匠の技で千畝記念館を修復 九州のペンキ職人らボランティア塗装 リトアニア

匠の技で千畝記念館を修復 九州のペンキ職人らボランティア塗装 リトアニア

  • 西日本新聞
  • 更新日:2017/09/15
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リトアニア・カウナスの杉原記念館の外壁塗装ボランティアに参加した西谷誠さん(中央)

第2次世界大戦中、日本の外交官杉原千畝(ちうね)(1900~86)がユダヤ人難民を救う「命のビザ」を発給したリトアニア・カウナスの旧日本領事館の外壁が4~8日、日本の「ペンキ職人」約60人のボランティアによって修復塗装された。九州からは鹿児島市の西谷誠さん(59)、長崎県佐世保市の野嵜賢一さん(43)、佐賀県小城市の米田国生さん(39)の3人が参加。杉原が抱いた「人道と博愛」を後世に伝えたいという思いで日本の匠(たくみ)たちは作業に当たった。

築78年、木造3階建ての旧領事館は現在、杉原の資料を保存、功績をたたえる「杉原記念館」になっており、一般開放されている。ただ老朽化で外壁が傷み、雨漏りもひどくなっていた。

西谷さんらは全国の塗装業者らでつくる団体「塗魂(とうこん)インターナショナル」のメンバー。昨年1月、団体の事務局長が新聞記事で記念館の窮状を知り「俺たちの出番」と修復を申し出た。団体はハワイやベトナムでボランティア塗装の実績があり「塗魂なら間違いない」とリトアニア側から許可を受け、実現したという。

西谷さんは「日本人が(記念館を)守り、後世に残さなくてどうする」との思いから参加した。現地では、初めてドイツ製の塗料を使用。むらを出さないよう熟練の技が必要で、メンバー同士で塗り方を議論して、美しいベージュ色の外壁に仕上げた。作業終了後、現地の人たちから「グレート(素晴らしい)」と称賛され、各メンバーには感謝状が贈られたという。

屋根の修理は現地に任せ、その費用として、インターネット上で資金を募るクラウドファンディングで集めた300万円を地元に寄付した。帰国した西谷さんは「是が非でも行きたい仕事だった。日本の職人の足跡が残り、語り継がれる仕事ができて良かった」と満足そうに振り返った。

=2017/09/15付 西日本新聞朝刊=

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