満月とランタンと花火に彩られる 中秋節のマカオは楽しみがいっぱい!

満月とランタンと花火に彩られる 中秋節のマカオは楽しみがいっぱい!

  • CREA WEB
  • 更新日:2016/10/19

世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。

第142回は、芹澤和美さんがマカオの秋の風物詩についてレポートします。

クリスマスのように華やかに飾られた街へ

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ポルトガル風建築の世界遺産も、ランタンで美しくライトアップ。

何度も旅しているマカオで、以前からずっと体験したいと思っていたことがある。それは、「中秋節」をマカオで過ごすということ。

中秋節というのは、旧暦の8月15日にあたる満月の日。つまり、日本の「中秋の名月」と同じだが、マカオや香港、台湾、中国では、旧正月に次ぐ大切な伝統行事として、より盛大にお祝いする。

旧暦は毎年変わるため、中秋節の日にちも年によって異なる。2016年の中秋節は9月15日。幸運なことに、この時期にマカオを旅するチャンスに恵まれた。

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中心地のセナド広場はすっかり中秋節ムード。このイルミネーションは10月1日の祝日、国慶節まで続く。

中秋節3日前に到着したマカオは、ポルトガル風建築にはランタンが飾られ、すでにお祭りムード一色! 世界遺産も賑やかなダウンタウンも、5ツ星ホテルのエントランスもより華やかに飾られ、まるでクリスマスが一足先に訪れたかのよう。

庶民のお買い物ストリート、下環街を歩いてみると、おもちゃ屋さんの軒先や出店にランタンがずらり。ランタンというのは、紙製の提灯の中にロウソクや電灯を入れて照らす中国風提灯のこと。最近では、アニメのキャラクターを描いたランタンも人気だ。

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下環街は、中秋節の“夜ピクニック”に備えて果物やランタンを買う人たちで大賑わい。

この時期は、オブジェのような巨大ランタンも街のあちらこちらに登場する。定番は蓮と魚の形をしたもの。これは、蓮と魚の発音が、「年々お金に余裕が出る」という言葉とよく似ているからで、縁起を担いでいるのだそう。

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左:蘇州式庭園「ロウリムイオック公園」の池の中には、蓮にお月様がのったデザインの大きなランタンが登場。 右:通りに面した小さな店では、忙しくお供え物を準備中。

中華圏では昔から、満月は家族団らんのシンボルで、中秋節は家族で過ごす大切な日。ここマカオでも、中秋節の夜は家族揃って夕食を食べ、食後はランタンを手に公園や浜辺、広場など月がよく見える場所に行ってお月見をするのが習慣だ。

ただし、中国本土では中秋節当日が祝日だが、マカオや香港は翌日がお休み。友だちや家族と夜遅くまでお祝いするから、次の日は学校も職場も休みなのだそう。なんて粋なはからい!

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ポルトガルの面影が色濃く残るラザロ地区。ポルトガル風情と中国の伝統が美しく混ざり合う光景は、マカオならでは。

バラエティ豊かな月餅を食べ比べ

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月に見立てた丸い形の月餅は縁起がよく、中秋節に欠かせない存在。

日本で中秋の名月といえば月見団子だが、中華圏では月餅が欠かせない。中秋節近くになると、友人や親戚に月餅を配るのが習慣になっている。ひとくちに月餅といっても、地域によって味はさまざま。マカオや香港など広東地方では、小豆餡や蓮の実餡、ナツメ餡が主流だ。

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人気の菓子店、「鉅記餅家」の月餅はパッケージもレトロでかわいらしい。

たくさんの人が購入するから、お菓子メーカーにとっては一大商戦でテレビCMや広告も盛ん。味は同じ広東風でもパッケージに個性を持たせようと、いろいろなものが毎年登場し、熱い戦いを繰り広げている。ハーゲンダッツのアイス月餅にゴディバのチョコレート月餅、スターバックスのケーキのような月餅も。

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左:コーヒーによく合うスターバックスの月餅。今年の商品はギフトボックスがランタン型、しかもLEDライト付き。 右:マカオで人気があるのは、蓮餡の中に塩漬けアヒルの卵の黄身が入っているタイプ。初めて見たときはカルチャーショックだったけれど、思いのほかおいしい。

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ホテルの月餅は箱が上品で、ギフトにもぴったり。「マンダリン オリエンタル マカオ」はカスタード入り(左)、「ウィン・マカオ」のものは伝統的な蓮餡入り(右)。

中秋節ならではの食の楽しみは、月餅だけではない。ホテル「ウィン・マカオ」の中にあるダイニング「ウィン・レイ」では、中秋節だけのスペシャルコースを味わうことができた。その内容は、蓮や栗、タロイモなど秋の食材を活用したもの。見た目も凝っていて、まさにお祝いの日の料理といった感じで、とても上品で華やか。

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えび入りのレンコン餅(左)や栗とアスパラガスとビーフのXO醤炒め(右)は、この時期だけの限定メニュー。

料理をおいしくいただいた後に登場したのが、思わず歓声をあげてしまうようなデザート。

ドラゴンが描かれた真っ赤なチャイニーズテイストのお皿にのっているのは、キンモクセイで風味づけしたプリンと、カスタードを巻いた甘い揚げ春巻き、そしてホテルオリジナルの月餅。ミシュラン1ツ星の特別メニューを味わいながら、やっぱり、この日はマカオにとって特別な日なのだと実感した。

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スイーツが盛られたデザートはまるでアート作品のよう。

中秋節の夜空を飾るのは、盛大な花火とお月様

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中秋節当日、満月と一緒に眺めたのは、「マカオ国際花火コンテスト」に出場した日本チームの盛大な花火。

この旅で楽しみにしていたものがもうひとつ。毎年、中秋節のシーズンに行なわれている「マカオ国際花火コンテスト」だ。世界各国に数ある花火大会のなかでも最高レベルと評価されるもので、10カ国から参加する花火師チームが技と美を競う。この花火を観ようとマカオを訪れるツーリストも多い有名なイベントだ。

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花火が打ち上がるのは、マカオタワーの正面の海上。美しい水辺の夜景が、さらに華やかに彩られる。

2016年で28回目を数えたこの大会がユニークなのは、花火だけでなくBGMとレーザーショーで競うということ。眺めも音も大迫力で楽しめるのが、海沿いに立つマカオタワー1階のテラス。私も、テラスの隣にあるポルトガル料理店「トロンバ・リージャ」で料理とポルトガルワインを楽しみながら、日本チームの花火が上がる時間を待った。

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左:ローカルにも大人気の「トロンバ・リージャ」。食事をしながら、花火が上がるのを待つ。 右:コンテストの審査員席は「トロンバ・リージャ」のすぐ隣。つまり、ここが花火を近くで観られるベストポジションなのだ。

日本チームがこのコンテストに出場するのは5年ぶり。代表として参加したのは、東京の老舗、丸玉屋小勝煙火店。テーマは伝統と革新を併せ持った「江戸・東京スタイル」ということで話題を集めていた。

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対岸のタイパの空を照らす花火とレーザー光線。20分間の打ち上げ時間は、ひとときも目を離せない。

ちょうど雲の隙間から満月がのぞき始めたそのとき、BABYMETALの「ギミチョコ!!」が鳴り響き、夜空に日本チームの花火がどーん! と打ちあがった。

海に映し出される花火と、まん丸のお月様。対岸にあるタイパの夜景も見えて、雰囲気も抜群。思わず、片手にしていたポルトガルの微発泡白ワイン「ヴィーニョ・ヴェルデ」が進んでしまった。

花火の翌日、各地でいただいた月餅をお土産に、帰国。コンテストの結果を聞くと、優勝したのは日本チームとのこと。美しい水辺の夜景と花火とお月様を眺めた中秋節の旅は、嬉しい知らせで締めくくられた。

文・撮影=芹澤和美

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