新星発見!「才能の大きさはR・マドリーのダニ・セバジョスにも匹敵」ファビアン・ルイス

新星発見!「才能の大きさはR・マドリーのダニ・セバジョスにも匹敵」ファビアン・ルイス

  • サッカーダイジェストWeb
  • 更新日:2018/02/13
No image

今シーズンのハイライトは、年明けに開催されたセビージャ・ダービーだ。開始21秒に電光石火の先制ゴールをゲット。その後も75分に交代でピッチを退くまで攻撃を牽引しつづけ、宿敵セビージャを敵地で撃破する原動力となった。(C) Getty Images

No image

「見事に“殻”を破った。いまやチームの中心選手だ」そう語るのは、同じくベティスの下部組織出身で、現チームキャプテンのホアキンだ。(C)Getty Images

赤丸急上昇中のニュースターを紹介する不定期連載。今回取り上げるのは、ベティスのカンテラ(下部組織)で育ったファビアン・ルイス。21歳の長身MFのもとには、すでに国内外のビッグクラブからオファーが届いているとの情報も――。

FABIAN Ruiz
ファビアン・ルイス
(ベティス/スペインU-21代表)
●生年月日/1996年4月3日
●出身地/ロス・パラシオス・イ・ビジャフランカ(スペイン)
●身長・体重/189cm・70kg
●主要ポジション/ボランチ、トップ下
●A代表/未招集
●キャリアの転機/ミランとのプレマッチでアピールに成功(17年8月)

――◆――◆――

昨夏、ベティスはスポーツ部門副会長のロレンソ・セラ・フェレール主導の下、キケ・セティエン新監督が志向するパスサッカー仕様のスタイルにマッチする選手を、精力的に補強した。

クラブの“本気”を目の当たりにし、ベティコ(ベティス・サポーターの呼称)は新シーズンへの期待感を膨らませていたが、同時に一抹の不満を覚えてもいた。その新プロジェクトの目玉になるはずだった司令塔のダニ・セバジョスが、レアル・マドリーへ移籍してしまったからだ。しかも1650万ユーロ(約21億4500万円)という、昨今の移籍市場においては超がつくほどの格安でだ。

近年は同じ町のライバル、セビージャに大きく後れをとっているとはいえ、ベティスは自前で育てたカンテラーノを中心に、個性溢れるチームとしてリーガを盛り上げてきた。現在キャプテンを務めるホアキン・サンチェスはその代表格で、彼以来、久々に台頭した大物カンテラーノが、ダニ・セバジョスだったのだ。

しかし、ベティスにはダニ・セバジョスと同い年で、ポテンシャルの大きさでは決して引けを取らない将来有望なカンテラーノが、もうひとりいた。2014-2015シーズンに2部でトップチームにデビューし、翌シーズンに1部の舞台を経験したファビアン・ルイスだ。

昨シーズンは、冬の移籍市場でエルチェ(2部)に半年間の武者修行に出された。首脳陣の間ではさらに1年、レンタルに出す構想もあったようだが、繊細なテクニックと非凡なパスセンスに加え、恵まれた体躯(身長189センチ)を誇る若武者は、プレシーズンマッチのミラン戦で強烈な一撃を得意の左足でゴール右隅に突き刺すなど、新監督に強烈にアピール。実力でトップチームに居場所を確保し、開幕を迎えたのだった。

ファビアンの名前は、すぐにスペイン全土を駆け巡った。5節のレアル・マドリー戦でスタメンに抜擢されると、中盤で積極的にボールを引き出しながら攻守にフル稼働し、1-0の勝利に貢献した。続くレバンテ戦では、55分に1部初ゴールを記録。大きなストライドのドリブルで持ち上がり、左足で豪快な一撃を見舞ったのだ。 タイプ的には、テクニックとダイナミズムを兼備したボックス・トゥ・ボックス型。子供の頃のアイドルとしてロナウジーニョ、アンドレア・ピルロ、フランク・ランパードの3人の名前を挙げているが、思えば、繊細なテクニック(ロナウジーニョ)、広い視野と展開力(ピルロ)、ゴール前への迫力ある飛び出し(ランパード)と、そのレジェンド3人の魅力をすべて持ち合わせている。

さらに見逃せないのが、気持ちを前面に押し出したピッチ内での振る舞いだ。経験値は低いものの、中盤で堂々とチームを牽引する姿にはリーダーとしての風格さえ感じられる。

開幕当初はインサイドハーフでプレーしていたが、チームの成績が下降線を辿りはじめると、セティエン監督はダブルボランチの一角として起用。するとDFラインに下がってビルドアップをサポートしつつ、攻撃のリズムをコントロールするという、これまでとは異なるタスクをハイレベルでこなし、いまやチームのキーマンと言える存在となった。

周囲の評価もうなぎ上りだ。すでにバルセロナ、バレンシア、ローマ、そしてプレミアの複数のクラブが関心を示している。現行の契約は2020年6月まで。契約解除金として設定されている1500万ユーロ(約19億5000万円)は、奇しくもダニ・セバジョスと同額だ。

「僕の望みは少しでも長くベティスでプレーすること。ただ、未来のことは誰にもわからないけどね」

たびたび公の場でベティス愛を口にしているファビアンだが、一方で彼は自身のステータスがここ数か月で急上昇したことをちゃんと自覚している。

近年の低迷期を抜け出して復調の兆しが見えるベティスだが、そのチームの顔役をカンテラーノが担うかどうかでファンへのアピールは大きく違う。その意味でも、ファビアンの今後が注目される。

昨夏にレンタル先のエルチェから復帰し、わずか半年余りでベティコのアイドルとなったファビアン。10歳の時に知り合って以来の親友、ダニ・セバジョスとは袂を分かつことになったが、両選手が順調に成長すれば、スペイン代表での再共演に期待が膨らむ。持ち前のスケールの大きなプレーと同様、その未来には無限の可能性が広がっている。

文●下村正幸

※ワールドサッカーダイジェスト2018.2.15号より加筆・修正

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

海外サッカーカテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
「小平奈緒は真の勝者」「まさにスポーツマンシップ」=敗戦に涙する韓国選手を抱きしめた優しさに中国ネットも感動
「あのゴールは偉大だった」チェルシーとの決戦を前にイニエスタが伝説の一撃を自画自賛!
まだまだ続く! 仮想通貨 ICOバブルの行方『NOAH COIN のICO』
「おれたちのチームにマリオがいる」 平昌五輪の米カーリングチームに「マリオ」そっくりな選手がいると話題に
平昌五輪スキー選手の父親 スイスから1年かけて自転車で応援に駆けつける
  • このエントリーをはてなブックマークに追加