なんと誰でもたった1時間の訓練で、微表情からウソを見抜けるようになる!

なんと誰でもたった1時間の訓練で、微表情からウソを見抜けるようになる!

  • ハーバー・ビジネス・オンライン
  • 更新日:2017/10/12
No image

微表情検知のトレーニング自体は、さほど時間がかからない

こんにちは。微表情研究者の清水建二です。

本日は、前回に引き続き微表情に関するよくある疑問にお答えしようと思います。今回取り上げる疑問とは、微表情でウソを見抜けるようになるにはどのくらいトレーニングが必要か?です。

結論から書きます。ウソに感情が関わる程度によって微表情(微細表情含む)から見抜ける精度は変わります。

感情が揺さぶられるウソほど、微表情をきっかけに見抜きやすくなります。また微表情自体は、1時間ほどの集中的なトレーニングで80%程度正しい微表情を見抜けるようになります。それではこの結論の「なぜ・どのように」を書かせて頂きます。

◆感情が揺れ動けば微表情からウソは見抜きやすい

私にわからないようにして、右手か左手かに100円を握ってもらうとします。どちらの手に100円が握られているか当てる実験をします。私が当てることが出来なかったら賞金として100円贈呈します。私が当てることが出来たら罰金として100円支払って頂きます。これを10回繰り返します。微表情分析の専門家の私の正解率はどれくらいだと思われますか?

正解は、50%です。そう、微表情検知の専門家なのにチャンスレベルでしかどちらの手に100円が隠されているか当てられないのです。

賞金と罰金の額を1,000万円にしましょう。私の正解率はどれくらいになると思われますか?

おそらく80%以上に跳ね上がるでしょう。なぜ賞金と罰金が変わると、当てやすくなるのか? それは、感情が揺さぶられるからです。

100円を失う(あるいは得る)のと、1,000万円を失う(あるいは得る)のとでは、本気度が違います。モチベーションが違います。1,000万円がかかっている状況で、私が「こちらの手に100円入っていますよね」と尋ね、本当に入っていたとしたら、恐怖を感じませんでしょうか?その恐怖を顔に出ないように抑えたとしても微表情として生じてしまう可能性が高いのです。

これは実際に実験したわけではないため推論に過ぎませんが、感情が関わることでウソが見抜きやすくなることが実験から確かめられています。

手術中の気持ち悪い映像を観ながら「私は今、綺麗な浜辺の映像を観ています。」とウソをつくと、64.35%の検知率でそのウソを見抜けることがわかっています。

一方、綺麗な浜辺の映像を観ながら「私は今、手術中の気持ち悪い映像を観ています」とウソをついても、36.09%の検知率でしかウソを見抜けないことがわかっています。

ウソか本当かは50%の確率ですので、前者のウソ検知率はそこそこ良い成績で、後者は勘より悪い成績ということになります。

手術中の気持ち悪い映像は感情を揺れ動かします。一方、浜辺の映像は感情を穏やかにします。この感情の抱き方の違いが検知率の差となってあらわれるのです。

なお、ウソを見抜く能力と微表情検知力とには相関があることがわかっています。こうしたことから感情の揺れ動きが大きいほど、微表情検知力の高い人は、ウソを見抜ける可能性を高められると言えるのです。

◆前触れのない状況での微表情検知には、最低50時間の訓練が必要

ただ、微表情はあくまでも抑制しきれない感情の漏洩であるため、微表情=ウソとは考えず、精査すべき質問ポイントとして活用することが大切です。

1時間で80%の微表情検知率、その効果は3週間!ただし……

それでは、微表情を正しく検知するためにどのくらいのトレーニング時間が必要なのでしょうか? 1時間?10時間?100時間?1,000時間?でしょうか。

正解は1時間です。1時間の集中的かつ専門的な微表情検知トレーニングを受けることで、40%の検知率から80%の検知率に高められ、さらにこの検知率は何もしなくても3週間維持されることが実験からわかっています。

ただし、これは「今から微表情が目の前の画面に現れます。その微表情が何か当てて下さい。」という微表情が必ず生じることが予めわかっている実験状況です。

現実世界において、いつ微表情が生じるかわからない、また相手の顔をジロジロと観察できないような状況の場合は、当然、微表情を検知する難易度は跳ね上がります。

私が様々な場所で研修をしている感じとしては、50~100時間くらいの微表情検知トレーニングをすれば、日常生活上で前触れなく現れる微表情を察することが出来てくるのではないかと、実感しています。

参考文献
Matsumoto, D. & Hwang, H. S. (2011). Evidence for training the ability to read
microexpressions of emotion. Motivation and Emotion, 35(2), 181-191.
Warren, G., Schertler, E., & Bull, P. (2009). Detecting deception from emotional and
unemotional cues. Journal of Nonverbal Behavior, 33, 59-69.

<文・清水建二/写真・ぱくたそ

【清水建二】
株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役・防衛省講師。1982年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。20歳のときに巻き込まれた狂言誘拐事件をきっかけにウソや人の心の中に関心を持つ。現在、公官庁や企業で研修やコンサルタント活動を精力的に行っている。また、ニュースやバラエティー番組で政治家や芸能人の心理分析をしたり、刑事ドラマ(「科捜研の女 シーズン16」)の監修をしたりと、メディア出演の実績も多数ある。著書に『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(フォレスト出版)、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』(飛鳥新社)がある。術』飛鳥新社がある。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

コラム総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
「秋に行きたくない都道府県」はどこ? 1位の県が意外すぎる
「お客様、人間界は初めてでしょうか?」 クレーマーに放った一言がパワーワードすぎる
本革ブーツが1万5000円!?インドネシアの伝統皮革職人が手がけたブーツが目指すもの
「食べる時間」を間違えると、たった1週間で肥満になります
【衝撃の結末】17才少女が iPhone8 欲しさに「初夜を売ります」→ ホテルには3人の男が! 恐怖した少女の身に何が...カメラが全てをとらえていた
  • このエントリーをはてなブックマークに追加