コスプレするのは何のため? モチベーションは作品“愛”がすべて

コスプレするのは何のため? モチベーションは作品“愛”がすべて

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  • 更新日:2017/12/09
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西木野真姫/神無 ラブライブ! (撮影:くや)

コスプレ写真の作品は、撮影者とコスプレイヤーとの共同作業。お互いに納得がいくまでコミュニケーションを重ね、作品性を高めていく。撮り手側のモチベーションは、自分が思い描いた作品を撮ることに尽きるが、コスプレイヤー側のモチベーションは何なのだろう。

コミケなどのイベントには必ず来場し、時間が許す限りグループ撮影会にも積極的に参加するコスプレイヤーの神無さんに、そのエネルギーの源について話を聞いた。

初コスプレは高校生 今では衣装は自主制作

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黒咲芽亜/神無(@_kann77) ToLOVEる-ダークネス- (撮影:イガラシ)

現在、デザイン系の専門学校に通う神無さんは21歳。コスプレに興味を持ったのは15歳のころだった。そして、実際にコスプレを始めたのが翌年、高校生になってからだったという。

「衣装やウィッグにお金がかかるので、お小遣いを貯めてから買いに行くことにしました。やっと買えた! やった! という気持ちでした」

始めてしばらくは既製品のコスプレ衣装を購入し、イベントに参加していたが、一昨年前の夏コミ(コミックマーケット・C88)では、初めてイチから衣装作りをしたという。

「クレオパトラのコスプレがやりたかったんです。でも、完全オリジナルだし、既製品がないので作ることにしました。それまで型紙を作って、裁縫をして衣装を作ったことなんてなかったので、いろいろ調べて独学で作り上げました」

もともとクリエイティブな作業は好きだったため、抵抗なく衣装を作ることができた。以降、イベントのたびにコスプレ衣装を自作しているという。学校に行きながらの作業なので、1週間ほどで集中して作るという。1着につき、材料費は1万円程度かけている。

「こだわる人なら、もっとお金をかけるのでしょうけど、学生なので折り合いをつけつつ……(笑)。その意味でも、衣装を自作したほうが安く済むんです」

コミケなどのイベントに参加するのは、趣味の合う写真家と出会い意気投合したら、作品撮りをお願いするのが目的だ。しかし、写真集などの制作に前向きになったのは2年ほど前だ。

「(作品集なんて)畏れ多いって思ってて。たまたま、インターネットで知り合ったカメラマンさんに“人魚のコスプレで写真集作りませんか”と声をかけられて、私も人魚が好きだったのでお願いすることにしました」と神無さんは言う。

人魚のヒレの衣装は写真家が用意し、撮影に臨んだ。ほか2人のコスプレイヤーとの連名であったが、自分の初写真集が完成し、昨年の夏コミで頒布した。

「コミケでは、カメラマンさんのスペースで売り子として頒布のお手伝いをしました。趣味性の強い写真集なので、売れた冊数こそ多くはありませんでしたが、同じ趣味を持つ人たりには好評でした。それで、紙として残すことへの興味が湧くようになりました」

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人魚/神無 (撮影:アヲノー蒼乃)

神無さんはデジタル一眼レフを使い、自分でコスプレ撮影も行う。

「もちろん、カメラマンさんが自分の作品集として制作する場合は、レタッチなどはお任せするケースが多いのですが、自分がやりたいコスプレに関しては画像データをもらって自分でレタッチしますね。SNSなどに投稿してもらう場合も、私がレタッチすることが多いです」

ペンタブレットを駆使し、Photoshopでレタッチなどの加工も自分でする。

好きなキャラクターのためなら露出もいとわない

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「作品を愛し、キャラを愛するからこそコスプレができる」と話す神無さん(撮影:水澤敬)

神無さんは学業のかたわら、撮影会モデルとしても活動している。いわゆる“普通の”ポートレートである。現在、コスプレ撮影との割合は半々だそうだ。

「撮影会モデルは、お金をもらっているので仕事という感覚。コスプレは完全に私の趣味なので、本当に好きでやっていて、ちょうどいい割合でやっていると思います」

撮影会では、アマチュアカメラマン複数人とモデル1人でのスタジオ撮影が多いというが、たまに1対1での撮影もあるという。もちろんコスプレの作品撮りでも個人撮影はあるのだが、はたして初対面の異性と2人きりになることに不安はないのだろうか。

「もちろん怖いです。だから、撮影会モデルの方はスタジオに登録していて、スタジオの管理下で行うようにしています。コスプレ撮影は、基本的に信頼関係を構築してから作品イメージがきちんと共有できる人とでないと難しいですね」

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神崎蘭子/神無 THE IDOLM@STER CINDERELLA GILS (撮影:イガラシ)

コスプレは肌の露出が多い。イベントなどで多くのアマチュアカメラマンに囲まれ、大胆な衣装でポーズを取ることに抵抗はないのだろうか。

「私の場合、コスプレ界隈でも比較的露出が少ない方だと思うのですが、それでも好きなキャラがしている格好であれば抵抗なくできます。そこは作品やキャラへの“愛”がモチベーションになっていますね。キャラがやっているから、私の中では不必要な露出ではないんです。逆に撮影会モデルでは、水着や下着姿には絶対になりません(笑)。ちょっと私の範囲ではないですよって」

だからこそ、興味のないキャラでの撮影をコスプレ写真家から依頼されても、断る場合が多いという。そこに“愛”がなければ、作品づくりへのモチベーションは上がらないからだ。

「私はもともと、ただの“オタク”で、『銀魂』という作品の“神威(かむい)”というキャラに一目惚れして、神威になりたいからコスプレを始めたんです。その当時は今より10kgほど太っていて、神威はこんなに太っていないと思って身体を絞ったり、瞳の色を合わせるためにカラコンを入れたり……。キャラが好きすぎて、なりたいからコスプレをやっているという感じはあります」

「有名になりたい」より「好きなキャラになりたい」

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ヴィクトル・ニキフォロフ/神無 ユーリ!!! on ICE (撮影:たなか)

今はまだ若い神無さんだが、いずれは家庭を持つかもしれない。その時、コスプレはどうするのだろうか。

「もちろん、続けます。趣味なので。小さいころから絵を描いたり、モノを作ったりするのが好きだったので、そういった要素がすべて入っているのがコスプレなんです。死んでも辞めないかな(笑)。なので、そういう趣味を理解してくれる人と結婚します。家事、育児、コスプレすべてをこなせるようになりたいです」と屈託なく笑う。

結局のところ、神無さんの目指すものは何なのだろうか。有名レイヤーになって、人よりもお金を稼ぐプロになることなのか?

「有名になりたいからとか、Twitterで何万人のフォロワーが欲しいからとか、そういうモチベーションでコスプレをやっているわけではないです。もちろん、結果としてそうなれば良いなという思いはありますが、目的は私が好きなキャラになることなので。そのために、例えば衣装の完成度を高めたいとか、作品のクオリティを上げるというモチベーションにつながっているんだと思っています」

何かを得るためにコスプレをするというわけではなく、作品・キャラが好きだから続ける。神無さんのコスプレに対する姿勢は、まさしく“愛”によって形成されているのだ。それゆえに、彼女の作品は美しく光り輝いているのだろう。

(取材・文・写真:水澤 敬)

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