紀州のドン・ファン事件、“結婚の多様化” 若いってすごいよね

紀州のドン・ファン事件、“結婚の多様化” 若いってすごいよね

  • 週刊女性PRIME
  • 更新日:2018/06/13

テレビを見ていて「ん? 今、なんかモヤモヤした……」と思うことはないだろうか。“ながら見”してたら流せてしまうが、ふとその部分だけを引っ張り出してみると、女に対してものすごく無神経な言動だったり、「これはいかがなものか!」と思うことだったり。あるいは「気にするべきはそこじゃないよね〜」とツッコミを入れたくなるような案件も。これを、Jアラートならぬ「オンナアラート」と呼ぶことにする。(コラムニスト・吉田潮)

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イブちゃんの死因特定へ 野崎幸助さんの自宅に入る捜査員=7日午後、和歌山県田辺市(写真/共同通信社)

オンナアラート #14 紀州のドン・ファン

紀州のドン・ファン。キシュウノドンファン。競走馬のような呼称が連呼され、テレビ界を席巻している。

日大アメフト部はどうした? 官僚のセクハラはどうした? 貴乃花はどうなった? あっという間に潮目が変わるテレビのワイドショー。各局どこも一気に同じ内容になり、連呼される文言も気味が悪いほど揃う。

さて、この野崎幸助氏が亡くなった事件。解剖の結果、覚醒剤を盛られた疑惑が浮上し、登場人物もサスペンスドラマ2時間モノ並みに広がりつつある。

妻、妻の母、妻の友人たち、家政婦、家政婦元夫、番頭に女衒(ぜげんって!今の時代もいるんだ)、元従業員に愛犬イブちゃんまで(アイケンイブチャン、これも競走馬のようだ)。

さらには親交のあったデヴィ夫人や、まったく関係ない仁支川峰子や竹内力までもが週刊誌報道で名を連ねられ、まさかのとばっちり。一般人としては、うっすら納得というか、ほの暗いつながりを妄想してしまうラインナップではあるけれど。

しかも、別の週刊誌では棺に納められた野崎氏の写真まで公開されている。著書で己のすべてをさらけ出しているかのように見えた野崎氏も、さすがに自分の死後の姿までが白日の下にさらされるとは思ってもいなかったに違いない。野崎氏のご冥福を祈りつつも、不謹慎ながらオンナアラートを発令させていただこう。

結婚の多様化、離れて暮らす家族との距離

何がって、平成の世における「結婚形式の多様性」である。テレビドラマでは、古くから週末婚や別居婚、最近では契約結婚も同性婚も描かれてきた。愛のない結婚、性的交渉が一切ない結婚、年の差婚に偽装結婚。いまさら驚くこともなくなった。もうありとあらゆる結婚のスタイルがあるからだ。

金のニオイしかしない結婚も、公的な手続きをしていれば立派な結婚だ。が、親に一切知らせない結婚というのは、ちょっとだけ感心した。その徹底したドライさ、というか合理的な関係に。

もはや、愛だの性格だの趣味だの顔だの身体の相性だのと、結婚相手にこだわること自体が馬鹿馬鹿しくなるほど、清々しい決断であり、選択である。若いってすごいよね。

でも、二十歳(はたち)そこそこの娘がいる親たちは、戦々恐々としたのではないか。もし自分の娘が大富豪の老人と、自分に内緒で結婚していたら……。さらには事件となって、連日ワイドショーで好奇の目にさらされるとしたら……。

ご家族で話し合ったほうがいいと思うんだよね、これ。「月100万円もらえるとしたら、どんな相手でも結婚するかどうか」を。

さらには、離れて暮らす娘が妙に高級品を所有し始めて、どうやら羽振りのいい暮らしをしているようだとわかったら、どうするか。二十歳過ぎたら大人なので、基本的には子供の自由だし、突き放してもいい。

でも、あまりに私生活が謎めいている場合は介入すべきかどうか。庶民には関係のない話と捨て置かず、「もし自分の家族が関係していたら」と想像を巡らせてみるといいかもしれない。

殺人事件ともなると、伴侶が亡くなったことで最大の利益を得る人物(配偶者)が疑われるのは世の常だ。資産50億円ともなれば、否応なしに世の中は色めき立つし、容疑者が認定されない限り、モヤモヤするわけで。

このモヤモヤはまだしばらく続くだろう。テレビ的にも、ネットニュースも大助かり。紀州のドン・ファンって呼称自体がキャッチーな見出しだもの。

もしかしたら一番の利益を得てほくそえんでいるのは、ドン・ファンの自伝本を出した講談社かもしれない。文庫本で手を出しやすい価格のせいか、アマゾンでもランキング1位だってよ! 職業柄、つい「この本のゴーストライターはちゃんと印税契約をしていたのかな……」と考えてしまったわ。

8時だヨ!全員集合

しかしだな、ちょっと想像してみる。毎月身に余るほどの大金をもらったとしても、好意も敬意も抱けないような相手と肉体関係込みの婚姻関係を結べるかどうか。

私は基本的に、過去の自慢話しかしない男性が苦手だ。しかもたいていそういう男性は話が無駄に長くて、オチがない。特に70歳オーバーの男性に多い。

いい時代をがむしゃらに生き抜いてきたからこそ自慢話も大風呂敷で、かなり盛る。大盛りどころか特盛りで、自分の手柄を強調する。そして、なぜかたいていこの手の男性は口元がゆるくて、しゃべりながら食べこぼすことが多い。

なんかいろいろと思うところはあるのだが、野崎氏の豪放磊落な下半身事情を信奉する男性も世の中には多いようなので、彼はまったく違うタイプなのだろうと思う。とにかく、事件の真相が解明され、野崎氏とイブちゃんが安らかに眠れるよう、待つしかない。

まったく関係ないのだが、テレビのワイドショーで野崎氏の自宅の外壁(ピンク地に白の模様)を見るたびに、「8時だヨ!全員集合」の背景を思い出してしまう。似てるよね。

吉田潮(よしだ・うしお)◎コラムニスト 1972年生まれ、千葉県船橋市出身。法政大学法学部政治学科卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。テレビ『新・フジテレビ批評』(フジテレビ)のコメンテーターも務める。また、雑誌や新聞など連載を担当し、著書に『幸せな離婚』(生活文化出版)、『TV大人の視聴』(講談社)ほか多数。新刊『産まないことは「逃げ」ですか?』に登場する姉は、イラストレーターの地獄カレー。公式サイト『吉田潮.com』http://yoshida-ushio.com/

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