大谷翔平の争奪戦に本命や対抗は存在しない

  • J SPORTS
  • 更新日:2017/12/06

メジャーリーグが、大谷翔平に驚き続けている。

正確には、メジャーリーグが大谷と彼の代理人の出方に驚き続けている。

最初は「2年待てば総額200億円級の超大型契約ができるのに」、「金ではなく夢」を取ったことで驚かせた。

それは今のメジャーリーグの「常識」からは外れたことであり、安価で獲得できる(可能性のある)メジャー球団はその事態を歓迎したものの、代理人業務に就く人々からは「彼(大谷)のように才能溢れる選手が実際の価値より安価で球団に拘束されるのはおかしい」と疑問視された。ファンやメディアもそういう「常識」しか知らなかったので最初は疑いの目で見ていたが、実際に大谷が「メジャー挑戦」を表明したことでいつの間にか「素晴らしいことじゃないか」という論調に変わった。

そんな彼らも、次の驚きには耐え切れなかったようだ。

大谷が「最有力候補」と呼ばれたヤンキースだけではなく、人気球団レッドソックスを筆頭とする計23球団を一次選考で落としたことは、たとえばMLBネットワークのコメンテイターを務めるマット・バスガーシアンに言わせれば「本当にぶっ飛んだ」ことだった。

メジャーリーグが驚き続けている理由は、大谷や彼の代理人のやることなすことが自分たちの「想定外」だからである。

たとえば残った7球団の中にマリナーズやパドレス(残りはジャイアンツ、ドジャース、エンゼルス、カブス、レンジャーズ)が入っていたことで、SNSでしきりに「大谷は西海岸の比較的、小さな市場のチームを希望している」という推測が流されたが、それならば西海岸ではなく、中西部に本拠地を置き、市場も大きいシカゴやダラスとフォート・ワース周辺を本拠地とするカブスやレンジャーズが入っているのはどうして? となる。

面白いのはメジャーリーグが大谷の「常識破り」に、何とか反応しようとしていることだ。

たとえば「パドレスは今年まで大谷がいたファイターズと提携監督にあったし、グリーン監督も元ファイターズの選手。現在の球団幹部の中には高校時代から大谷獲得を目論んでいた元ドジャースがいて、野茂英雄や斉藤隆に加えて、元北海道日本ハムのスタッフも現場で働いているから有利だ」と書き連ねる者が出た。

当初は「パ・リーグと同じDH制度のあるア・リーグの球団の方が有利」と考えられていたが、「ナ・リーグの方が打席数は増えるし、試合中も普通に打席に入れる」と「むじろナ・リーグ有利」と謳う者も現れた。

もはや契約金の使用上限の高い「レンジャーズ有利」という声は消え失せ、残る7球団の中では市場が小さい部類に入るパドレスとマリナーズが「本命」と「対抗」のような雰囲気になってきた。こうなってくると大谷がドジャースやカブスに入団するのは「常識的」すぎて今の流れに合わない。パドレスやマリナーズでさえも前述のように簡単に根拠が成立するので「常識的」すぎる。

大きな市場を持つジャイアンツやエンゼルスを「穴馬」と呼べるかどうかは分からないが、もはや「本命」や「対抗」は存在しないので「もしかしたら」と思わせるところが、この「大谷争奪戦」なのかも知れない。

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