データで振り返る!メジャー日本人選手の2016年 ~田沢純一 編~

データで振り返る!メジャー日本人選手の2016年 ~田沢純一 編~

  • ベースボールキング
  • 更新日:2016/11/30
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ボストン一筋で8年間戦ってきた田沢

◆ 田沢純一の2016年

今年の6月に30歳を迎えた田沢純一。2009年からレッドソックス一筋、もう8シーズンを過ごした。

今季は昨季に続いて防御率4点台(4.17)に終わり、ポストシーズンでは登録メンバーから外されるという屈辱も味わった。田沢はそれほどまでに悪い出来だったのだろうか。

防御率を期間別に区切って見てみると、5月27日の時点では1.37。しかし、そこから8月26日までの約3か月間で8.06と大きく崩れた。しかし、それ以降は7試合(7回1/3)を無失点で終えている。

田沢のキャリア通算で見ると、春先は調子が良く、夏場に数字を落とすというのはいつものこと。通算防御率は3~4月が1.63、5月は2.49と秀逸だが、6月から8月は順に3.80、3.61、4.96と夏場に打ち込まれる傾向が顕著に現れている(9~10月は4.01)。

◆ 減少したストレート

防御率はメジャーに定着した2012年以降のワーストだったが、まだまだ老け込む年ではない。復活へのカギとなるのが、ストレートとフォークボール(スプリッター)という2つの球種だ。

ボールの回転軸の角度やスピード、変化量によって球種を自動で判別する「PITCH f/x」によると、今季の田沢のストレート被打率は.257。2013年以降の4年間では最も良い数字を叩き出している。

ところが、2016年はストレートでしっかり結果を残していたにもかかわらず、ストレートの投球率は49.3%どまり。変化球主体の配球だったのだ。ストレート投球率が61.7%で、被打率は.294に上った2015年とは対照的であった。来季はもう少しストレートを織り交ぜたいところだ。

◆ もうひとつの“武器”フォークも好調

続いて、田沢のウイニングショットとして定着したフォークはどうだったのか。

例年、全投球の25%前後を占めるフォークであるが、今年も25.3%と平均的な数字で安定。そんな中、2013年以降のフォークの被打率を見てみると、順に.234→.228→.286と来て、2016年が.206。ストレート同様、フォークも過去4年で最も良い数字となっているのだ。

加えて、打者を追い込んでから投じるウイニングショットとしてのフォークは、これまで以上に冴え渡っていた。

フォークボールで奪った三振の数は、18個だった2015年から今年は28個に増加。奪三振率(※フォークによる奪三振/全対戦打者数)も7.3%から13.5%とほぼ2倍に増えていた。

◆ なにがいけなかったのか...

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このように、軸となるストレートもフォークも良かった2016年。にも関わらず4点台の防御率に終わってしまったのは、ここ4年でワーストだった与四球率(2.54)と被本塁打率(1.63)が原因とみて間違いない。

無駄なボールを減らしつつ、不用意なボールも減らしていくこと。2017年の田沢に最も求められるポイントになる。

渡米9年目になる来季は、初めてレッドソックス以外でプレーする可能性が現実味を帯びてきた。

ここ2年間の防御率を見ると物足りなさも感じるが、投球の内容自体は悲観すべきものではない。ストレートとフォークという田沢の原点ともいうべき2つの球種をさらに磨き、無駄な失点、無駄な走者を出さないこと。ボストンのブルペンを支えた鉄腕の完全復活に期待したい。

▼ 田沢純一

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生年月日:1986年6月6日(30歳)
身長/体重:180センチ/90キロ
投打:右投右打
ポジション:投手
経歴:横浜商大高-新日本石油ENEOS-レッドソックス(2009~)
[今季成績] 53試 3勝2敗 奪三振54 防御率4.17
[通算成績] 302試 17勝20敗4セーブ 奪三振308 防御率3.58

文=八木遊(やぎ・ゆう)

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