TAISEI選、SAをより深く知るためのルーツ・アルバム5枚〜洋楽編〜

TAISEI選、SAをより深く知るためのルーツ・アルバム5枚〜洋楽編〜

  • RollingStone
  • 更新日:2016/10/20
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TAISEI選、SAをより深く知るためのルーツ・アルバム5枚〜洋楽編〜

日本パンクロック界で圧倒的な輝きを放つSA。彼らのニューアルバム『WAO!!!!』を聴くと、サウンドの引き出しの多さに驚く。

もはや単なるパンクバンドではないところに進化をしているSA。ルーツとなっている洋楽アルバムをフロントマン・TAISEIに聞いた。

TAISEI、NAOKIによるニューアルバム『WAO!!!!』のインタヴューはこちら

スレイド『グレイテスト・ヒッツ フィール・ザ・ノイズ』(ベスト盤)

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SAは、いわゆる70s、80sパンクがルーツになるんだけど、実はSAで一番得意なビート感ってグラムロックっぽいサウンドで、そこがメンバー4人が"気持ちいい"って感じでいるところなんだよね。で、その中で言ったらスレイドなの。

スレイドのブギー感みたいのは、SAのニューアルバム『WAO!!!!』 1曲目の『ピーハツグンバツWACKY NIGHT』にも出てるし、グラムロックのロックンロールとかファニーな部分はSAの楽曲を作るにあたっては凄く頭にあるね。スレイドのアルバムは、ベスト盤を聴いてくれたらOK。曲としては、ベタだけど『カモン・フィール・ザ・ノイズ~Cum On Feel The Noize』を聴いてもらえればいいと思う。

ジェリー・フィッシュ『ベリーバトゥン』(1990年)

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個人的には、ジェリー・フィッシュからかなり影響を受けているね。特に『ベリーバトゥン』っていうファーストアルバム。これはたぶん500回以上聴いてるんじゃないかな。セカンドアルバムの『Spilt Milk(邦題 こぼれたミルクに泣かないで)』のほうが売れたんだけど、セカンドはオーバープロデュースしすぎかなぁ。

ジェリー・フィッシュは本当に好きで、1992年の来日公演は4回公演で3回行ったぐらい。もちろん、ジェリー・フィッシュ以外にも、ビートルズやクイーンがいたから音楽をもっとグローバルに聴けるようになったっていうのは、自分にとって大きいんだけどね。ビートルズ、クイーン、それからELO(エレクトリック・ライト・オーケストラ)とかのコーラスワークもやっぱり身体に染みついているし。だからSAもコーラスワークには凄いこだわってる。もちろん、あそこまですごいのはできないけど(笑)。ジェリー・フィッシュもコーラスワークは凄いしね。しかも、ジェリー・フィッシュがいなかったらベン・フォールズ・ファイヴは売れなかったからね。そうやってシーンも切り拓いているよね。

ゾンビーズ『オデッセイ・アンド・オラクル』(1968年)

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サイケデリックなジェリー・フィッシュの名前を出した流れで言うと、次に挙げるべきはゾンビーズだね。60年代のサイケデリック・ロック、例えばビートルズの『サージェント・ペパーズ(・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド)』、それ以外にはプリティ・シングスとかも聴いたけど、ゾンビーズの『オデッセイ・アンド・オラクル』は本当によく聴いたね。地味なアルバムだけど、なんせメロディがいいんだよ。

実はSAを始める前に、いいメロディ、美メロってやつをすごい探究してたんですよ。もちろん、その後もずっとやってるけど。なぜ探求したかというと、SAをやる時に、それがバンドの音楽的財産になると思ったんだよね。ちゃんとそういうことは知っておきたかったし、身体に入れておきたかった。で、その時に『オデッセイ・アンド・オラクル』に出逢って、もう聴きまくったね。

このアルバムは、ゾンビーズの代表曲『Time Of The Season』が入ってるんだけど、他の曲とかもバリバリいいんだよ。このアルバムがずっと頭にあって、そこからベン・フォールズ・ファイヴに繋がるピアノロック、いいメロディ、いい楽曲をロックンロールバンド、パンクバンドに投影したいというのはずっと考えてきたなぁ。そして、それをやってきた14年、15年だったような気がする。

ロバート・ゴードン『トゥー・ファスト・トゥ・リヴ・トゥー・ヤング ・トゥ・ダイ』(1982年)

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ロックンロールのところで言えば、ルーツにあるのはロバート・ゴードンかな。SAというか、俺の髪型で言うとストレイ・キャッツがあるんだけど(笑)。

ロバート・ゴードンはデビューした70年代はパンクだったんけど、途中からロカビリー路線になり、そこでオールディーズのカバーをやってる中で、マーシャル・クレンショーっていう人の『Someday Someway』っていう曲をアルバム『トゥー・ファスト・トゥ・リヴ・トゥー・ヤング ・トゥ・ダイ』でカバーしてるんだ。で、これがエルヴィス・コステロ的なラインで、すげえいいんだよね。

俺にとってはやっぱり重要なのはメロディ。コステロやデイブ・エドモンズ、ニック・ロウ・・・そういうパブロック的なものが大好きだから、俺はストレイ・キャッツよりもロバート・ゴードンなんだよね。で、インタヴューでよく言うんだけど、俺、本当は東京出てくる時にパブロック的な、もしくはポール・ウェラー的な、スタイル・カウンシルみたいなことをやりたかったのよ。だけど、コードがわかんなかったの。シャレオツなコードが弾けなかった(笑)。だからパンクやロックになっちゃったけど。本当はガワだけだとポール・ウェラーだと思ってたから。

『アメリカン・グラフィティ オリジナル・サウンドトラック』(1973年)

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やっぱり、俺のルーツは『アメリカン・グラフィティ』のサントラだね。あれが全てだと思う。やっぱオールディーズっていうものを好きにさせてくれた、形成させてくれた、全てが入ってたんだよ。

テレビでシャネルズを観たり、その前だと横浜銀蝿もいて、のちに出てくるクリームソーダになる流れで、ブラック・キャッツっていうのが出てくるんだけど、その辺全員、スタートが『アメリカン・グラフィティ』なんだよね。それから『アット・ザ・ホップ』という曲をフラッシュ・キャデラック・アンド・ザ・コンチネンタル・キッズが歌ってるけど、それに影響受けてクールズができるし。つまり、原宿でまだ店が何もない時に『アメリカン・グラフィティ』のサントラをずっと流してる飲食店があって、そこに集まるヤツらがだんだんロックンローラーになっていって、ロックンロールブームってのができていったわけでさ。俺は岐阜の田舎もんだったけど、遅ればせながら79年か80年に聴いて"オールディーズってすっげえいいな"って思って。で、そこでシャネルズなんかとはリンクするんだよね。

このアルバムが俺に音楽を始めさせた最初のものであるというのは、でかいと思うなあ。だから最初にパンクロックを聴いた時に、"え?"と思ったもんね。もうひとつだなあと思った。それは『アメリカン・グラフィティ』のサントラがデカい存在としてあったからで。

映画『アメリカン・グラフィティ』は60年代初頭の設定で、それがいよいよ終わる頃にボブ・ディランが出て来て全てが変わっちゃったわけじゃない。その前夜っていうか、後から考えると繁栄したアメリカが終わる空気というかさ。一夜限りの話なんだけど、何かが変わってく、アメリカが変わっていくっていうことを感じさせる映画だし、その中にかかるハッピーな曲だったりスィートな曲だったりが、俺の音楽の中に残ってるんだよね。

だからSAで曲を作る時も、そういう緩急のあるものが好きなのね。ハッピーだけど、どこか切なさがあったりとか。今回のアルバム『WAO!!!!』を作る上でもそうで。『アメリカン・グラフィティ』が『ロック・アラウンド・ザ・クロック』でドーン!と始まるように、俺らの新作も『ピーハツグンバツWACKY NIGHT』でガツンといくんだけど、その中に人生の紆余曲折があるしね。自分の人生を、もっと言えばメンバーの人生を感じとれるような流れにしたいなあと思ってて。そういうものにはなってるような気がして。まぁこれは後付けだけど、『アメリカン・グラフィティ』のサントラの流れに近いのかなと思うところはあるね。

SA

エスエー ◯ 1984年、当時高校生だったTAISEI(ヴォーカル)を中心に結成。3年足らずで解散するも、99年にTAISEIのソロ・プロジェクトとして復活。2002年に、NAOKI(ギター)、KEN(ベース)、SHOHEI(ドラム)が加入して現メンバーとなり、『GREAT OPERATION』をリリース。05年にはイギリスのパンクレレーベルANAGRAMよりベストアルバム『SAMURAI ATTACK』をリリースしてヨーロッパでデビュー。09年には全米横断ツアーを敢行し、11年には台湾でCDデビューを果たすなど、国外でも活動している。15年7月に初の日比谷野外大音楽堂でのワンマンライヴを成功させ、同年にテイチクエンタテインメント・インペリアルレコードよりメジャーデビューを発表。10月19日にニューアルバム『WAO!!!!』を発売する。

http://sa-web.jp/index.html

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WAO!!!!

インペリアルレコード

10月19日発売

LOVENROLL TOUR

2016年

11月3日(木・祝)千葉LOOK

11月5日(土) 宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-2

11月6日(日) 水戸LIGHT HOUSE

11月12日(土) 盛岡the five

11月13日(日) 郡山♯9

11月19日(土) 静岡UMBER

11月20日(日) 岡山ペパーランド

11月22日(火) 熊本django

11月23日(水・祝) 広島Cave-Be

11月25日(金) 奈良NEVER LAND

11月26日(土) 松坂M'AXA

12月3日(土) 金沢VAN VAN V4

12月4日(日) 新潟RIVERST

12月8日(木) 神戸 太陽と虎

12月10日(土) 高知Xーpt.

12月11日(日) 高松DIME

2017年

1月13日(金)札幌BESSIE HALL

1月15日(日)仙台MACANA

1月18日(水)福岡graf

1月20日(金)大阪ShangriーLa

1月22日(日)名古屋CLUB QUATTRO

1月29日(日)赤坂BLITZ

http://sa-web.jp/top.html

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