米中冷戦、食糧もエネルギーも輸入依存の中国全面降伏で終わる

米中冷戦、食糧もエネルギーも輸入依存の中国全面降伏で終わる

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2018/09/24
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理屈でトランプを批判するのは愚かだ

自称知識人(大学教授、評論家、マスコミなど)から、トランプ大統領は不人気である。これは米国でも同様である。

彼らのように頭でっかちで机上の空論を振り回す、人生経験に乏しく、想像力に欠けた人々には、トランプ氏のような人生経験豊富でずば抜けた交渉能力(駆け引きの手腕)を持つ人物は理解しがたく予測不能だからである。

自称知識人たちの予測が当たらないのは毎度のことだが、トランプ政権においては、彼らが「賢明では無い」ことがより一層明らかになる。

また、米キニピアック大学の世論調査では、第2次世界大戦後の「最悪の大統領」はバラク・オバマである。33%という高い(悪い)支持率であり、在任当時あれほどマスコミにたたかれたブッシュ元大統領(息子)を抜き去っている。ちなみに同調査で戦後最高の大統領に選ばれたのはロナルド・レーガンである。

マスコミの強力な支援を受けて政権を獲得したという意味では日本の元最大野党も同様だ。余りにも悲惨な結末で、党名まで変更して人気の回復を図っているが、自民党の総裁3選が確実視されている安倍首相の人気が高いのも「ノ―モアヒロシマ」ならぬ「ノ―モア●●党」と国民が思っているからである。

オバマ氏の不人気の原因は、調査によれば「経済と外交政策」であるが、これ以外に大統領がやるべきこと、やれることはバラマキくらいである。

実際オバマ氏は、議員経験も、これという人生経験もほとんどないまま、マスコミが持ち上げたというだけで大統領に当選したのだから、もともと政治家としての能力が高いはずが無いのである。

したがって、オバマ政権の失われた8年間で米国民から奪われたものを、就任直後に急回復させたトランプ氏の人気が高いのも当然である。経済においては35%から21%へと大胆に法人税を税率引き下げ、さらに20%へ下げる提案をしている。海外に流出した米企業が国内回帰しているなど、米国経済を活況に導いている。

また、外交では「中国や北朝鮮などに、やられっぱなしで威厳を失っていた」米国の尊厳を取り戻し再び世界の偉大な大国に引き戻してくれていると多くの米国人は感じているのだ。

反トランプ勢力の中心は、自称知識人や強制送還されたら困る不法滞在の移民(つまり犯罪者)であり、トランプ支援者に対する反トランプ派からの暴力的行為もしばしば行われ、その画像がユーチューブにアップされている。さらに日本同様左翼系が大半のメディアは反トランプ色に塗りつぶされている。

だから、トランプ支援者は発言に気を付けなければならないので声を潜めているが、彼らはサイレントマジョリティーなのである。

トランプ大統領の貿易戦争

すでに述べたように、米国経済はトランプ政権になってから力強い成長を続けている。だから貿易戦争によるマイナス面は気にする必要などないのだ。

そもそも、中国の輸出依存度が24.1%であるのに対して、米国の輸出依存度はたった9.4%である。どちらに軍配が上がるかは最初から明らかである。

ちなみに日本の貿易依存度は14.6%で昔からあまり変わらない。つまり通説の「日本は輸出(貿易)立国」であるという話は正しくない(世界国勢図解2015年の資料による)。

さらに、中国が13億人を養う食料を集めるのに四苦八苦しているのに対して、米国はあり余る食料を輸出している。

また、世界最大の産油国は現在ロシアである。念のためサウジアラビアでは無い。だが、来年(2019年)には米国が世界最大の産油国になる見込みだ。近年のシェール・オイルの開発・増産が寄与している。

エルサレムに米国の駐イスラエル大使館を移したことは暴挙とされたが、米国は、湾岸戦争の時のように、産油国であるアラブ諸国に気を使う必要など無くなったからできたのである。

それに対して、中国の2018年7月の原油の国内生産量は日量375万バレルである。そして、税関発表の輸入量は同850万バレル。全体の7割の原油を輸入に頼っている状況だ。

この弱点ゆえ、今回の米国との貿易戦争においても輸入原油は報復関税の対象リストに入れることができなかったのである。

日本やドイツが第2次世界大戦を起こした大きな理由の1つが、石油などのエネルギー確保のためであることはよく知られた事実である。共産主義中国もこの生命線を今まさにつかれているのである。

誰もが認める最新兵器に支えられた軍事力はもちろんのこと、前述の食料・エネルギー、さらにはシリコンバレーの頭脳など、どこをとっても、世界最強国である米国に、エネルギーも食料も自立できないし、軍事力もたぶん張りぼてで、しかも自国の優秀な頭脳はシリコンバレーに吸い上げられている中国が刃向かったのは無謀であったといえる(参考:人間経済科学研究所、藤原相禅の研究レポート「シェール開発進まない中国で原油生産が逓減」)

貿易戦争、米国の真の目的

米中貿易戦争の議論の中で抜け落ちているのが「貿易戦争」は本当の殺し合いをする戦争の一部であるということである。

「天井の無いアウシュビッツ」と呼ばれるウイグルの問題を米国が最近クローズアップしてきたのは、「貿易戦争」と呼ばれるものが実は貿易だけの問題では無いということを如実に示している。

米国を差し置いて「日中国交回復」を実現した田中角栄元首相は、米国の逆鱗に触れてロッキード事件でつぶされたと巷で噂されるが、米中国交回復は1978年。日中国交回復に遅れること6年でようやく実現した。

自由主義を信奉する米国は、もともと共産主義独裁国家を毛嫌いしていたのである。

ただ、米中国交回復以後は「豊かになれば共産主義独裁国家もいつか民主化するのでは無いか?」という考えで積極的に中国の発展を支援した。米国だけでは無く欧州でもその考えが主流であった。

ところが、米国の背中が見えるほど巨大になったにもかかわらず、共産主義中国の民主化は一向に進展せず普通選挙さえいまだに実現されていない。行われているのは共産党が仕切る翼賛選挙だけだ。

それどころか、習近平氏は、大躍進と文化大革命で中国人民を大量虐殺した毛沢東を目指すとまで言い始めている。

さらに、前述のように「天井の無いアウシュビッツ」は見過ごせない状況になってきている。また、南シナ海などでの領土的野心を隠さない行為も米国を大いに刺激しているはずである。

多くの日本人同様、米国民も「共産主義中国に恩をあだで返された」と感じているに違いない。

「いつか民主化するのではないか」という甘い考えが幻想であることが分かれば、共産主義中国にどのように米国が対応すべきかは明らかである。

関税だけでは無く、中国企業の米国内の活動そのもの国防上の観点から大幅に規制しようとするZTEに対するようなアクションは、まさに「戦争に備える国防問題」なのである。

北朝鮮のICBMが米国本土に届くかもしれないということが話題になり、それを阻止することがトランプ大統領にとって重要課題だが、共産主義中国の核兵器やICBMは、米国にとってそれをはるかに上回る現実の軍事的脅威なのである。

ただ、現在、徴兵制を停止(制度そのものは現在も存続。停止したのは議員の息子が徴兵されることによって、ベトナム反戦運動が激化したため)している米国が、米国の若者の血を大量に流す本物の戦争を長期間続行するのは、国民からの人気を人一倍気にするトランプ大統領が避けたいことである。

北朝鮮や共産主義中国などのならず者国家は、その事情を見透かしているフシがある。

トランプ大統領の無血戦争と金融支配

しかし米国は、どのような国も太刀打ちできない最新兵器に裏打ちされた強大な軍事力だけでは無く、血を流さない戦争=「無血戦争」においても圧倒的な強さを持っているのである。

前述の「貿易戦争」もその1つだし、本当の戦争で言えば「海上封鎖」に相当するような「経済制裁」も、ボディーブローのようにじわじわ効いてくる効果的な戦略といえよう。対北朝鮮では、この戦略を極めて有効に活用している。

しかし、「無血戦争」における米国最大の武器は「金融」である。世界の資金の流れを支配しているのは間違いなく米国なのである。戦争用語の「制空権」ならぬ「制金権」を米国が握っているというわけだ。

例えば、北朝鮮やイランの高官の口座を経済制裁の一環として凍結したというようなニュースを聞くことがあると思う。その時に、「どうやって口座を調べたのだろう」という疑問を持たないだろうか?

このような人物が本名で海外に口座を開くとは考えにくく、当然偽名やトンネル会社などを使用する。しかし、そのような偽装をしても、FBIやCIAの捜査官は、例えば田中一郎という口座名義人が、実は大原浩であるということを、口座間の送金履歴、入出金履歴などを解析して簡単に見つけ出すことができる。

この基本技術は、私が執行パートナーを務める人間経済科学研究所の代表パートナー・有地浩が30年ほど前にFBIで研修を受けたときにはすでに実用化されていた。

その後、日本でもテロ対策、マネー・ロンダリング対策で銀行口座開設や送金の際の本人確認が非常に厳しくなって「面倒くさい」と思っている読者も多いと思う。これは日本政府や銀行協会の方針でというよりも、米国の指示による。つまり日本だけでは無く世界的な現象なのである。

以前、スイスのプライベートバンクの匿名性が攻撃され、口座情報が丸裸にされたのもこの戦略と関係がある。ナチス残党の秘密口座などがやり玉に挙がっていたが、本当のところは、米国の敵国(実は同盟国も……)の指導者の口座情報を得るための手段であり、スイス政府に猛烈な圧力をかけたのである。

結局、少なくとも米国の同盟国・親密国においては、どのような偽装をしても米国の監視の目からは逃れられないということである。

そして、北朝鮮、共産主義中国など米国と敵対している国々のほとんどは、汚職で蓄財した個人資産を保管しておくには適さない。いつ政権が転覆したり革命が起きるかわからないので、米国やその同盟国(親密国)の口座に保管をするしかない。

米国と敵対する国々の指導者の目的は、もちろん国民の幸福では無く、建前は色々と言っているが、個人の蓄財と権力の拡大であるから、彼らの海外口座の個人資産を締めあげれば簡単に米国にひれ伏す。

孫子は「戦わずして勝つ」ことを最良の戦略としているが、まさに多くの手法を駆使した「無血戦争」で、連勝を続けているトランプ氏は、歴代まれに見る策士の才能を持った(優秀な策士のブレインを持った)大統領なのかもしれない。

1989年のベルリンの崩壊と1991年のソ連邦の崩壊で冷戦が終了し、共産主義国家はいずれ消え去ると思われていた。ところが共産主義国家群はしぶとく生き残り、共産主義中国のように資本主義のいいとこどりをして、一時的に繁栄する国まで出てきた。

しかし、全体主義的・専制主義的国家が現代の先進的経済社会で繁栄し続けることはありえない。

小手先で市場化・民主化を気取っても、「国家の繁栄」によって国民が民主化を要求するようになることが、共産党にとって最大の脅威なのだ。だから、結局経済的繁栄よりも一党支配による独裁を選ばざるを得ない。

中間選挙でのトランプ氏の行く末が注目を浴びているが、それがどうなろうと、長年準備されてきた「対中無血戦争」は、中国が全面降伏するまで延々と続く。この戦争は「自由主義社会」と「共産主義(専制主義)」との全面対決であり、第2次冷戦(無血戦争)と呼ぶことができる。そして勝敗は初めから分かっている。

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