろんなことを経験しましたから。それがあるとないとでは、歌うにしてもお芝居をするにしても、言葉の出方が違ってくると思うんですよ。もちろん、未だに足りないなと思う部分はたくさんあります。でも、それはこれからまたいろいろ経験する中で学んでいけばいいし。

──そう考えると、歳を重ねていくことも楽しくなりますし……いろいろな経験をしてきたからこそ、「秋恋」のような歌の表現もできるのだろうなと。同じバラードでも、「春恋」とはまた全然違う、優しくて温かい歌声が本当に心地よいです。

No image

▲シングル「夏恋/秋恋」「秋恋」ミュージックビデオver.

加藤:温かみが出るような歌い方を意識したので……伝わって良かったです(笑)。

──曲ごとに表情がガラっと違うのは、俳優としての経験値も活かされているから、なんでしょうか。

加藤:お芝居の経験っていうのは、やっぱり歌にとって良い影響をもたらしているんでしょうね。物語や情景が変わるなら、声も変わらなきゃウソだなと思うし。

──たった“二文字”を伝えたいのに伝えられないという葛藤にしても……。

加藤:伝えてダメだったらどうしよう、相手はどう思っているんだろうっていうね。その葛藤は僕もすごく見えたので、そういう部分もちゃんと表現できていたらいいなと。この曲の歌詞もね、すごくわかるんですよ。僕は自分からいくタイプなだけに。

──ただ……加藤さんが告白してダメなことなんてないでしょう、と思ってしまいます。

加藤:いやいやいや、ダメなことなんてたくさんありますよ。飾らない言葉で「好きです」とは言うんですけど……伝え方がヘタなんでしょうね(苦笑)。だから、歌っていても気持ちがこもってしまうんです。

──どおりで、聴いていてもグっときてしまいます。ストーリーの最終章となる「冬恋」は、どういったものになりそうでしょうか。

加藤:失恋をして、新たな恋に出会って、一歩踏み出そうとしているヒロインの物語の結末なの、やっぱりハッピーなものにしたいなとは思っています。中には、「しっとりした曲が続いていますけど、最後はゴリゴリのロックですか?」なんていう予想をしていらっしゃるファンの方もいらっしゃるんですけど、“恋の処方箋シリーズ”ですからね、ゴリゴリのロックではないということは言っておきます(笑)。

──何しろ、楽しみにしております。さらに、10月30日からはリクエストメール&カヴァー曲でお届けするというアコースティックライヴツアー<KK-station" Tour 2016 〜That day〜>がスタートしますね。

加藤:フルバンドでまわるスタイルとアコースティックスタイル、年に2本のツアーをやっていまして。今回のアコースティックライヴのテーマは「That day-−あの日−」ということで、ファンのみなさんの思い出にまつわる曲を、各地で歌わせてもらいます。

──加藤さんのファンの方たちは年齢層が幅広いでしょうから、セットリストにしてもいろいろな年代の曲が並びそうです。

加藤:そうなんですよ。アニソンや「水戸黄門の唄」やアリスの「チャンピオン」とかが入ってきて、初めてリクエストメールによるカヴァーライヴをやったときに、これは面白いなと。新旧問わず、知らない曲を歌うことでいろんな発見もあるし、いかに自分の声で、歌い回しで歌えるかっていう挑戦ができますからね。今回も、すごく楽しみです。

──2017年3月には、加藤さんが作詞・作曲した曲で構成する2デイズライヴ“GIG"2017〜Laugh&Peace〜”が開催されますが、その先にはどんな未来像を描いているんでしょうか。

加藤:自分でも曲を作りつつ、またCHIHIROさんとも面白いことができたらなと思っていて。

──そう思える、素敵な出会いだったんですね。

No image

加藤:本当に。表現する人としてすごいなって思うし、いろいろ刺激をもらっているので。そして、さっきもちらっとお話しましたけど、15周年に向けて準備をしていきたいなと。

──先のことを考えても、楽しいですか?

加藤:うん、30過ぎてから、ますます楽しいんですよ。仕事もプライベートも。生きているな、っていうことをすごく感じられているというか。それは日々が充実しているからこそだろうし、これからも楽しんで、どんどん挑戦していきます。

取材・文=杉江優花

◆  ◆  ◆

ニューシングル「夏恋/秋恋」

2016年9月28日(水)発売

■「夏恋」ミュージックビデオver.(シングルCD+DVD)

TECI-520 ¥1,800+税

[CD]1.夏恋 2.秋恋

[DVD]「夏恋」ミュージックビデオ

■「秋恋」ミュージックビデオver.(シングルCD+DVD)

TECI-521 ¥1,800+税

[CD]1.夏恋 2.秋恋

[DVD]「秋恋」ミュージックビデオ

■通常盤(シングルCD)

TECI-522 ¥¥1,000+税

[CD]1.夏恋 2.秋恋 3.夏恋(Instrumental) 4.秋恋(Instrumental)

【ライブ情報】

<Kazuki Kato Acoustic Live"KK-station"Tour 2016~That day~>

10月30日(日) 新宿 FACE

11月3日(祝・木) 仙台 Rensa

11月5日(土) 梅田 AKASO

11月6日(日) 名古屋 ダイアモンドホール

11月12日(土) 福岡 DRUM LOGOS

11月13日(日) 広島 CLUB QUATTRO

11月19日(土) 新宿 FACE

<Kazuki Kato 10th Anniversary Special Live"GIG"2017~Laugh&Peace~THE FINAL>

2017年3月4日(土) 新宿BLAZE

2017年3月5日(日) 新宿BLAZE

<詳細はオフィシャルサイトまで>

http://www.katokazuki.com/

関連リンクtarget="_blank">◆加藤和樹 オフィシャルサイト

target="_blank">◆加藤和樹 レーベルサイト

No image
No image
No image
No image
No image

▲シングル「夏恋/秋恋」通常盤

No image

▲シングル「夏恋/秋恋」 「夏恋」ミュージックビデオver.

No image

▲シングル「夏恋/秋恋」 「秋恋」ミュージックビデオver.

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

音楽カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
鼻キス・入浴・ベッドシーン...MVが話題のlol、快挙達成
鼻キス、入浴、ベッドシーン!ドキドキのMVが話題のlol-エルオーエル-「bye bye」がiTunesで1位を獲得
タワレコ年間チャート発表! アルバムで宇多田、シングルでSMAPに栄冠
届けたい言葉と大事な存在。SMAP『世界に一つだけの花』が1位にならなかった理由
声優・内田真礼が赤と青のユニフォームで打って投げての大活躍!? ミニアルバム収録曲「Smiling Spiral」のMV撮影現場に密着
  • このエントリーをはてなブックマークに追加