千葉、小中学校でのいじめ件数が全国ワースト1...大阪は校内暴力件数ワースト1

千葉、小中学校でのいじめ件数が全国ワースト1...大阪は校内暴力件数ワースト1

  • Business Journal
  • 更新日:2016/11/30
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少子化が進むなか、勢い子供の事件に目が向くのは仕方のないことだろう。中学生のリンチ殺人などという事件もあり、今の子供とは、どんな状況なのかが気にかかる。そこで、文部科学省が10月27日に公表した2015年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(速報値)から、今の子供たちの状況をみてみよう。

なかでも、社会問題としても取り上げられるケースが多く、子供の事件の代名詞ともなっている(1)暴力行為、(2)いじめ、(3)不登校、(4)自殺にスポットを当ててみた。

●暴力行為

まずは暴力行為、いわゆる校内暴力だ。15年度の小・中・高校における暴力行為の発生件数は5万6963件(前年度は5万4246件)と1年間で2500件超の増加となった。この内訳は、小学校1万7137 件(同1万1472 件)、中学校3万3121 件(同3万5683件)、高校 6705 件(同7091 件)となっている。

学年別加害生徒数で見ると、中学2年生が1万2153件、次いで中学1年生の1万1213件、中学3年生の9394件となっているが、危惧すべきは小学生の暴力行為が年々増加していることだ。06年度から15年度の推移を見ると、高校生のピークは07年の1万739件で、その後は減少が続き、15年度は6705 件まで減少した。一方、中学生はピークが09年度の4万3715件で、もっとも少なかったのは06年度の3万564件。3万件から4万件台の間での推移が続いている。

しかし、小学生は05年度の3803件から増加が続き、15年度には約4.5倍の1万7137 件と初めて1万5000件を超えた。急激な増加といえる。

では、どのような暴力が振るわれているのか。

教師に対する暴力は8222 件(同8835 件)だが、その内訳は中学校が4787件で被害教師4086人ともっとも多いが、小学校でも2941件で被害教師1995人となっている。小学生の教師に対する暴力が約3000件も発生しているというのは驚きだ。

生徒間での暴力は3万6156件(同3万2428件)と圧倒的多数を占める。また、器物損壊も1万1177件(同1万1533件)と多い。一方で、対人暴力は1408件(同1450件)と教師や生徒以外への暴力は比較的に少ない。

こうした暴力行為が1000人当たりに発生する件数は4.21件(同3.98件)となっているが、小学生が初めて2.6件と2件を超え、暴力行為が低年齢化していることを裏付けている。

では、都道府県別の状況はどうなっているのか。各項目のワースト3は以下の通り。

・教師に対する暴力:大阪府1851件、神奈川県917件、愛知県412件
・生徒に対する暴力:大阪府5817件、神奈川県4927件、千葉県2544件
・対人と器物損壊を含む合計:大阪府9785件、神奈川県7551件、千葉県3656件
・1000人当たりの発生件数:大阪府10.3件、高知県9.2件、神奈川県8.2件

暴力行為では、大阪府と神奈川県、千葉県の暴力行為の多さが際立っているといえよう。

●いじめ

さて、学校問題でもっとも多いのが「いじめ」だ。15年度の小・中・高校および特別支援学校におけるいじめの認知件数は22万4540件(同18万8072件)と前年度より3万6468件も増加している。

内訳は、小学校15万1190 件(同12万2734 件)、中学校5万9422 件(同5万2971件)、高校1万2654 件(同1万1404 件)、特別支援学校1274 件(同963件)と、いじめ問題が圧倒的に小学校で発生していることがわかる。ただ、学年別いじめの認知件数では、中学1年生が3万1045件でもっとも多く、次いで小学2年生の2万8253件、小学3年生2万7470件の順となっている。1000人当たりの認知件数は16.4件(同13.7件)だ。

では、都道府県別ではどうなのか。ワースト3は以下の通り。

・小学校:千葉県2万2563件、京都府2万1264件、宮城県1万4613件
・中学校:千葉県6588件、愛知県4428件、京都府3043件
・高校:愛知県973件、北海道940件、鹿児島県917件
・1000人当たりの認知件数:京都府90.6件、宮城県70.8件、山形県48.4件

暴力行為で生徒に対する暴力と合計でワースト3に入っている千葉県が、小中学校のイジメでワースト1位に入っており、千葉県の学校教育の現状が危惧されそうだ。一方、暴力行為ではトップだった大阪府やワースト3入りしていた神奈川県は、いじめではワースト3から外れている。

●不登校

暴力行為やいじめという問題による発生が多く見られるのが、不登校問題だ。不登校問題の現状はどのようになっているのか。

小・中学校における、長期欠席者数は、19万4933人(同18万5051人)と1万人近く増加した。内訳は小学校6万3089 人(同5万7862 人)、中学校13万1844 人(同12万7189 人)。

このうち、不登校者数は12万6009人(同12万2897人)であり、内訳は小学校2万7581 人(同2万5864 人)、中学校9万8428 人(同9万7033 人)となっている。不登校者の全体に占める割合は、小学校で0.42%(同0.39%)、中学校で2.83%(同2.76%)、小中学校全体では1.26%(同1.21%)となっている。つまり、中学校では100人に約3人、全体では100人に約1人の割合で不登校になっているということだ。

では、小中学校の都道府県別の不登校者数はどうか。ワースト3は以下のようになっている。

・小学校:東京都2782人、神奈川県2338人、愛知県2208人
・1000人当たりの不登校者数:沖縄県5.7人、静岡県5.4人、島根県5.4人
・中学校:東京都8852人、大阪府7934人、 愛知県7084人
・1000人当たりの不登校者数:宮城県35.3人、高知県34.8人、沖縄県33.0人

これでわかるように、不登校者は中学生になると小学生の約3倍に急増している。高校における長期欠席者数は、7万9207人(同8万613人)と前年度並みとなっている。このうち、不登校者数は4万9591人(同5万3156人)であり、若干の減少が見られる。不登校者の全体に対する割合は1.49%(同1.59%)だ。

高校における都道府県別不登校者数のワースト3は以下の通りだ。

・不登校者数:大阪府6603人、東京都4515人、神奈川県3646人
・1000人当たりの不登校生徒数:大阪府27.9人、沖縄県27.8人、滋賀県23.4人

●中途退学

では、高校における中途退学者数はどの程度かといえば、4万9001人(同5万3391人)となっており、中途退学者の在籍者数に占める割合は1.40%(同1.52%)だ。

都道府県別中途退学者数のワースト3は以下の通り。

・都道府県別中途退学者数:大阪府4725人、東京都4543人、神奈川県3452人
・中途退学率:高知県1.9%、鹿児島県1.9%、茨城県1.8%、沖縄県1.8%

小中学校は義務教育で退学がないことを考えれば、高校の退学者のなかには、不登校から退学に至っているケースも多く含まれると推測される。従って、高校の不登校者数(約5万人)は中学校(約9万8000人)の半数程度となっているものの、高校の中途退学者(約4万9000人)が不登校者数と同程度いることを考えれば、高校でドロップアウトしている生徒数は中学校と同等程度はいるものと推測される。

さて、もっとも深刻な事態である自殺した生徒数は214人(前年度232人)で、内訳は小学校4人(同7人)、中学校56人(同54人)、高校154人(同171人)となっている。生徒の自殺は1979年度の380人をピークに05年度には103人にまで減少した。しかし、近年では再び増加が著しく、13年度には240人にまで増加、その後も200人超の水準が続いている。自殺した生徒が置かれていた状況として「いじめの問題」があった生徒は9人(同5人)としている。

中学、高校という時代の若者が難しいのは、自らも通過してきたので、多少はわかるつもりだ。少子化だからというのではなく、いつの時代でも若い世代が希望を持って生きていける時代を作るのは大人の責任と義務だろう。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

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